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土日休みができる管理栄養士の仕事はあるのか 職場タイプ別に解説

シェアダイン編集部
作成日:2022/08/18
更新日:2022/12/08
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目次

栄養や食事に関するスペシャリストである管理栄養士が活躍できる職場は、たくさんあります。

一般的に、管理栄養士の休日はどのようになっているのでしょうか。土日に休める管理栄養士の仕事はあるのでしょうか。

管理栄養士を目指している方で土日休みの職場を希望する方に向けて、管理栄養士として活躍できる職場や休日について解説いたします。

管理栄養士は土日休みの仕事はあるのか

管理栄養士の主な仕事内容は、個人や集団の食事や栄養面に対しての管理や、健康的な食生活のためのサポートをすることです。栄養指導や管理業務など専門的な知識を基に、責任のある業務を行ないます。
細かい仕事の内容は職場によって異なりますが、主な仕事は献立の作成や食材の発注、栄養バランスのチェックや栄養計算、そして衛生管理や労務管理などです。

主な勤務先としては、医療機関(病院など)・教育機関(学校や幼稚園など)・社会福祉施設(保育園や介護施設など)・行政機関(保健所や地方自治体など)があります。さらに、このほかにも食品メーカーなどの一般企業やスポーツ関連施設、美容関連施設、研究機関など多岐にわたるのが特徴です。

上記した勤務先の中で、土日休みの職場に絞ると、教育機関や行政機関、一般企業があげられます。しかし、その中でも業務内容や時期によっては土日に出勤することもあるでしょう。

それぞれの職場の勤務形態について、詳しく紹介いたします。

管理栄養士の休日について

職場によって勤務形態はさまざまですが、大きく分けると“定時”と“シフト制”の2つがあります。

医療機関や介護施設などは、朝昼夕の1日3食の食事を提供するところが多いので、シフト制勤務です。365日入院患者や入居者がいますので、土日に休めない職場もあります。年末年始やお盆期間、ゴールデンウイークなど世間一般的に連休になる時期も、出勤しなければならない場合もあるでしょう。
特に、管理栄養士が調理にも携わる場合は、朝食の準備に早朝から出勤したり、夕食提供後の退勤になったり、時間帯が不規則になりがちです。
調理に携わらず、献立の作成や栄養指導などの事務的作業が中心となる場合は、医療機関や介護施設でも土日休みの職場でも定時勤務や土日休みのこともありますので、施設に問い合わせて確認しましょう。

スポーツ関連施設や美容関連施設では、ゆっくり出勤し、退勤時間が遅くなるという職場が比較的多いでしょう。

教育機関や一般企業の場合はほとんどの職場で、基本的に土日祝日は休みになります。

働き方改革による労働基準法の改正

平成31年4月に働き方改革法案が成立し、労働基準法が改正されました。この改正によって、年10日以上の年次有給休暇が付与されている労働者に対し、年5日取得させることが義務となりました。違反した事業所には、30万円以下の罰金が科せられます。
(参考:Microsoft PowerPoint - 081205【成立後】基準法ポンチ絵.ppt (mhlw.go.jp)

つまり、有給休暇の消化日数が5日未満の労働者対象に、事業所側から有給休暇の日数を指定し、取得させる必要が生じるのです。
採用した日から6カ月以上勤務し、尚且つ8割以上出勤している労働者に対し、原則年10日間の年次有給休暇が与えられます。
具体的には、4月1日に入社した正社員の場合、入社日から6か月後の10月1日を基準に、毎年10月1日から9月30日までの1年間に、有給休暇を5日以上取得させなければならないということです。
改正前は、日単位での有給所得とされていましたが、改正後は子どもの通院などの理由に対応し、時間単位での取得が可能となりました。

労働基準法上では、少なくとも1週間に1日以上の休日を与えなければなりません。(労働基準法35条1項)
(参考:労働基準法 | e-Gov法令検索
管理栄養士の休日も雇用形態や勤続年数による違いはありますが、正社員の場合は労働基準法で定められた最低ラインが年間105日ですので、有給休暇や特別休暇も含めて105~120日前後の職場が多いです。

管理栄養士が土日休みの職場で働くには

前述したとおり、管理栄養士の休日は職場や勤務先の業種によって異なります。シフト制勤務の場合は、土日に勤務し、平日に休むといったケースが多いので、土日休みを希望するなら定時の職場を選ぶとよいかと思います。しかし、シフト制勤務だから必ずしも土日休みがないとは限りません。

教育機関の学校や幼稚園は、土日は授業が休みのため給食の提供がない場合が多いので、管理栄養士も休みになることが多いです。しかし、最近では土曜日に給食付きの参観を行なう学校も増えているので、その場合は土曜日出勤が年に数回ある可能性があります。

注意が必要なのは、保育園です。幼稚園と保育園を混同して考える人が多くいますが、幼稚園は文部科学省管轄の教育機関で、保育園や保育所は厚生労働省管轄の社会福祉施設です。土曜日も給食の提供をしている園がほとんどで、休日保育を実施している園もありますので、土日出勤がある職場もあります。特に、調理に携わった業務の場合は、給食の調理のため土曜出勤があるでしょう。逆に、調理には携わらず事務業務が主体であれば、土日休みの場合もあるでしょう。
最近増えているこども園に関しては幼稚園型・保育園型・幼保連携型などの種別があり、その種別や園によって異なるので確認が必要です。

公的機関に勤務する公務員や一般企業は、土日や年末年始など一般的な休日を取りやすい職場がほとんどです。病院勤務でも、公立病院の場合は土日休みの勤務になる病院もあります。
また、土日は営業している職場でも、管理栄養士がその職場で担当する業務によっては土日出勤が必要ない場合もあります。たとえば、365日営業している介護施設では、土日にイベントを行なわず、食事は外部委託で対応するケースもありますので、管理栄養士は土日の出勤なしになることもあるでしょう。
責任のある立場に昇格し、平日は必ず出勤しなければならないため、土日に休むという場合もあります。個々に問い合わせるなど、確認をしましょう。

しかし、どの職場でも管理栄養士が配置される人数は少ないので、過重労働になってしまうケースが多くあります。土日祝日は休めても、まとまった連休が取りにくいケースも多くあるようなので、注意が必要です。

まとめ

栄養や食事に関するスペシャリストである管理栄養士が活躍できる職場や業種は、数多くあります。職場を選ぶ際には、慎重に見極め、自分に合った働きやすい職場を選ぶとよいかと思います。

職場選びは、もちろん業務の内容も大切で、興味がある業種で自分がやりたい仕事ができるかどうかもポイントです。それと同じように休日も大切です。一口に管理栄養士と言っても、職場や業種によって勤務形態はさまざまです。同じ業種でも、職場によって土日休みだったり土日勤務だったり異なります。

就職してから「こんなはずではなかった」と後悔しないよう、よく調べることが重要です。

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