飲食店ではたらくための履歴書の書き方をポイントごとに解説
目次
飲食店に提出する履歴書を作成するには、自分のスキルや経験を、わかりやすく具体的に記入することが大切です。本記事では、履歴書の基本的な書き方から、飲食店ならではの履歴書の書き方、志望動機のポイントなど、詳しく解説いたします。
基本的な履歴書の書き方
飲食業界で記入する履歴書に限らず、飲食店以外の履歴書を作成する際も基本的な履歴書の書き方は決まっています。履歴書は、自身の第一印象を決めるものです。履歴書は、転職する際に、一番最初に企業へ提出する書類です。無事書類選考を通過することで、転職の明暗が別れます。履歴書は自分をアピールするための重要な書類と言えるでしょう。
基本項目を記入
履歴書の基本項目は、主に10箇所です。また近年では、ペーパーレスなどの観点から、WEBでの履歴書作成を推進している企業が多い傾向にあります。しかし、履歴書を書類で求められた際でも、パソコンで一度土台を作成することで書き直しや再度作成する手間が少なくなるメリットも考えられます。履歴書は修正テープや同じ紙への書き換えができないため、一度下書きをしてからの作成がおすすめです。
履歴書の基本項目
- 日付
- 証明写真
- 名前
- 住所
- 電話番号
- 学歴
- 職歴
- 免許・資格
- 志望動機・趣味・特技
- 本人希望記入欄
日付
履歴書に記入する日付は、企業へ履歴書を提出する日の日付を記入します。
郵送で送る場合は、郵送する日付を記入しましょう。
注意点
- 生年月日と年号の統一に注意する。
- 記入されている日付が古い場合は、過去の履歴書を使いまわしている印象を与えてしまうため書き直す。
証明写真
証明写真は、企業側の際採用者側へ対する第一印象です。飲食業界で最も重視される点は『清潔感』です。
注意点
- 証明写真の背景は、白か青のどちらかにする。
- 過去三ヶ月以内に撮影したものを使用する。
- 一般的にはスーツを着用する。
- 髪型や、髭、シャツやネクタイなどの身嗜みに注意する。
名前
名前を記入する際は、姓・名の間隔を少しあけて記入すると見やすいです。
履歴書によって、『フリガナ』『ふりがな」の表記が異なる場合があるため、確認して記入しましょう。
(例)
フリガナ:スズキ ハナコ
ふりがな:すずき はなこ
名前 :鈴木 花子
住所
履歴書で記入する住所は都道府県からです。郵便番号に不備がないか、アパートなどの場合は部屋番号までしっかり記入しよう。
電話番号
企業からの連絡が取りやすい番号を記入します。
固定電話がある場合は、一緒に記入しておくと良いでしょう。
学歴
転職者の場合、最終学歴の一つ前の学歴から記入することが一般的です。新卒の場合は、中学校卒業から記入しましょう。
(例)
令和○○ ○月 埼玉県立○○高等学校 卒業
令和○○ ○月 埼玉大学○○学部○○学科 入学
令和○○ ○月 埼玉大学○○学部○○学科 卒業
職歴
新卒の場合、正社員の経験がない場合は『なし』と記入します。
正社員経験者の場合は、『(株)』と略さずに『株式会社』と記入しましょう。
退職日が決まっている場合は、『○○株式会社 退職予定』と記入し、次の行の右端部分に『以上』と記載します。
(例)
2022年○月 〇〇株式会社 入社
2024年○月 ○○株式会社 退社
2024年○月 □□株式会社 入社
2030年○月 □□株式会社 退職予定 以上
免許・資格
資格の記入する順番は、資格を取得した古い順か、就職先に関連のある資格から記入することが一般的です。また、資格の取得に向けて勉強している場合も記入しましょう。資格や免許は、省略せず、必ず正式名称で記入します。
(例)
令和○年 ○月 普通自動車第一種運転免許取得
令和○年 ○月 調理師免許取得
令和○年 ○月 食品衛生管理者免許取得
志望動機・趣味・特技
志望動機は、履歴書の記入で最もアピールできるポイントです。企業に入社したい具体的な動機や、過去に経験のある職業でのエピソードなど、できるだけ詳しく記入しましょう。
本人希望記入欄
本人希望記入欄は、主に志望者側の希望条件を記入する欄です。職種の希望などの要望がある場合は記入しましょう。しかし、あまり細かく記載してしまうと、マイナスなイメージを持たれてしまうため、できるだけシンプルを意識することが重要です。
企業分析をする
企業分析とは、企業の事業内容や業務内容など、どのような企業であるのかを調査することです。志望企業への分析や、理解が不十分だと履歴書を作成する際に苦戦してしまいます。また、入社後に、仕事内容が合わない、短期離職などの原因にも繋がってしまうため、念入りに企業分析することが重要です。
企業分析の行い方は、『企業の公式サイト』『会社説明会』『経営方針』『インターンシップ』などをもとに行うと良いでしょう。
+で飲食店の履歴書を書く上できをつけること
飲食業界で履歴書を記入する際の『活かせる資格やスキルについて具体的に記入する』『過去の経験を必ず記載する』『そのお店で学びたいこと』ことです。
飲食店の志望動機
飲食店において、調理に関する専門的な資格やスキルを必要としている企業は少なくないでしょう。キッチンスタッフ、ホールスタッフなどそれぞれの分野で活かすことができる資格は多くあります。
キッチンスタッフ:調理師免許・製菓衛生士・菓子製造技能士検定。パン製造技能士 等
ホールスタッフ:接客サービスマナー検定・サービス接遇検定・レストランサービス技能検定 等
調理・接客どちらにも役立つ資格:ソムリエ・フードコーディネーター・フードアナリスト・食品衛生責任者 等
