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包丁の種類と素材による特徴の解説

シェアダイン編集部
作成日:2022/07/29
更新日:2022/11/29

目次

「包丁」は、料理には欠かせない、奥深い調理器具です。単に食材を切るだけではなく、食材の断面を美しく演出することもできます。お手入れをしながら丁寧に使い続けることで、愛着も湧くでしょう。この記事では、包丁の種類や選び方について紹介いたします。記事を通して、包丁について詳しく知ることができます。

包丁の種類と特徴

「食材を切る」という機能は共通していますが、包丁には様々な種類に応じて特徴があります。

和包丁と洋包丁

包丁は「和包丁」と「洋包丁」の2種類に大別されます。

和包丁

基本的には片刃の構造となっています。主に和食の調理で使用される頻度が高いです。代表的な和包丁は、「出刃包丁」、「柳刃包丁」、「刺身包丁」などです。

洋包丁

基本的には両刃の構造となっています。和包丁よりもオールマイティに使うことができます。代表的な洋包丁は、「三徳包丁」、「牛刀」、「ペティナイフ」、「ブレッドナイフ」などです。

片刃と両刃

片刃

刃が包丁の片側だけに付いている包丁です。片刃包丁は、魚を捌くときのように包丁を寝かして身を骨から削ぎ落す作業に、もってこいです。一方、刃が鋭角の構造になっている分、同じくらいの大きさで食材を切り揃える作業には、不向きです。切れ味が良く刃が鋭いので、使用する際は怪我に十分気を付けましょう。

両刃

刃が包丁の両側に付いている包丁です。右側と左側に刃が付いているので、包丁の刃の部分は上から見て左右対称です。両刃は包丁の真ん中に重心がかかり、真っ直ぐに刃を下ろして使うことができます。一般家庭でも、両刃の「三徳包丁」がよく使われています。

包丁の素材

包丁の素材には、以下のようなものがあります。

鋼(はがね)

切れ味の良さが特徴です。和包丁の素材としてよく使われています。こまめなお手入れが必要となり、硬いほど欠けやすいという特徴があります。

ステンレス鋼

現在、日本で最も流通している包丁の素材です。ステンレス鋼は、鉄にクロムを添加した合金です。クロムが薄い膜をつくり刃を保護して、サビづらくなっています。切れ味は、鋼と比較すると落ちてしまいますが、使用自体には大きな問題はありません。頻繁に研がなくてもサビづらく切れ味が長持ちするため、お手入れの負担が少ないです。

セラミック

セラミックは陶器のため、金属素材と違い、サビる心配がありません。切れ味が持続するため研ぐ頻度も少なく済ませられます。軽量で手に負担が掛かりづらく、長時間の使用にも向いています。一方、硬い食材を切ると刃が欠ける脆弱性が難点です。無理のない使用を心掛けことが大切です。

チタン

金属でありながら、チタンはサビづらい特徴があります。切れ味はやや劣りますが、セラミックよりもさらに軽量で、扱いやすいです。

ダマスカス鋼

ダマスカス鋼は、複数の種類の鋼材を重ね合わせた、しま模様が特徴的な素材です。ダマスカス包丁は、芯材をダマスカス鋼で挟んだ刃の構造になっています。切れ味は、芯材の素材で変わってきます。

手入れの仕方

調理の際は、こまめに包丁の水気を取り除きながら使うと、包丁が長持ちします。使用後は、中性洗剤で汚れを除去しておきましょう。洗った後は、包丁の刃に熱湯をかけ、布巾で水分が残らないように乾拭きしておくのが効果的です。包丁の切れ味を維持するためには、定期的に砥石を使って研ぐのも欠かせません。切れ味が悪いことに気付いてから研いでも、切れ味を改善するために労力を掛けて研ぐことになります。普段からこまめに研ぐことを習慣にすると、切れ味が良い状態を保つことができ、快適に使用できます。

包丁選びのポイント

種類

包丁には、オールマイティに使えるものから、専用包丁まで幅広く種類があります。飲食店で提供する料理に合わせた専用包丁を適宜取り入れることで、料理効率も上がり、料理の美しい仕上がりが叶います。包丁を予め使い分けておくと、衛生管理の一環となり食中毒の予防としても有効です。以下は専用包丁の一部の例になります。

  • 出刃包丁…刃の身が厚く重さがあり、和食や寿司のお店で使われる包丁
  • ふぐ引き…刃渡りは長く刺身包丁より薄い、ふぐ専用の特殊な包丁
  • 寿司切…刃には丸みがあり、酢飯や具を潰さずに切れる、押し寿司や巻き寿司に使う包丁
  • 麺切り包丁…うどんや蕎麦の生地を均一に切る包丁

素材

  • 切れ味を重視する場合:鋼
  • サビづらさ、お手入れの頻度の少なさを重視する場合:ステンレス
  • 包丁の軽さを重視する場合:セラミック・チタン

サイズ

使う人の手の大きさ・まな板のサイズに合わせて刃渡りの長さを検討することが重要です。合わないサイズの包丁を使用すると、料理効率が下がるだけでなく、手の疲労や怪我にも繋がります。また、まな板の大きさとかけ離れた包丁も使いづらくなってしまいます。一般的に、三徳包丁のような刃渡りは18cm前後がベストであることを基準にしてサイズを考えるのも良いでしょう。

価格

安価な包丁であれば2000円程度で購入できるものもありますが、切れ味や耐久性は価格に比例します。高価な包丁は10万円を超えるものもあります。高い包丁であっても、長く使うには、お手入れが大切です。

相性の良いまな板

まな板の素材は「木製」「プラスチック製」「ゴム製」の三種類です。中でも包丁との相性が良いのは、木製のまな板になります。木製のまな板は優しく刃に当たり、刃の傷みを軽減します。扱いづらいと敬遠されることもある木製のまな板ですが、天然の抗菌作用があり、水切りが良いというメリットもあります。
包丁の切れ味が劣化する大きな原因は、まな板です。プラスチック製のまな板は、軽くて扱いやすいことから家庭用として使われることも多いです。しかし、素材が硬いので包丁の刃にが傷みやすくなってしまいます。ゴム製のまな板は、木製のまな板ほど刃へ優しくありませんが、プラスチックよりも刃への影響は軽減できます。

まとめ

包丁を選ぶ際は、作る料理だけでなく、使う人に合わせる視点も大切です。切れ味を維持するには、研ぐことが欠かせませんが、習慣になれば、さほど負担に感じなくなっていくでしょう。包丁は、料理で大きな役割を果たしているので、長く使えるものを選び、お手入れも欠かさないようにしましょう。

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