野菜高騰について解説 原因や農家向け補助制度、消費者向けの対策方法も合わせて紹介
目次
食生活を充実させるうえで、野菜をバランスよく取り入れた食事は重要です。
しかし、野菜の価格が高騰すると家庭・飲食店ともに大きな打撃を受けることになり、購入自体を躊躇してしまうこともあるでしょう。
この記事では、野菜高騰の原因や野菜高騰時にできる対策について解説いたします。
本記事を通して、野菜高騰時の対応について詳しく知ることができます。
野菜高騰のおもな原因は?
野菜高騰の主たる原因となるのは、「天候」です。
野菜は種類によって、育つのに必要な温度や日射量・土壌などの環境条件が決まっています。特に、葉物野菜は日射量不足の影響を受けやすい特徴があります。台風や日射量不足・連続的な雨など、本来野菜が育つのに不適切な環境となると、出荷可能な野菜を育てることが困難になるのです。しかし、天候は自然現象のため、人の力では対抗できないのが悩ましい点です。
他には、「野菜の輸送費高騰」も原因としてあげられます。
ガソリン代が高騰しているときは野菜の輸送費も上がり、結果的に野菜の価格が高騰します。
農作物や農家をサポートする取り組みを紹介
現在、温暖化が進んでいますが気温が高くなることによって、野菜の品質にも影響が出ています。
温暖化の問題は、急務な課題であるものの、有効な対策を講じるのに難航しているのも現状です。
また、日本は海外と比較しても自然災害の発生率が高く、常に農作物はリスクにさらされています。農家が自主的に講じられる対策もありますが、非常に勢力の強い台風や過剰な降水量の大雨など、太刀打ちするのが難しい場合もあるのです。
環境問題によって、農作物の被害や農業設備・農業機械損傷を被ることもあります。
農林水産省では、「災害によって被害を受けた農林漁業者が利用可能な主な制度資金」として、災害関係資金・経営改善のための資金などの制度を掲げています。支援を受けるための条件を満たせば、被害に遭っても、農業再開へ向けての金銭的支援を受けることが可能です。
参考:支援情報:農林水産省 (maff.go.jp)
野菜の高騰を乗り切るには?
野菜高騰は、家庭・飲食店にとって非常に悩ましい問題です。
高騰した野菜には手が届きにくいですが、栄養面を充実させるのに野菜は欠かせません。
そこで、野菜の高騰を乗り切るために主婦・飲食店が実践できる方法を、以下にご紹介いたします。
・安い金額で購入できる場所を利用する
野菜高騰の時期でも、野菜直売所で販売される野菜は価格が安い傾向があります。直売所は、畑で獲れた野菜をその場で販売するので、小売店と異なり輸送費がかからず、安く購入できます。しかし、野菜高騰時は、直売所で購入する人が増えることを前提に、早めに行くなどの工夫は必要です。また、「道の駅」も、地産の野菜を安い金額で販売している特徴があります。
・規格外の野菜を利用する
大きさや形、重さや色味が、一定の基準に満たない野菜は「規格外野菜」となり、小売店には出荷されません。そのため、ドレッシングや野菜ジュース、お菓子などの加工品にも使われています。一般の人が規格外の野菜を購入することも可能で、直売所で安く販売されている場合や、インターネットで販売されている場合もあります。
・見切り品の野菜を利用する
鮮度が落ちてきた野菜は、見切り品のコーナーで販売されていることもあります。見切り品の購入は、廃棄の防止にも繋がります。
野菜をすぐに消費する予定がある場合は、見切り品の野菜を利用することも賢い選択です。
・価格が高騰しづらい野菜を利用する
天候に収穫量をされづらい豆苗やもやしは、時期を問わず価格が安定していて購入しやすい傾向があります。
豆苗については、葉と茎の部分を食べた後に残った根を水につけておくことで、自宅で栽培することもできます。
和え物や炒め物、スープなど様々な料理に使うことができ、便利です。
・野菜の加工品を利用する
加工された野菜には、冷凍野菜、缶詰野菜などがあります。
生鮮食品の野菜とは異なり、日持ちする加工がされており、価格も安定しています。
冷凍野菜は、カットされている商品も多く、加熱するだけですぐに使える状態になるので、時短調理の際にも役に立つでしょう。
カットトマト缶やコーン缶など、缶詰の野菜を上手く取り入れるのも、野菜高騰のときに使える手段です。
・干物野菜を作る
野菜を天日干しすることで、中の水分が蒸発してうま味が凝縮されたり、長期保存ができるメリットがあります。
使い切るのが難しい野菜は、干し野菜にすると廃棄することを防ぐことができるでしょう。
濃厚な味の干し野菜でおかずを作ると、普段とは異なる味を楽しむことが可能です。
・廃棄を出さないようにする
野菜を使わないまま保管している期間が長くなると傷んでしまい、廃棄せざるを得ない状態になります。
最初から、使い切れないほどの量は購入せず、計画的に消費をすることが大切です。
安いときには、つい買いだめをしたくなりますが、予め本当に必要な量を考えておき、廃棄を出さない程度の買いだめをすることが有効です。
まとめ
野菜の価格は、天候や情勢に影響されがちで、野菜高騰の発生自体を人の力で止めるのは難しい側面があります。
しかし、野菜高騰への対策を知っておけば、ダメージを最小限に抑えることができます。
野菜高騰の際にできる有効な対策を使いながら、上手に野菜を確保していきましょう。
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