調理に関する資格は上記以外にもたくさんあります。こうした資格を履歴書に記載することで、企業側の評価も高まるでしょう。
過去の経験を必ず記載する
過去に勤務していた飲食店での、役職や経験があれば記載することがおすすめです。
飲食店の場合、店長・副店長・チーフ・主任・マネージャー・トレーナーなどの経験があれば、志望先でも即戦力として評価してもらえるでしょう。
志望先で学びたいこと
一般的に、経験が求められる飲食店の業界で即戦力としてアピールできることが難しいと考える人もいるでしょう。その場合、このお店で何を学びたいか、自分の目指す将来像などを踏まえて記入することが大切です。
経験やスキルが求められる業界だからこそ、前向きに学びたいという意思がある人は企業側にとっても評価できるポイントになります。
無理に現在の自分でも貢献できるなどと記入すると、返ってマイナスなイメージで評価されてしまうため注意が必要です。実際にその飲食店に足を運び、学びたいことや、感じたことを述べるとより評価されるポイントとなる可能性があります。
志望動機のポイント
志望動機の記入をする際に、経験がある人はその経験年数なども踏まえた上で記載すると良いでしょう。過去の飲食店での接客経験や、調理経験、調理師専門学校を卒業している場合は、即戦力として評価されるポイントになります。飲食店での経験があるなら、志望先に自分がどう貢献できるのか、持っているスキルをどう活かすのか、といった点をアピールできます。
(例)
調理師専門学校を卒業後、フランス料理店で5年キッチンスタッフとして経験を重ねました。学生時代には、接客・ホールスタッフとしてアルバイトをしていた経験もあるため、笑顔の接客には自身があります。
経験年数を交えることで、その人のこの業界に対しての意思や思い入れが強く伝わります。
志望動機例文
履歴書の志望動機の作成は、十分な自己分析と企業分析が不可欠です。自分の経験やスキル、志望先に対する思いがしっかり伝わるような志望動機を作成することが重要です。例文を参考に、自分の志望動機を作成してみましょう。
志望動機例文①
志望先の方針に魅力を感じた場合の例文
私は、幼い頃から料理が好きで、母の手伝いをしていました。
将来は料理人を目指していたため、調理専門学校に入学し、料理に関する知識を学んできました。『すべての料理を完璧に作れること』が一人前の料理人だと思っていましたが、一つのメニューに力を注いでいる貴店を利用した際、このような方針に強い憧れと魅力を感じました。
貴店に採用されましたら、こだわりと、一つのメニューに対する貫き通す為の技術と知識を学びます。
ポイント:会社経営でなく、個人経営の店舗の場合『貴社』ではなく『貴店』と記載します。
個人経営のお店の場合は、経営方針などの詳しい情報が記載されて以内場合が多いため、実際に足を運んでいることをアピールすることは、好印象に繋がるでしょう。
志望動機例文②
自分の経験やスキルを志望理由にした場合の例文
私の実家は、中華料理店を営んでいます。両親二人で経営していたため、私も休日は手伝いをしていました。中学生の頃から手伝っていたため、高校生になる頃には、ある程度の業務を一人でこなせるようになりました。中学生から高校生までの6年間の経験と知識を貴社で発揮し、貢献したいと考えております。貴社に入社しましたら、向上心を忘れず最高の料理を提供していきたいと考えております。
ポイント:志望先のお店が求める人材を考慮して、盛り込む経験やスキルを記載しましょう。その経験やスキルが活かされたエピソードを書くことで、より説得力が増します。
志望動機例文③
自分が目的としていることをストレートに表現したい場合の例文
私が貴社を志望した理由は、自分の能力や技術を使い、お客様を喜ばせたいと考えたからです。提供される料理だけでなく、接客やサプライズまで、お客様を喜ばせる対応を行なっており、自信が目指している目標そのものであると感じました。学生時代はサークル活動を通して、地域の団体などと連携し、市民を楽しませる企画や運営に携わりました。人を喜ばせたいという気持ちや、責任感、自身の経験を活かし、貴社に貢献したいと考えております。
ポイント:店舗の接客や工夫している点を細かく調べ、企業分析されています。自身の経験から、本当に人を喜ばせたいという気持ちが十分に伝わってくる文章です。
志望動機を書く際に気を付けるポイント
履歴書を記入する際は、誤字・脱字・に十分注意が必要です。特に、インターネットなどを利用して履歴書の作成を行う際は、変換ミスや文の漏れなどのミスが起きやすい傾向にあります。
一般的に誤字や脱字によって不採用になることはほぼありませんが、企業側にマイナスなイメージを与えることもあるため、しっかり確認しましょう。また、書類での履歴書作成を行う場合は、黒のボールペンを使用し、丁寧な字で記入しましょう。誤字や脱字を発見したときは、書き直しをするのが一番です。しかし、どうしても書き直しが難しい場合は、定規で二十線を引いた上に訂正印を押しましょう。
履歴書を作成する際は、下書きや、第三者に見てもらうなどの念入りな確認を行い、自信のある履歴書を完成させましょう。
まとめ
履歴書とは、企業に自分の第一印象をを与える重要な書類です。特に飲食店では、経験やスキルを求める店舗が多いため、できるだけ細かくスキルや経験、所有している資格を記入すると良いでしょう。
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