チーズの種類には何がある? タイプ別の特徴やおすすめの食べ方も合わせて解説
目次
世界中には数え切れないほどたくさんのチーズがありどんなにたくさんの種類があっても、チーズはナチュラルチーズとプロセスチーズの2つに分けることができます。
この記事ではナチュラルチーズとプロセスチーズについての解説と、それぞれの種類や美味しい食べ方をご紹介いたします。
チーズの種類と特徴
世界中の人々に愛されているチーズ。カマンベールチーズ、ゴーダチーズやチェダーチーズなどさまざまな種類があり、原料や製造方法によって1,000種類以上のチーズがあるといわれています。たくさん種類があるチーズですが、大きく分類するとナチュラルチーズとプロセスチーズの2つに分けられます。
ナチュラルチーズ
ナチュラルチーズは牛乳や羊乳などの生乳に乳酸菌や酵素を加え固めたもの。チーズの中に乳酸菌が生きているので熟成していくのが特徴で、熟成するチーズと非熟成のチーズがあります。
プロセスチーズ
ナチュラルチーズを粉砕し乳化剤などを加えて溶かし、固めたものがプロセスチーズです。
キャンディーのように包まれているチーズやスライスチーズのようにさまざまな形に加工できます。
ナチュラルチーズをタイプ別に解説
ナチュラルチーズは以下の7種類に分類されます。
- フレッシュタイプ
- 白カビタイプ
- 青カビタイプ
- ウォッシュタイプ
- シェーブルタイプ
- セミハードタイプ
- ハードタイプ
それぞれのタイプについて、以下に詳しく解説いたします。
クセがなく食べやすい「フレッシュタイプ」
フレッシュタイプのチーズはクセがなく食べやすいチーズ。クリームチーズやマスカルポーネ、モッツァレラなどがフレッシュタイプに属します。フレッシュタイプは熟成させないチーズです。生乳に乳酸菌や酵素を加えて固めたものからホエイを除去して作られます。フレッシュタイプの製造工程はフレッシュチーズの土台となります。
コクのある味が特徴「白カビタイプ」
白カビタイプの代表的なチーズといえば、カマンベールやブリーチーズ。
生乳に乳酸菌や酵素を加えて固めたものからホエイを除去すると、カードと呼ばれる豆腐のようなかたまりができます。カードを水切りして、塩漬けにしたあとに表面に白カビを吹きつけ熟成させます。熟成が進むと中がとろっと柔らかくなり、コクのある味が楽しむことが可能です。
ブルーチーズと呼ばれる「青カビタイプ」
ブルーチーズとも呼ばれる青カビタイプ。ゴルゴンゾーラやロックフォールが代表的です。独特の匂いと濃厚な味わいが特徴。生乳からできたカードに青カビをまぶして成形して、金串で穴を開け青カビの繁殖を促します。
独特の匂いと風味が特徴「ウォッシュタイプ」
塩水やワイン、ブランデーなどのお酒でチーズの外皮を洗ったり拭き取ったりして熟成させるチーズのことをウォッシュタイプと呼びます。チーズの表面にはリネンス菌という納豆菌に似た菌が繁殖することで、ウォッシュタイプ独特の匂いと風味ができあがります。外皮の匂いは強めですが中はマイルドな味わい。ウォッシュタイプの代表的なチーズは、フランスのエポワス村で作られているエポワスです。
山羊の生乳を原料とする「シェーブルタイプ」
シェーブルとはフランス語で山羊を意味します。山羊の生乳が原料で作られたチーズをシェーブルタイプと呼びます。山羊の乳ならではの独特な風味と柔らかさが特徴。熟成タイプと非熟成タイプがあります。
ピラミッドのような形をしているヴァランセや表面に木炭の粉がまぶしてあるセル・シュール・シェールが人気です。
保存性が高い「セミハードタイプ」
セミハードタイプとは、製造工程で水分を減らして作られたチーズ。水分が少ないため硬めで、保存性が高く、クセがないのが特徴です。熟成がゆっくりと進むので、長い時間食べ頃が続きます。ゴーダチーズやマリボーなどがセミハードタイプに属します。
どっしりとした重量感が特徴「ハードタイプ」
製造工程でセミハードタイプよりも、水分を減らして作られたチーズがハードタイプ。水分が少ないためどっしりとした重量が特徴。熟成期間が長く、セミハードタイプと同様に熟成がゆっくりなので旨味が凝縮された味です。チーズの王様とも呼ばれるパルミジャーノ・レッジャーノがハードタイプの代表格。
プロセスチーズについて解説
お子様からお年寄りまで、幅広い年代の方に親しまれているプロセスチーズ。原料は1種類から数種類のナチュラルチーズです。
粉砕したナチュラルチーズに乳化剤や水を加えて、加熱して溶かしたものを冷やし固めたもの。つるんとした表面が特徴です。
製造工程で加熱しているためナチュラルチーズの乳酸菌は死滅します。そのため、熟成しないので味の変化は起こりません。安定した品質で保存性の高いチーズです。原料を加熱する温度や攪拌する速度、増粘安定剤の添加など製造方法の違いで溶けやすいチーズや糸引きのよいチーズが製造可能です。丸型のものやキャンディ型、スライスチーズなどさまざまな形に成形できます。
おすすめの食べ方をご紹介
そのまま食べるのも美味しいチーズですが、相性のいい食材と組み合わせるとさらに美味しくいただけます。
おすすめの食べ方を以下にご紹介いたします。
塩気と甘みのバランス「ゴルゴンゾーラとはちみつ」
ゴルゴンゾーラの塩気とコクのある旨味に蜂蜜の甘さを合わせると、バランスのとれた味になります。
はちみつをかけただけでも美味しくいただけますが、スライスしたりんごにのせたり、クラッカーやトーストにのせたりして食べるのもおすすめです。
前菜にもデザートにも「イチジクとクリームチーズ」
オリーブオイルとブラックペッパー、お好みでディルをちらせば立派なオードブルになります。
デザートとして甘く食べたい時はメープルシロップやはちみつ、お好みのジャムなどをかけて。
イチジク以外にも桃やキウイなどフルーツ全般と相性抜群です。
スイスの伝統料理でもある「ラクレットチーズとじゃがいも」
溶けたラクレットチーズを茹でたじゃがいもにかけて食べるスイスの伝統料理「ラクレット」。
チーズが冷めるとかたまってしまうので温かいうちにいただくのが美味しさの鍵です。
まとめ
一口にチーズといっても、原料や製造方法によってさまざまな種類のチーズがあります。
熟成して味の変化を楽しめる「ナチュラルチーズ」と保存性の高い「プロセスチーズ」について解説しました。
それぞれの特徴を理解して知識を深めると、より一層、チーズの世界を楽しめるでしょう。
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