愛媛県の郷土料理といえば 作り方と愛媛県の特産品を解説
目次
愛媛県は、野菜・米・畜産・水産幅広く、美味しい食材が豊富です。中国・四国地方の中でも養豚をはじめとする畜産が盛んな県でもあります。
温暖な気候と、日照時間に恵まれた愛媛県は、農産物や畜産に良い影響を与え、鮮度の高い食材として全国に流通しています。
また、宇和海や瀬戸内海に面していることから養殖業や漁船漁業も盛んです。そのため、愛媛県の郷土料理は、海産物を使用した料理が多いのも特徴といえるでしょう。
本記事では、愛媛県の生産高が高い農産物や郷土料理について詳しく解説いたします。
愛媛県の生産高が高い農産物の紹介
愛媛県の生産高が高い農産物について、野菜・米・畜産に分類してご紹介いたします。
愛媛県の野菜
愛媛県は、平坦地が少なく、山地が多い地形が特徴です。
そのため、水はけがよく、温州みかんやイヨカン、ポンカンなどといった柑橘系の果物も有名です。また、愛媛県はトマトやナスなどの野菜も盛んに栽培されています。愛媛県の温暖な気候の下で育った野菜は皮が柔らかく、甘味が特徴です。
さらにカボチャやメロン、スイカなどのウリ科の野菜が多く栽培される傾向にあり、水はけのよい土壌がこれらの栽培に適していると言われています。愛媛県で盛んに栽培されている野菜は下記の通りです。
- アスパラガス
- 枝豆
- かぼちゃ
- さやいんげん
- 春菊
- スイカ
- そらまめ
- 生しいたけ
- ブロッコリー
- 夏秋トマト
- 夏秋なす
愛媛県の米
愛媛県は、山が多い地域が多く、水田面積が少ない傾向にあります。
しかし、温暖な気候と日照時間に恵まれていることから、稲作作りに適した気候といえるでしょう。
主に、道前平地・道後平地・宇和盆地などを中心に盛んに栽培されています。
コシヒカリやあきたこまちなどの多くの品種が育てられていますが、特に「ヒノヒカリ」という品種は愛媛県で最も栽培されているお米です。
コシヒカリから受け継いだ粘りに加えて、愛媛県の温暖な光をたっぷり浴びて栽培されるのが特徴です。
愛媛県で栽培されるお米の銘柄は下記の通りです。
- あきたこまち
- コシヒカリ
- ヒノヒカリ
- 愛のゆめ
- キヌヒカリ
- こいごころ
- フクヒカリ
- 松山三井
- 祭り晴
愛媛県の畜産
愛媛県は、中国・四国地方の中最も養豚が盛んな県です。
また、豚だけでなく鶏や牛なども盛んで里山が産むジビエ肉も食べられることで有名です。
媛っこ地鶏
4種類の鶏の配合によって生まれた地鶏です。
適度な歯ごたえと程よい脂を持った肉質が特徴です。
焼いて食べるのはもちろん、現地では刺身としても食べられています。
愛媛甘とろ豚
愛媛県で栽培されるはだか麦を食べて育ったブランド豚です。
なめらかで良質な脂身とジューシーで柔らかい赤身が特徴です。
愛媛県ではハンバーグやしゃぶしゃぶ、釜飯などで食べられることが多いとされています。
愛媛あかね牛
女性をターゲットに作られたブランド牛です。
愛媛県産の黒毛和牛にアマニ油と柑橘の皮を与え、サシと赤身のバランスが良いキレのある味わいが特徴です。
一般的な牛肉と比べて脂身が抑えられているので、ヘルシーで美容にいいと言われています。
内子豚
きめ細かく、柔らかい口当たりが特徴のブランド豚です。
臭みがなく、ベーコンやソーセージ、ハムといった加工品として販売されています。
伊予麦酒牛
ビールの発酵粕や厳選した穀物、牧草を与えて飼育された良質な牛肉です。
甘味があり、柔らかい味わいで、ステーキやしゃぶしゃぶとして食べられます。
ビールとの相性も良いのが特徴です。
愛媛県の水産
宇和海や瀬戸内海に面した愛媛県は、養殖業や漁船漁業が盛んです。特に海面養殖では全国1位の生産量を誇ります。養殖に適した漁場を徹底管理し、種類が豊富で高品質な魚を全国に提供しています。
また、愛媛県で採れた柑橘類の皮やオイルを与えて育った養殖魚なども養殖されており、愛媛県ならではと言えるでしょう。
愛媛県で採れる魚介類は下記の通りです。
- ぶり
- 真鯛
- クエ
- クロマグロ
- シマアジ
- サワラ
- 真珠
- みかんフィッシュ
参考:みかんフィッシュ | FISHERIES KINGDOM EHIME (pref.ehime.jp)
愛媛県の郷土料理
愛媛県は水産物を使った料理が豊富です。
ここでは愛媛県の郷土料理についていくつか紹介いたします。
鯛めし
