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ペルー料理とは その特徴や代表料理を日本とのつながりと合わせて解説

シェアダイン編集部
作成日:2022/09/11
更新日:2022/12/06

目次

ペルー共和国は南米にある、日本の約3.4倍の国土を有する国です。
ペルー料理と聞いても具体的な料理名が出てくる人は多くないでしょう。

この記事では、実は日本人の移民も多く住んでいたペルーの、料理や歴史について解説いたします。

ペルー料理の特徴や種類を解説

ペルーは熱帯気候の国ですが、海岸砂漠地帯、山岳地帯、アマゾン地帯という3つの地域に分かれており、地域によって気候が異なることから、様々な野菜や果物などが幅広く収穫できます。

川、海、山の全ての食材を使うことができ、素材を生かした料理だけでなく、複雑な味付けや調理工程のある料理など、多種多様です。

ペルー料理は先住民のインディヘナ、移民してきたスペイン人、中国人、日本人、イタリア人など、様々な民族の影響を受けて、独特の進化をしました。

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ペルー料理とは 歴史や伝統料理を紹介

ここでは、ペルー料理の歴史と地域別の伝統料理、よく使われる食材とその特徴など、ペルー料理について深く知っていただくべく詳細に解説いたします。

ペルー料理の歴史について解説

ペルーは征服や独立、領土の譲渡など、不安定な状況が続いていました。1542年から1824年にかけてはスペインの植民地となり、1821年に独立を宣言、1824年に独立を達成したものの、その後も内政は安定せず、太平洋戦争ではチリに敗北して一部の領土を譲渡しましたが、20世紀に入ってからも内政は安定しませんでした。1941年からエクアドルとアマゾン川流域の低地を巡って国境紛争をし、1998年に勝利して広大な領土を併合しました。

不安定な状況が続くペルーでしたが、ペルーは南米諸国の中で組織的な日本人移住を最初に受け入れた国で、1899年から段階的に移民受け入れをし、最終的な戦前の移住者は3万人ほどにのぼったそうです。
植民地時代のスペイン人や、移民としてやってきた日本人や中国人の食文化が少しずつ取り入れられていき、現在のペルー料理ができあがっていきました。日系移民が独自アレンジした料理が「NIKKEI料理」として広まったものもあります。

ペルー料理が諸外国から影響を受けたのはもちろんですが、ペルー料理特有の食材も他国の料理に影響を与えています。
じゃがいも、トマト、かぼちゃ、ピーナッツ、トウガラシなど、すべてペルーが原産地です。スペインの植民地時代に、スペイン人がペルーの食材を持ち帰り、そこから世界に広めていきました。スペイン人の行動が無ければ、イタリア料理にトマトが使われず、インド料理に唐辛子が使われなかった、という未来があったかもしれません。

地域別のペルー伝統料理を紹介

ペルーは地域によって気候や地形が異なることから、肉、魚、野菜など、手に入る食材も様々です。
長期保存をする技術も発展しており、新鮮な食材と長期保存した食材を、上手にいかした調理法で作られた郷土料理がたくさんあります。

以下に、海岸砂漠地帯、山岳地帯、アマゾン地帯それぞれの伝統料理をご紹介いたします。

・海岸砂漠地帯
海に面していることから、魚介類がとても豊富です。
代表的な料理は、白身魚、タコ、エビ、貝などをライムや、赤玉ねぎ、トウガラシでマリネにした「セビーチェ」で、インカ帝国時代以前から作られてきたといわれています。ペルーでは6月28日が「セビーチェの日」になっていたり、海岸砂漠地帯以外でも広く食べられ、国民から愛されている料理です。ペルーには「セビチェリア」というセビーチェの専門店もあります。
七面鳥をベースにしたスープ「ソパ・テオロガ」や、乾燥豆、豚肉、牛肉のスープ「シャンバル」も名物料理です。

・山岳地帯
山岳地帯には栄養価の高い食材が豊富で、薪のかまどや土鍋を使って、ゆっくり調理して、食材の栄養を損なわない調理方法が発展しています。
地面を掘って、穴に焼いた石を入れ、肉やじゃがいも、野菜、ハーブ、キャッサバイモなどを入れて蒸し焼きにする「パチャマンカ」や、アンデス高地で家畜として飼育されているアルパカの肉をグリルにした「アルパカ・ア・ラ・プランチャ」が有名です。

・アマゾン地帯
アマゾン地帯では、一見シンプルに見える一方、食材の味をいかした料理が多いのが特徴です。
味付けしたご飯やお肉などを、バナナの葉っぱに巻いて蒸した料理の「フアネ」や、豚肉をピーナッツやトウモロコシと一緒に煮込んだ「アピチャド」が有名です。

ペルー料理によく使われる食材や特徴を紹介

ペルー料理に多用される食材とその特徴について以下に解説いたします。

・海岸砂漠地帯
魚介類が豊富で、日本と同じようにタコやイカ、エビなどがよく食べられます。
主食は米です。

・山岳地帯
原産のじゃがいもや、トウモロコシを使った料理が多く、山岳地帯では主食もいもです。

・アマゾン地帯
じゃがいもの代わりに、調理用バナナや「ユカイモ」というキャッサバイモがよく使われます。主食もユカイモです。
ワニやピラニア、ナマズや、ヤシの木から採取される「チョンタ」という食材も使われます。

ペルーで愛されている飲み物やスイーツを紹介

ペルー国民に愛されている飲み物、スイーツをご紹介いたします。

・ピスコ
ブランデーの一種で、ブドウ果汁を原料に作った蒸留酒で、広く国民に愛されています。

・チチャ デ ホラ
アンデスに住んでいた古代人の伝統的な飲み物で、トウモロコシの発酵酒です。
現在でもよく飲まれているペルー独特の飲料のひとつ。

・チチャ モラーダ
りんごやパイナップル、シナモンといっしょに煮込んだり、レモンや砂糖で味付けして作った紫トウモロコシのジュース。
子供から大人まで人気の飲み物です。

・コカ茶
コカの葉を煎じたお茶で、高山病の症状をやわらげる効果があります。

・ピカロン
さつまいもやカボチャ、小麦粉、卵で作った生地で作る揚げ菓子です。
仕上げにチャンカカという甘いシロップをかけて食べます。

・アルファホーレス
厚いクッキーにキャラメルソースを挟み、ココナッツをまぶした非常に甘いクッキーです。

まとめ

ペルー料理は、他国からの征服や独立、領土の譲渡など、不安定な状況の中、様々な国の食文化を取り入れて発展してきました。
地域によって気候や地形が異なることから、肉、魚、野菜など、手に入る食材も変わってきますが、地域の食材を生かした調理法で作られた郷土料理がたくさんあります。
日系移民が独自アレンジした料理が「NIKKEI料理」として広まったということもあり、意外と日本人に馴染みのある料理もあるかもしれませんね。

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