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群馬県の郷土料理について 特産品や伝統料理のレシピも合わせて紹介

シェアダイン編集部
作成日:2022/10/10
更新日:2022/12/20
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目次

豊かな自然を誇る群馬県は、コンニャクイモや下仁田ネギ、小麦、牛乳など数多くの農産物、畜産物の産地であり、それらの特産品を使った郷土料理には実にさまざまなものがあります。

この記事では、群馬県の特産品や郷土料理について詳しく解説いたします。

群馬県の生産高が高い農産物等を紹介

群馬県は、県内の標高差が1000メートル以上あり場所によって気温や環境が大きく異なることから、さまざまな農産物が作られています。
また、年間を通じて日照時間が長いため、冬でもおいしい農産物を作ることができるのです。

群馬県を代表する農産物

群馬県で有名な農産物といえば、全国シェア92%で生産量ダントツ1位を誇るコンニャクイモがあげられます。

生産量全国2~5位を占める野菜や果物もたくさんあり、キャベツ、キュウリ、ブルーベリー、梅、ふきは全国2位、レタスやナス、ホウレン草は全国3位です。また、白菜やゴボウ、スイートコーン、小松菜なども4~5位に入っており、非常に幅広い農産物の生産地であることが分かります。
ちなみに、群馬といえば下仁田ネギがとても有名ですが、ネギ全体としての生産量は全国5位です。

キノコの栽培も盛んで、原木生しいたけの生産量では群馬県は全国3位です。
原木しいたけは収穫までに1~2年もの長い月日を要しますが、その芳醇な香りが大きな魅力です。
また、原木しいたけの生産方法は群馬県で最初に開発されました。

また、群馬県では米と小麦の二毛作が盛んなため、小麦の生産量は全国4位です。
群馬県では小麦粉を使ったうどんやまんじゅうなどが親しまれています。

群馬県の畜産・水産業

群馬県は畜産にも強く、生乳の生産量は全国4位です。
また、豚肉や牛肉にも多くの群馬ブランドがあり、多くの豚は麦をエサに育てられているため、群馬県産の豚肉のおいしさには特に定評があります。

群馬県には海がありませんが、一方できれいな川や湖に恵まれており、多くの川魚が住んでいます。
群馬特産の川魚としては、ヤマメやイワナ、アユやナマズなどが有名です。
また、群馬県特産のギンヒカリという魚はニジマスの一種で、あっさりとした上品な味が魅力です。

群馬県の郷土料理を紹介

さまざまな食材の生産地である群馬県には、特産品を使った多くの郷土料理があります。そのうちのいくつかをご紹介いたします。

歴史深い「おきりこみ」

おきりこみとは、小麦で作った幅広麺を長ネギやシイタケなどの野菜とともに煮込む麺料理です。

麺の生地を麺棒に巻いて、包丁で切り込みを入れることがその名前の由来といわれています。
江戸時代中期頃から、日常的な主食として親しまれ始めたようです。

幅広麺と野菜を入れることは決まっていますが、麺の太さや野菜の種類、味つけに細かい決まりはなく、各家庭により異なります。


<作り方>
小麦粉で作った無塩の幅広麺を、季節の野菜とともに大鍋に入れ、ゆでずにそのまま煮込みます。
野菜は、ニンジンや長ネギ、大根、シイタケ、ジャガイモ、里芋などが一般的です。
味は、みそ仕立てがポピュラーですが、あっさりとしょうゆ仕立てで作る場合もあります。

群馬で育った麦を使った「炭酸まんじゅう」

炭酸まんじゅうとは、小麦粉で作った生地であんこを包み、蒸し上げたお菓子です。
生地に重曹を加えることで、甘みと共にほんのりとした苦味があることが特徴です。

砂糖が貴重なものだった時代には、季節の行事の特別なお菓子として提供されたり、農作業が一段落した際のごほうびとして食べられたりしていました。

「ふかしまんじゅう」「田舎まんじゅう」などと呼ばれることもあります。

<作り方>
小麦粉と重曹、ベーキングパウダー、砂糖を使って生地を作ります。そこに餡を包んで丸め、蒸し上げます。
中にはあんこが詰めることが一般的ですが、高菜やおからなど、おかずを入れて惣菜風にすることもあります。

