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栄養士の種類とは それぞれの平均給与や資格取得のメリットも合わせて解説

シェアダイン編集部
作成日:2022/08/22
更新日:2022/12/07
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目次

健康を維持するために重要なことのひとつは、栄養バランスが整った食事を摂ることです。
栄養士は、適切な栄養管理を行い、「食」の観点から人々の健康の保持・増進をはかる職業です。

本記事では、栄養士の種類や業務内容、栄養士になるための方法について解説いたします。
この記事を通して、栄養士に関して詳しく知ることができます。

栄養士の種類とは

一口に栄養士といっても、「栄養士」と「管理栄養士」の二種類が存在します。
栄養士と管理栄養士では、複数の相違点があります。

栄養士・管理栄養士それぞれについて解説

栄養士は、都道府県知事が免許を発行する資格です。
栄養士のおもな業務は、栄養の知識を活かした、献立の考案・栄養計算・栄養指導・調理などになります。
栄養指導の対象者は、健康な人です。

一方、管理栄養士は、国家資格です。
栄養士の上位資格であり、資格取得の難易度が高いため、栄養士より専門的な業務に従事することができます。
栄養指導の対象者は、健康な人に加え、高齢や病気などの事情で食事が摂りづらい人も含み、幅広いです。
個人の事情にも配慮しながら適切に栄養管理をするのは、管理栄養士ならではの業務です。
 
施設によっては、管理栄養士の資格が採用条件となる場合もあります。
有利な条件での就職活動を目指す場合や、栄養に関わる仕事でキャリアを築いていきたい場合は、管理栄養士の資格も取得することが望ましいでしょう。
 
栄養士、管理栄養士ともに様々な場所で活躍しています。
おもな就業先として、教育機関、介護施設、病院、給食会社、行政機関などの多岐にわたる施設があげられます。

関連記事:
栄養士とは? 業務内容や必要資格、おもな就業先についても合わせて解説
管理栄養士とは 仕事内容と勤務先の解説

気になる栄養士・管理栄養士の平均収入は?

 栄養士全体の平均年収は、300万~400万円です。※1

また、管理栄養士全体の平均年収は、350万~450万円です。※2
 
栄養士よりも管理栄養士の方が、より専門的な知識や技術を必要とされる分、収入が高い傾向があります。
栄養士・管理栄養士の年収は、雇用形態や就業先、就業年数によっても大きく変わってきます。
高い収入を得るためにできることは、公務員として働く方法や職場で役職に就く方法、管理栄養士の資格を持っておくことなどです。
 
※1:栄養士の年収はどのくらい?収入をアップさせるポイントも紹介!|マイナビコメディカル (mynavi.jp)
※2:管理栄養士の年収はいくら?職場別の平均給与を公開|マイナビコメディカル (mynavi.jp)

栄養士・管理栄養士になるためには?

栄養士になるためには、栄養士養成施設にて栄養士養成課程を修了する必要があります。
栄養士養成施設に入るための条件は、高校卒業資格を所有していることです。
栄養士養成課程を修了後、都道府県知事の発行する栄養士資格を申請することで栄養士として働くことができます。栄養士資格の取得においては、試験がありません。
栄養士養成施設の修業年数は2年~4年と施設によって違いますが、修業年数に関わらず栄養士の資格は取得可能です。
 
一方、管理栄養士になるためには、以下の方法があります。

  1. 管理栄養士養成施設で4年以上学習して、卒業後に管理栄養士国家試験に合格する
  2. 栄養士養成施設にて4年間の学習を修了後、実務経験を1年以上経て、管理栄養士国家試験に合格する
  3. 栄養士養成施設にて3年間の学習を修了後、実務経験を2年以上経て、管理栄養士国家試験に合格する
  4. 栄養士施設にて2年間の学習を修了後、実務経験を3年以上経て管理栄養士国家試験に合格する

 
2~4の方法のように、管理栄養士養成施設を卒業していなくても、栄養士養成施設の卒業資格と実務経験により、管理栄養士国家試験の受験資格が取得できます。
管理栄養士になるには、どの方法においても必ず管理栄養士国家試験に合格しなければなりません。
 
また、栄養士施設、管理栄養士施設ともに、実習もあり学習内容の量が多いので、通信による学習や夜間学校は存在しません。
養成施設によって開講される課程を修了することが、必須条件となります。

栄養に関するその他の資格を紹介

栄養士・管理栄養士以外にも、栄養を含む「食」に関する資格は多数あります。
以下に一部の例を紹介します。

調理のプロ「調理師免許」

調理師は国家資格で、調理に携わる人であれば取得しておいて損はない資格です。
調理師免許を持っていない場合でも、調理師として働くことは可能です。
しかし、取得するメリットとして、就職活動で有利になることやキャリア形成に役立つことがあげられます。おもな就業先は、飲食店や教育機関、介護施設などで調理の業務を担当します。

取得の方法には二通りの方法があります。

  1. 調理師養成施設にて修業し、卒業後に都道府県へ調理師免許の申請をする
  2. 飲食店などにて2年以上の実務経験を積んだ後に各都道府県が実施する調理師試験を受けて合格し、免許を申請する


栄養士がおもに「栄養管理」に従事するのに対し、調理師は調理を行うことがおもな業務になります。

食生活を総合サポート「食生活アドバイザー」

一般社団法人FLAネットワーク協会による民間資格で、食生活アドバイザーとして働くのには必須となります。
食生活アドバイザーの業務は、健康維持のための食生活を総合的にサポートすることです。就業先は多岐にわたり、例えば教育施設や介護施設、食品会社などで活躍しています。

試験には3級、2級があり、受験資格は特にないので誰でも受験することができます。3級と2級のダブル受験も可能です。
検定試験は、年2回実施されています。

様々な場で有利にはたらく「フードコーディネーター認定試験」

特定非営利活動法人の「日本フードコーディネーター協会」による民間資格です。
フードコーディネーターは、食のスペシャリストとして食全般に関する業務を行います。
具体的には、テレビの料理番組への出演、レシピ本の出版、料理教室の講師などです。
他に、食品会社の商品開発や外食産業のメニュー開発に携わる働き方もあります。

フードコーディネーター認定試験は、フードコーディネーターとして働く際に必須の資格ではありません。しかし、フードコーディネーターでのキャリアを積みたいと考えている人は、取得を目指すことが多いです。
試験は3級、2級、1級に分かれ、年に一度受験することが可能です。
3級については比較的難易度が低い分、合格率が高いですが、業務に資格を活用したい場合は2級もしくは1級の取得を推奨されています。

関連記事:
フードコーディネーターとは なるためのステップとフードコーディネーターから転職するには

まとめ

健康を維持するためには、単にエネルギーを摂取するだけでなく、バランスの取れた栄養が欠かせません。栄養士・管理栄養士は、栄養管理を通じてたくさんの人の健康をサポートする、やりがいの大きい仕事です。

栄養士と管理栄養士は、業務内容や資格の取得方法などに違いがあります。栄養士資格を持っている場合は、更なるキャリアアップの手段として、管理栄養士資格の取得を目指すのもおすすめです。

「食」に関する資格は、国家資格・民間資格を合わせて多数存在しています。
栄養士・管理栄養士資格とあわせて取得することで、一層、栄養のスペシャリストとして活躍できる可能性もあるでしょう。

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