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コンベクションオーブンとは 使い方のポイントとメリットの解説

シェアダイン編集部
作成日:2022/07/28
更新日:2022/11/29

目次

オーブンは、100度以上の高温で食材を蒸し焼きにする、加熱調理製品です。
この記事では、コンベクションオーブンの機能や選び方について、詳しく解説いたします。記事を通して、コンベクションオーブンについて詳しく知ることができるでしょう。

コンベクションオーブンとは

コンベクションオーブンは、庫内に搭載されたファンによって熱風を循環させて食材を加熱する「対流調理」が可能です。
通常、オーブンには上下のヒーターが付いていますが、さらにファンが付いているのがコンベクションオーブンの特徴です。コンベクション(convection)は、英語で「対流」を意味します。コンベクション調理 (上下ヒーター+ファンを使用)はもちろん、通常のオーブン調理 (上下ヒーターを使用)として使用することもできます。

オーブン、トースター、レンジなどとの違い

コンベクションオーブンと、他の加熱調理製品は加熱方法に違いがあります。
オーブンとの違い
一般的なオーブンの場合は、食材にヒーターの熱を直接当てて加熱します。
トースターとの違い
トースターも、ヒーターの熱を食材に直接当てる加熱方法です。
レンジとの違い
電子レンジは、「マイクロ波」という電波を使用した加熱方法です。
マイクロ波が当たると、食材の内側の水分子が激しく動き、生じた摩擦熱によって食材が温まる仕組みになっています。

特徴的な機能(機能の名称、作れる料理名や調理の名称)

コンベクションオーブンに搭載されている、上下のヒーターとファンの中で、何を使うかによって4つの機能に分類されます。
まず一つ目は、コンベクションオーブンならではの「コンベクション調理機能」です。上下のヒーターに加えてファンを使用するため、熱風をオーブンの庫内に行き渡らせ、焼きムラを予防できます。以下のような料理に適しています。

  • トーストやピザなどの全体をムラなく焼き上げる料理
  • ハンバーグような中心部まで漏れなく火を通す肉料理
  • ローストビーフ、チャーシューなどのブロック肉に火を通す料理
  • 油を使わずに揚げ物の味を楽しめるノンフライ料理

コンベクション機能以外の機能では、ファンを作動させず、ヒーターのみを使用します。
二つ目は、「オーブン調理機能」です。上下のヒーターを使用する、一般的なオーブンと同じ機能です。以下のような料理に適しています。

  • パン、クッキー、ケーキのスポンジ等、一般的なオーブンで作ることが多い料理
  • 芋類や野菜のオーブン焼き

三つ目は、「グリル調理機能」です。上のヒーターのみを使用して加熱する機能です。コンベクション機能やオーブン機能は食材に中まで火を通す一方で、グリル機能は、表面部分に焼き目や焦げを付けたい料理に向いています。以下のような料理に適しています。

  • 焼き魚
  • 焼き鳥

四つ目は、「スローべイク機能」です。下のヒーターのみを使用して加熱する機能です。以下のような料理に適しています。

  • プリン、茶碗蒸しなどの蒸し料理
  • 角煮などの煮込み料理

使用する際に注意すること

まず、設置時に注意することは、コンベクションオーブンの設置環境です。取扱説明書をよく確認して、本体の上側や横側に必要とされるスペースを確保しましょう。コンベクションオーブンを使用すると、周辺の温度も高くなります。特に、紙類やカーテン等の燃えやすいものからは、距離を確保しておく必要があります。また、本体に触れるときや庫内のお手入れの際は、火傷には十分に注意しましょう。特に使用直後は、本体に触れると火傷のリスクが高まります。 

賢い選び方のポイント

主に、「機能」、「サイズ」、「容量」、「お手入れのしやすさ」をポイントとして、コンベクションオーブンを選ぶと良いでしょう。まずはお店にとって最低限必要な機能をよく検討し、搭載された製品を選びましょう。製品によっては、グリル機能やスローべイク機能が付いていない場合もあります。一方、機能が充実した製品は、グリル機能やスローべイク機能に加えて、解凍機能も付いている製品等もあります。タイマー機能は、付いている場合が多いですが、製品によって可能な設定時間が異なるため、要確認です。温度調整範囲についても確認しておく必要があります。 
サイズについては、予め、コンベクションオーブンを置ける幅・高さ・奥行きを測定しておくとスムーズに検討が進みます。コンベクションオーブンはファンが搭載されている分、一般的なオーブンよりサイズも大きめです。どれくらいの容量が必要かも、提供する料理の種類や量によって、大きく変わってきます。コンベクションオーブンの容量は、8L前後が標準ですが、5L~15L程度と幅広い選択肢があります。容量は料理の提供スピードにも関わってくるポイントです。容量が少なすぎる場合は、一度に加熱できる量も限られてしまいます。反対に容量が多すぎる場合も、必要以上に厨房のスペースを取ってしまいかねません。 
お手入れのしやすさも、業務効率化には欠かせないポイントです。扉・パンくずトレイ・焼き網の部分を取り外しできる製品は、汚れを手軽に落としやすいです。使用後は毎回、掃除をするのが基本となります。汚れや食品が残ったままの状態で使い続けると、故障や火災の原因になる可能性もあります。お店の経営を守るためにも、「使用後はお手入れをする」という作業をルーティン化して従業員同士で共有しておくことが、大切です。 

コンベクションオーブンのメリットとデメリット

・メリット

コンベクションオーブンのメリットとして、「焼きムラが少ない点」「予熱時間が短い点」があげられます。
一つ目のメリットは、内蔵のファンを利用して熱を均一に行き渡らせることができ、ムラなく食材を加熱できることです。焦げや生焼けにもなりづらいので、安心して調理作業を進められます。
二つ目のメリットは、コンベクションオーブンは予熱時間が短く、製品によっては予熱が不要なものもあることです。一般的なオーブンよりも、料理の提供スピードを速くすることもできます。

・デメリット

コンベクションオーブンのデメリットとして、「レンジ機能が付いていない点」「慣れるまでは扱いが難しい場合もある点」「価格が高い傾向」があげられます。一つ目のデメリットとして、レンジ機能がないので、必要な場合はレンジを別に設置する必要が出てくることです。コンベクションオーブンとレンジの2台を置く場合、その分のスペースが必要となってしまいます。二つ目のデメリットとして、慣れるまでは扱いが難しい場合もあることです。ケーキのスポンジ等は、温度調節を誤った場合、破裂してしまうこともあるので注意が必要です。三つ目のデメリットとして、一般的なオーブンよりもコンベクション機能が付いている分、価格が高くなる傾向があります。

まとめ

コンベクションオーブンは、一般的なオーブンにはない特徴があり、レシピに幅を持たせてくれる便利な加熱調理製品です。
コンベクションオーブンを長く安全に使用していくためにも、常にお手入れをして、置き場所には気を配っておきましょう。
コンベクションオーブンを上手に利用することが、飲食店の経営戦略の一つにも繋がるでしょう。
 
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