下仁田ネギを使った「ねぎぬた」

群馬県の特産品の一つに太くて短い下仁田ねぎがありますが、下仁田ねぎのおいしさを存分に味わえる「ねぎぬた」が郷土料理として親しまれています。ねぎぬたにするには甘さがあるねぎが適しているといわれており、独特の甘みを持つ下仁田ねぎは、ねぎぬたに最適なのです。

行事食や冠婚葬祭、お祝いの際のもてなし料理として作られます。
似た料理として、ねぎとするめ、すりつぶした豆腐を和える「ぬたあえ」という料理もあります。

<作り方>
ねぎをゆでて(あるいは蒸して)やわらかくし、適当な長さに切り分け、酢みそで和えます。
ねぎをよりやわらかくするために、和える前に酢をかけておくこともあります。

群馬の名産ナマズを使った「ナマズの天ぷら」

群馬県の特産品の一つであるナマズを使った料理には、たたき揚げや刺身などがありますが、最も親しまれているのが「ナマズの天ぷら」です。
ふっくらとしていてやわらかく、意外にクセのない白身とサクサクの衣の相性は抜群で、県外からナマズの天ぷら目当てで訪れる観光客も多いほどです。

天ぷら用として食べられる身の部分はほんの一部なので、残りの部分は細かく叩きつぶして野菜や豆腐と混ぜ、団子にして揚げる「たたき揚げ」として提供されます。

<作り方>
泥の下に潜っていることが多いナマズは、下ごしらえに手をかけることが重要で、飲食店によっては泥抜きに1週間かけることもあるようです。
下ごしらえでしっかり泥を抜くことによって臭みが抜けて、さっぱりとクセのないナマズのおいしさが引き立ちます。
ナマズの天ぷらは、皮を取らずにそのまま揚げますが、身を包丁でたたき、高温で揚げることがポイントです。

「ソースカツ丼」

群馬県は豚肉の名産地として知られていて、30種以上の銘柄豚が存在します。県内で生産された小麦をエサとして育てられる「麦豚」など、飼育方法にこだわり、肉質やおいしさを追求した群馬の豚肉のおいしさには定評があります。

そのため、群馬県では豚肉料理が根づいており、「とんかつ」はとてもポピュラーな料理なのです。
中でもソウルフードとして群馬県で特に愛されているのが「ソースカツ丼」ですが、その発祥は意外にも鰻屋だといわれています。
伝統の鰻のタレにウスターソースをブレンドしたオリジナルソースをソースカツ丼に使うことで人気を集め、ソースカツ丼を提供する飲食店が徐々に増えていったようです。

織物業が盛んだった桐生市では、冷めてもおいしいソースカツ丼の出前がよく取られていましたが、現在もその名残でソウルフードとして親しまれており、さまざまな飲食店で提供されています。桐生市内で「カツ丼」といえば、卵とじのカツ丼ではなくソースカツ丼を指すほど馴染み深い料理となっています。

<作り方>
「桐生ソースかつ丼会」では、ソースかつ丼には「豚ヒレ肉を使い、揚げたてのカツをソースにくぐらせ、丼に盛ったご飯にのせる」と定義づけています。
しかし、実際には使うソースや豚肉の銘柄に明確な決まりはなく、店舗によってさまざまな味が楽しめます。
使用する豚肉の部位は、地域によって異なるようです。

まとめ

標高差のある豊かな大地と日照時間の長さを誇る群馬県は、コンニャクイモやキャベツなどを筆頭に、さまざまな農産物が生産されています。
また、豚肉や牛肉などの畜産品や、アユやナマズなどの川魚も特産品として知られています。

群馬県には、豊富な特産品を使った郷土料理が多く存在します。
中でも、生産量全国4位を誇る小麦を使った料理には、おきりこみや炭酸まんじゅう、うどんなど、実にさまざまなものがあり、豊かな食文化を展開しています。

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