Hero Image

沖縄県の郷土料理について 特産品や伝統料理のレシピも合わせて紹介

シェアダイン編集部
作成日:2022/10/11
更新日:2022/10/14
Hero Image

目次

郷土料理は、地域の食材を上手に利用して作られた伝統料理です。沖縄県は、日本の最南端に位置する県で、琉球と呼ばれた時代から中国や台湾、アジアの国々との交流の歴史があったことから、食文化にも外国の影響が見られます。特に台湾や中国の影響が大きく、豚肉を使った料理にその特徴が表れています。
今日は、沖縄の代表的な食材や食文化の特徴にも触れながら、沖縄を代表する郷土料理を3品ご紹介します。
 

沖縄県の食文化

 沖縄県の食文化は諸外国との交流の歴史の中で育まれてきました。琉球の時代に、首里城で外国からの使節を接待するために、洗練された宮廷料理が生まれました。その一方で、貧しい庶民たちは亜熱帯のきびしい自然環境の中で手に入る食材を工夫しながら、医食同源の考え方に基づく独特な庶民料理が生み出されてきました。沖縄県の郷土料理の多くは庶民に親しまれてきた庶民料理で、その代表的なものにはゴーヤーチャンプルーやソーキ汁、ラフテーなどがあります。
 

沖縄県の生産高が多い食材とその特色

沖縄県で生産高が多い食材は、サトウキビ、ゴーヤー、パイナップル、マンゴー等で、牛肉や豚の生産高も多く、畜産業も盛んです。モズクや海ブドウなどの海藻類も沖縄の特産品で、モズクの生産量は日本一と言われています。モズクにはフコダインというがん予防に効果のある成分が豊富に含まれていることで話題になっています。

沖縄県の郷土料理

ゴーヤーチャンプルー

チャンプルーとは、沖縄の方言でまぜこぜにした料理という意味です。沖縄の豆腐(島豆腐)や野菜、豚肉を混ぜた炒め物で、具材にはキャベツやもやし、青いパパイヤの千切りなども入っています。
 沖縄の代表的な野菜のゴーヤーを加えて炒めたチャンプルー料理がゴーヤーチャンプルーです。ゴーヤーチャンプルーは沖縄の家庭料理の定番となっています。ゴーヤーにはビタミンCが多く含まれているため、夏バテや疲労回復などに効果があるといわれています。
材料(4人前)
ゴーヤー 300g
島豆腐(手に入らない場合は木綿豆腐)300g
豚肉(三枚肉またはバラブロック肉)100g
卵 2個
サラダ油 大さじ2
塩 適量
作り方
(下準備)
・ゴーヤーは縦に割って、種と綿をスプーンで取り除く。半月型の薄切りにする。
・豆腐の水気をキッチンペーパーで拭き取る。木綿豆腐を使う場合は、キッチンペーパーに豆腐を挟み、豆腐の上に重しを乗せて水切りをする。
・豚肉はさっと湯通しをしたあと、別の鍋の沸騰した湯の中に移し、中火で30分煮て、柔らかくなったら2センチ位の幅に切っておく。

①     フライパンに油大さじ1を入れて熱し、手でちぎった豆腐を入れて中火で炒める。2~3分痛めて、焼き色が付いたらフライパンから取り出す。
②     フライパンに油大さじを入れて熱し、弱火から中火でゴーヤーに火を通す。ゴーヤーに塩で味付けをし、溶き卵を流し入れる。そのフライパンに短冊に切った豚肉と取り出しておいた豆腐も戻し入れて混ぜ合わせ、最後に醤油を鍋肌から流し入れて仕上げる。
(お料理のポイント)
ゴーヤーが焦げないように火加減に注意して下さい。ゴーヤーの苦みが気になる方は、薄切りをしたゴーヤーに薄塩をして水気を絞っておくと苦味が抜けます。三枚肉を使う代わりに缶詰のスパムを使うと、調理時間が短縮できて簡単に作ることができます。

ラフテー(豚の角煮)

豚肉を使った沖縄県の代表的な料理です。砂糖醤油味、みそ味などがあり、沖縄の特産品の泡盛を入れて煮込むのが特徴です。
材料(4人前)
豚三枚肉 750g
針生姜 少々
【A】調味料
砂糖 80g
かつおだし 4カップ
醤油 大さじ5
泡盛 1と1/2カップ

作り方
①     豚の三枚肉をさっと湯通しした後、湯を沸騰させた鍋に入れて50分程度茹でる。
②     ①の肉が柔らかくなったら取り出して3cm角に切る。
③     厚手の鍋に【A】のかつおだしと泡盛と砂糖を煮立てて、②の肉を入れて煮込む。しばらく煮た後、【A】の醤油を2回に分けて加え、弱火にしてさらに煮込む。
④     肉が箸でちぎれるぐらい柔らかくなったら出来上がり。
⑤     器に盛り付けて針生姜を乗せる。
(お料理のポイント)
黒砂糖を使うと、さらにコクが出ておいしくなります。

ソーキ汁

豚の骨付きあばら肉は、沖縄の方言でソーキ肉と呼ばれています。ソーキ肉を柔らかく煮こんですまし仕立てにしたのがソーキ汁です。ソーキ肉を煮付けにして、沖縄そばに乗せた「ソーキそば」が観光客に人気がありますが、県内では「ソーキ汁」の方が家庭の味として親しまれています。

材料(4人前)
ソーキ肉(豚の骨付きあばら肉) 8本
乾燥だし昆布 1枚
干し椎茸 2枚
水4カップ
かつおだし 適量
塩 小さじ1
醤油 少々
作り方
(下準備)
・ソーキ骨は水で洗ってから湯でも洗う。
・昆布は水で戻し結び昆布を作っておく。
・椎茸は水で戻し、半分に切っておく。

①     鍋にソーキ肉と水を入れて強火で煮立てる。アクが出てきたら取り除く。
②     ①に昆布と椎茸を入れて弱火でソーキ肉が柔らかくなるまで煮る(約1時間半)。途中で塩と醤油で味付けをする。昆布は柔らかくなったタイミングで椎茸と一緒に取り出しておく。
③     ②に昆布と椎茸を戻し入れ、昆布の戻し汁、干し椎茸の戻し汁、かつおだしを足して味を調える。
(お料理のポイント)
ソーキ肉の煮込み中、アクを丁寧に取り除くと透明で美味しいおすましに仕上がります。

まとめ

沖縄県は、長寿で健康なお年寄りが多いことで有名な県ですが、沖縄県のお年寄りは、食べ物のことを「クスイムン」(薬)や、「ヌチグスイ」(命の薬)と呼び、どちらの言葉にも食事が病気を治すという考えが現れているそうです。「医食同源」の考え方がベースになっている沖縄の郷土料理は、庶民が貧しい生活の中から生活の知恵を活かし、栄養やバランスが整えられた料理です。今回ご紹介した郷土料理のゴーヤーチャンプルーのゴーヤーは、ビタミンCが豊富で、加熱してもビタミンが失われず、カルシウムや食物繊維も豊富な食材として知られています。沖縄県で摂れる海藻のモズクや海ブドウなども、がん予防に効果がある食材であるといわれています。沖縄県の郷土料理は、健康な体を作るソウルフルードとして、脈々と人々に受け継がれ親しまれてい

Hero Image

この記事をシェアする

Hero Image