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レセプションとはどのような仕事か 業務内容や気になる給与相場も合わせて解説

シェアダイン編集部
作成日:2022/08/21
更新日:2022/11/29

目次

レセプションは英語の「reception」からきています。
「受付」「応接」などの意味があり、ホテルにおいては「フロント」と呼ばれるチェックイン・アウトをする受付業務をさします。ホテルによってはレセプショニストと呼ばれることもあり、花形の仕事として希望者も多い仕事です。

今回の記事では、レセプションの仕事には具体的にどのようなものがあるのか、給与や働く場所などについて解説いたします。

レセプションとはどんな仕事か解説

レセプションはホテル、レストラン、劇場、ホール、美容室、サロン、会社、病院など様々な場所で設けられている仕事です。

簡単にいうと、受付業務で来訪者の対応や電話の取次ぎ、予約の確認などの接客がおもな仕事です。ただし、接客以外にも来訪者のデータ登録や会議室の予約システムの管理などパソコンを使った事務作業もあわせて行う場合も多いため、最低限のパソコンスキル(入力など)は必要でしょう。

レセプションは、企業や店舗などで来訪者と最初に関わる業務で、その企業や店舗のイメージを左右する重要な役割を担っています。そのため、高い接遇レベルが求められることもあり、普段から身だしなみや言葉遣い、接遇マナーなどを身に付けておくことが大切です。

職場別の仕事内容を紹介

レセプションといっても、働く場所も様々で、業務内容も場所によって異なります。具体的にどのような場所でどのような業務を行うのか、解説いたします。

・ホテル
チェックインやチェックアウト、ロビーでのお客様の案内、電話対応、予約の受付や変更、問い合わせ対応、お客様からの要望対応(ルームサービスや清掃など)を行います。フロント業務と呼ばれることが多く、人気の高い仕事です。
宿泊のお客様からの様々な要望を受け、対応部署に連絡・指示を行います。宿泊客以外からの予約やホテルについての問い合わせを受けることも多く、ホテル内外の知識や対応力が必要です。また、外国人のお客様も多いため、英語や中国語での対応が求められることも増えています。

・レストラン
来店したお客様の受付、席の案内(ホールスタッフへの引継ぎ)、電話対応、予約の受付や変更、問い合わせ対応などを行います。ホテル内のレストランの場合は、クローク、お会計、お見送りなども行うこともあるでしょう。
週末やゴールデンウィーク、年末年始、クリスマスなどお客様が多い時期は予約の対応や人数変更などに追われ、業務が増えるため、それらを的確にさばく能力が求められます。特に人数の変更は食材の発注などにも関わってくるため、ホールや厨房のスタッフを連携して行うことが大切です。
大きなレストランの場合、パーティーや宴会、ビジネスで利用されることもあるため、一定の接遇マナーや言葉遣いなども身につけておく必要があります。

・ショッピングモール
入口付近にある「インフォメーション(センター)」もレセプションの仕事です。館内の案内を中心に、困りごとや周辺の施設について説明するコンシェルジュのような役割も担っています。お店のセール情報、ポイントカードなどの説明に始まり、交通機関や館内のお店の位置、営業時間など多岐に渡る質問に答えなければならないため、対応力が求められる仕事です。
また、館内アナウンスを行う場合もあります。決められた原稿を読むだけでなく、迷子の案内やお客様の呼び出しなどを行うこともあります。
お店やモールの顔となる存在であるため、お客様に対する態度や言葉遣いなどにも気を配らなければなりません。

・美容室やサロン
来客対応をはじめ、電話やメール対応、予約管理、スタッフのスケジュール調整、お会計などの業務を行います。お客様へのアフターフォローのハガキを出すような業務が含まれることもあるでしょう。
最近では、美容室や美容サロンは予約は、HP、フリーペーパー、電話、メール、LINEなど様々な媒体を使って行われるため、お客様の予約に応じたクーポン適応、割引などを行う必要があります。施術が終わった後にお客様との認識が異なっており、会計のときに揉める可能性もゼロではありません。トラブルが生じないように事前説明を行うなどの配慮も必要です。
また、企業、ホテル、お店とは異なり、比較的カジュアルな対応を望まれるお客様も多いといわれています。最低限の言葉遣いや接遇マナーは守りつつも、別の話題を提供したりフレンドリーに対応したりすることもあります。