鯛めしは愛媛県発祥の郷土料理です。
神功皇后の朝鮮出陣の頃に作られたと言われています。
愛媛県松山市の鹿島明神に勝利祈願した際に、漁師から献上された鯛を喜び、ご飯を炊いて備えたことが始まりとされています。
材料
- 米 2カップ
- 出汁昆布 10cm
- 鯛
- 水または出汁 2カップ
(調味料A)
- 酒 大さじ1
- 薄口醤油 大さじ1
- 塩 小さじ1/2
作り方
- 鯛のうろこを引き、内臓を出して皮に切れ目を入れる(2~3箇所)
- 米は洗って30分ほど置いておく
- 釜にお米を入れ、濡れナプキンで拭いた昆布をその上に置き、1をのせる
- 調味料Aと水、または出汁を入れ、普通に炊き上げる
- ご飯が炊き終わったら鯛と昆布を取り出す
- 鯛の骨を取り除き、身をほぐしてご飯に混ぜ合わせたら完成
えび天
愛媛県の新居浜から川之江にかけて、シャコエビが豊富に水揚げされます。古くから家庭料理に取り入れられ、子供からお年寄りまで、幅広い年代の人に人気のある郷土料理です。
シャコエビを殻ごとすり潰し、豆腐や白身魚と一緒に練り込み、油で揚げたのがえび天です。
材料
- 小エビ 200g
- 木綿豆腐 1丁
(調味料A)
- 油 大さじ2
- 砂糖 小さじ1
- スキムミルク 大さじ2
- 片栗粉 小さじ2
- 塩 小さじ1/2
作り方
- 豆腐をさっと湯通しし、フキンで硬く絞ってすり鉢でする
- 小エビの頭・尾・背わたを取り除き、皮がついたまま包丁で叩いて細かくする
- 1、2を混ぜ合わせ、調味料Aを加えて粘り気が出るまでよく混ぜる※フードカッターにかけても良い
- 厚さ5mm、直径5~6cmに丸めて160度の油で揚げたら完成※丸めるときに、手に油を付けて丸めるとくっつかない
みかん寿司
愛媛県は、全国トップクラスの生産量を誇ります。愛媛県の南部地域では、当時希少価値の高かった米酢の代わりにみかんなどの柑橘果汁を用いて酢飯を作っていたと言われています。商品として出荷できないみかんの果汁を「みかんご飯」として販売しているのも愛媛県ならではと言えるでしょう。
材料
- 米 一升
- 水 約1L
- 魚 適量
- きぬさや 適量
- 干ししいたけ 3枚
- ごぼう 1本
- 白胡麻 適量
- みかん生ジュース 約1L
- みかんの皮 適量
- レンコン 適量
- かまぼこ 適量
- にんじん 1/3本
- 薄揚げ 1枚
(調味料A合わせ酢)
- 砂糖 160g
- 酢 200ml
- 塩 12g
作り方
- 米はみかんと生ジュースと水を半々の割合で炊く
- 魚は塩を振り、酢でしめる
- れんこんは、砂糖・塩・酢で味付けする
- きぬさやは塩茹でする
- 干しいたけ・ごぼう・薄揚げ・にんじん・みかんの皮を入れて煮込む
- ご飯に調味料Aと具、白胡麻を混ぜる
- かまぼこを切り、手順3~5と一緒にすし飯の上に飾りつけたら完成
※ご飯を炊くときにみかんんジュースのみにすると焦げやすい
ご飯にみかんの甘みが加わるので、合わせ酢の砂糖を少し控える
参考:愛媛県 うちの郷土料理:農林水産省
せんざんぎ
せんざんぎは、東予地方の郷土料理です。鶏のさまざまな部位の肉を使った揚げ物料理で、江戸時代に発祥したと言われています。キジを捕獲し、揚げ物したことが始まりとされていますが、およそ300年前のことであり、明確な詳細は分っていません。
材料
- 若鶏の骨つき 600g
- 酒 大さじ1と1/2
- こしょう 少々
- すりおろしにんにく 少々
- 薄口醤油 大さじ1と1/2
- しょうが汁 少々
- 片栗粉 適量
作り方
- 若鶏の骨つきを一口大の大きさにぶつ切りする
- ボウルに薄口醤油・酒・しょうが汁・こしょう・すりおろしにんにくを混ぜ合わせ、1を20分くらい浸け、味を馴染ませる
- 揚げ油を中温にして、2に片栗粉をつけて揚げたら完成
まとめ
愛媛県は、野菜・米・畜産・水産全てにおいて有名な食べ物がたくさんあります。さらに、畜産においては中国・四国地方の中でも、養豚をはじめ、鶏、牛も非常に盛んです。温暖な気候と恵まれた太陽の光、水はけの良い土壌が農作物や畜産に良い影響を与えていると考えられます。また、宇和海や瀬戸内海に面した愛媛県は、養殖業・漁船漁業も盛んに行われています。そのため、愛媛県の郷土料理には、海の幸を使った料理が数多く存在します。愛媛県に旅行した際は、温暖な環境で育ったさまざまな食材を堪能してみてはいかがでしょうか。