埼玉県の郷土料理、特産品を紹介
目次
埼玉県は、県に対する親しみや愛着を高めるため「彩の国(さいのくに)」という愛称を平成4年に選定しました。
四季折々の色彩豊かな自然、様々な産業や文化などが発展する多彩な国であるということを表現する愛称です。
この記事では、彩の国「埼玉県」の豊かな農産物や郷土料理について解説します。
埼玉県の生産高が高い農産物を紹介
埼玉県内で生産されている野菜、米、畜産品、水産品について解説いたします。
埼玉県の農産物を紹介
埼玉県は農業に適した土地が多いうえ、晴れの日も多く、農作物の収穫量も多いことが特徴です。
野菜では、さといも・ねぎ・ほうれんそう・こまつな・ブロッコリー・カブなどは産出額が全国でも上位となっており、果物では、かぼす・栗・ブルーベリー・日本ナシなどが多く収穫されています。
埼玉県の米生産について解説
埼玉県では、これまで100種類を超えると品種を作付けしていましたが、消費者・市場重視の考え方に立ち、より「売れる米」を作ることを目指して、現在では「コシヒカリ」と埼玉県で育成した「彩のかがやき」「彩のきずな」の3品種に集約を図ったことで、全体の8割ほどがこの3品種となっています。
「彩のかがやき」は、「祭り晴」という愛知県で育成された食味の良い品種と、「彩の夢」という埼玉県で育成された病害虫に強い品種を交配して作られました。複数の病害虫に抵抗性があることから、安全・安心な減農薬栽培による米づくりが可能になっています。
「彩のきずな」は、「ゆめまつり」という愛知県で育成された品種と「埼455」という埼玉県で育成された品種を交配して作られた、暑さに強く病気や害虫にも強い品種です。
埼玉県の有名な畜産品は?
埼玉県には、歴史は浅いものの、ブランド牛やブランド豚がいくつか存在します。また、さいたま市は豚肉の消費量が全国でも上位になっており、ブランド豚や銘柄豚も多いです。
以下が埼玉県内で生産されているブランド牛・豚です。
・武州和牛
飼料にこだわり、独自に開発した配合飼料を与えて育てられた和牛で、肉の風味、甘み、きめ細かさが特徴です。「埼玉県産の和牛を広めたい」という思いで、平成13年より黒毛和牛の導入を開始し、平成15年に商標登録されて誕生した和牛ブランドです。
・深谷牛
和牛生産の飼養技術が高い深谷市の農家で、良質な子牛をこだわりの肥育技術で丁寧に育てられた霜降り和牛です。特徴はきめが細かく滑らかで柔らかな肉質で、程よくサシが入っており、甘味と風味があります。
・彩の国黒豚
英国系の純粋バークシャー種を、麦類・さつま芋・国内産飼料米を使用した「彩の国黒豚肥育専用飼料」で、約8か月かけてじっくりと育てています。筋繊維が細かいので歯切れが良く、まろやかな脂肪には、本来の風味と甘みがあります。
埼玉県の水産品について紹介
埼玉県のブランド推進品目に登録されている水産物には「ナマズ」と「ホンモロコ」の2つがあります。
ホンモロコは、コイ科の小魚で最も美味しいとも言われている高級魚で、本来は琵琶湖の固有種でした。埼玉県が全国で初めて、水田を利用した養殖技術を確立し、「彩のもろこ」というブランド名を付けて出荷しています。
ナマズに関しても、養殖が難しいとされていましたが、埼玉県が全国で初めて養殖に成功しました。
埼玉県の郷土料理を紹介
埼玉県民に愛されている郷土料理をいくつかご紹介いたします。
野菜もたっぷり摂れる「おきりこみ(煮ぼうとう)」
埼玉県北部の秩父地方の郷土料理で、幅の広い手打ちうどんを、ネギや大根、にんじんなどの根菜と一緒に煮込んだ料理です。
麺の生地を麺棒などに巻いて、包丁で切り込みを入れることから「おっきりこみ」と名付けられたといわれています。
作り方は、味噌汁や豚汁などとほとんど同じで、具材を食べやすい大きさに切り、だし汁に入れて煮たところに茹でた麺を入れて煮込み、味噌や醤油で味をととのえたら完成です。
日常の食卓から冠婚葬祭の席まで「ねぎぬた」
ねぎを酢とみそで合えた料理で、日常的に食される家庭料理であるとともに、昔から冠婚葬祭の席には欠かせない料理でした。
お祝い事の席で、出席者にねぎぬたを出すことが「もうすぐお開きですよ」という合図になったそうです。
ねぎを3cmくらいの長さに切って、蒸し上げて冷まし、すりごま、砂糖、味噌、酢を和えて味をととのえたら完成です。かまぼこやちくわを入れても美味しくなります。
埼玉発祥「くるみそば」
そばつゆに、すりおろしたくるみを入れた「くるみ汁」で食べる、くるみそばを提供しているそば屋さんが多く存在します。
埼玉県秩父市にある「やなぎや」というそば屋さんが秩父くるみそばの元祖店とされています。
おやつにも「みそポテト」
ふかしたジャガイモを天ぷらにし、甘めの味噌ダレをかけた料理で、2009年に開催された「第5回埼玉B級ご当地グルメ王決定戦」で優勝して以降、知名度が上がりましたが、秩父では歴史のあるB級グルメです。
秩父地方では、農作業の合間や小腹がすいた時に食べる「小昼飯(こぢゅうはん)」と呼ばれる郷土料理がいくつかあり「みそポテト」も、その中の一品。
元々は、収穫したジャガイモの小ぶりなものをいろりで焼いて、味噌だれを塗って食べたのが「みそポテト」の始まりだといわれています。秩父の観光スポットや道の駅などでも販売され、おやつやおつまみとして親しまれている料理です。
B級グルメ「豆腐ラーメン」
埼玉B級ご当地グルメ王の第2回大会優勝・第3回大会準優勝・第4回大会優勝を達成した、埼玉県さいたま市岩槻地区発祥のご当地ラーメンで、レストラン大手門というお店が発祥とされています。
醤油ベースのスープに、豆腐とひき肉のあんをかけたら完成です。
まとめ
埼玉県は、「彩の国(さいのくに)」という愛称で呼ばれ、四季折々の色彩豊かな自然、様々な産業や文化などが発展している土地です。
その豊かな土地で、ねぎ、ほうれんそう、こまつなをはじめとした野菜や果物、米、畜産物などが豊富に育てられており、特に豚肉の消費量が多く、「彩の国」の愛称を冠したブランド豚も育てられています。
郷土料理の種類も多く、地域の食材を生かした伝統的な味付けを楽しむこともできます。
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