・企業
館内の入口付近に設置されていることが多く、企業の顔としての役目を果たします。
来客にゲストカードを渡し、会社内の担当者に連絡をし、館内を案内する受付業務が中心です。会議室にお客様を通した場合、お茶出しまでセットでレセプションが行う場合もあります。そのほかにも、周辺施設の案内や電話対応、予約管理、ロビーや会議室の管理など幅広い業務を行います。
また、企業への来訪者はお客様だけとは限りません。時期にもよりますが、就職を希望している学生や一般人なども訪れることもあるでしょう。その場合にも企業の印象を左右する大事な場所であることに変わりはないので、丁寧な対応をすることが求められます。

・病院
訪れた患者さんの受付、診察券の確認、問診票の管理、電話対応、会計などを行います。そのほかに医療事務(レセプト業務)のスキルを求められる場合もあります。レセプトとは、医療機関が健康保険組合や共済組合、または市区町村などに対して診療報酬の請求をする業務です。私たちが健康保険で支払う金額は2〜3割なので、残りの7〜8割の診療報酬を請求する、医療機関にとって収益に大きく関わる重要な業務を行います。

・劇場、ホール
会場入口での受付、チケットの確認・もぎり、パンフレットの配布、座席への案内、クロークなどを担当します。開演前にお客様に対する注意事項をアナウンスする、休憩中のトイレの誘導、終演後のアンケート回収などの細々した業務が多いです。また、開演後に遅れてきたお客様を適切なタイミングで席まで誘導することもあります。
制服がある場合やない場合はスーツで業務に就くことが多く、身だしなみを整え、言葉遣いや接遇マナーを身に付けておく必要があります。

気になる給与の相場は?

日本のレセプションの平均給与は、時給1,603円(2022年9月14日時点)です。年収にすると、300万円台が最も多く、200〜400万円台が平均と言われています。

雇用形態の違いや、業務場所、業務内容によって給与も異なります。レストランやホテル、病院などの場合は土日も出勤があるため、その割には高収入とはいえないかもしれません。
参考:日本でのレセプションの平均年収・給与 (indeed.com)

活かせるスキル、経験は何がある?

レセプション全体で求められるのは、身だしなみを整え、正しい言葉を使い、ビジネスマナーをきちんと身につけていることです。レセプションの経験がなくても、接客経験の有無やコミュニケーション能力、臨機応変な対応力などは大いに役立ちます。

また、ホテルや高級レストランでは外国人のお客様も多いため、最低限の英語は話せるようにしておくと良いでしょう。英語以外にも中国語が話せると強みになります。

レセプション業務を担うことのメリット・デメリットを解説

元々、接客スキルなどが求められる仕事ですが、レセプションを行うことによって、さらにそのスキルを高めることができます。一流ホテルのフロントのレセプションはホテル業務に携わる人にとって花形の職種です。ホテルの顔として、お客様に接し、様々な部署と連携を取りながら、指示を行うため、臨機黄変に対応する能力が格段に上がります。

また、語学も実践で培われるため、より丁寧な表現やビジネス表現も学び、語学スキルも上がります。

デメリットとしてあげられるのは、経験が少ないとお客様のクレームにつながりやすい点です。丁寧に対応していてもお客様の潜在的なニーズを汲み取り、先回りして準備をしていないと、お客様の不満につながってしまいます。また、企業やお店の顔として見られるため、容姿(特に身だしなみ、清潔感など)や態度について、事細かに見られ、クレームの対象になりやすい面もあります。

働き方としては、企業の場合は平日の朝から夕方までの勤務が多いです。しかし、ホテルや美容関連のサービス業となると、土日祝は関係なく、夜勤などが生じることもあり、勤務時間が不規則になります。また、イベント対応の時期とそうでない時期の忙しさが異なる点も、「働きやすい」とは言い難い要因のひとつでしょう。

まとめ

レセプションの業務内容は働く場所によって大きく異なり、また、レセプションの役割の重さも異なります。キャリアパスとしては、現場で10年以上経験を積んで、リーダーや管理職へと昇進するコースが期待できます。

現場での接遇マナーをしっかりと身につけ、後輩にも教えられるようにしておくと、昇進への道も開けることでしょう。昇進すればもちろん給与アップにつながりますし、接遇マナーや言葉遣いなどはどのような業界においても必要なスキルなので、その後のキャリアにもプラスになります。

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