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中国料理の種類の解説 各地域ごとの料理とは

シェアダイン編集部
作成日:2022/08/06
更新日:2022/11/30

目次

世界三代料理の一つである中国料理は、日本人にも馴染み深いポピュラーな料理です。しかし、日本では中国料理ではなく、中華料理と呼ばれる傾向にあります。本記事では、中華料理と中国料理の違い、種類や中国料理に使われる調理器具などについて、具体的に解説いたします。

中国料理の種類と特徴とは

中国料理の種類は、三東(さんとう)料理・四川(しせん)料理・江蘇(こうそ)料理・広東(かんとん)料理・安徽(あんき)料理・浙江(せっこう)料理・福建(ふっけん)料理・湖南(こなん)料理の八代中華料理が最もポピュラーなものとして知られています。日本では、上海料理・広東料理・北京料理・四川料理の四種類の中国料理が馴染み深く、四大中華と呼ばれるものです。中国料理の特徴は、味・色・形・香りの四つです。広大な中国の大地では、南北の気温差も重なり、地域ごとに種類や特徴が異なります。まず、中国料理と聞いて思い浮かべる特徴はその圧倒的な辛さです。中国の寒い地域では、寒さに負けない工夫を施した料理が伝統的に食べられてきました。唐辛子をふんだんに使用し、身体を温め、肉料理で脂肪を蓄えることを目的とした料理が数多く存在します。また、海産物や山菜などを多く使用した料理も中国料理の特徴の一つです。中でも、フカヒレやアワビ、ツバメの巣といった高級食材を使用した料理も数多く、中国ならではの料理と言えるでしょう。

中国料理と中華料理の違いとは

中国料理とは、中国で食べられている本格的な料理のことです。一方で、中華料理とは日本人の口に合うように辛さや香りを抑え、アレンジされた中国料理風の料理のことを言います。そのため、中国では中華料理という言葉は使われません。チャーハン・焼き餃子・天津飯・ラーメンなど、これらの料理は日本発祥の料理であり、中華料理と呼ばれています。麻婆豆腐やエビチリ・北京ダックなどは中国発祥の中国料理です。日本でも『中国料理』と看板を出すお店をよく見かけます。こういったお店では本格的な料理を提供される場合が多く、値段も中華料理より高くなる傾向にあります。

日本でメジャーな四代中国料理

日本でメジャーと呼ばれる中国料理は、上海料理・北京料理・広東料理・四川料理の四つが一般的です。これは、中国全土を東西南北の四つに部類し、代表地方を挙げたものです。古い伝統と広大な大地を持つ中国では、地域によって食文化が異なります。
上海料理:上海を中心とした東エリアを代表するのが上海料理です。上海エリアでは長江やたくさんの湖や運河が流れています。そのため、海産物を中心とした食材が豊富です。また、上海料理はタケノコやジュンサイなどといった山菜も豊富である事が特徴的です。
この地方では素材の味を活かした料理が多く、スープ煮やあっさりとした炒め物がよく食べられています。そして、おかずには甘辛い味付けをされた料理が好まれます。上海地方の気候は比較的穏やかであることが特徴です。そのため、四季を感じられる料理が多く、日本人にとっても馴染みやすい料理です。上海料理の代表的な料理は、蒸蟹(上海蟹の姿蒸し)や小籠包、豚の角煮などが挙げられます。
北京料理:北京を中心とした華北地方一帯の料理が北京料理です。北京料理は小麦を代表とする料理が多くあります。中でも、餃子や饅頭、小吃(シャオチー)などが代表的です。この地域では冬の寒さが非常に厳しく、体を温めるためにニンニクやネギをふんだんに使います。また寒さに負けないよう、良質なタンパク質を蓄える羊肉や豚肉を使った料理も多いです。油、味噌、醤油などの濃厚ではっきりとした味の料理が好まれます。代表的な料理には、餃子や北京ダック、炸醤麺などが挙げられます。
広東料理:広東を中心としたエリアは沿海部で海産物を使用した料理が特徴です。また、高温多雨であることからお米は多毛作、産物に恵まれた地域とされています。中国の中でも食への関心が最も高いとされており、食材の宝庫と言われる素材の豊かさが広東料理の魅力です。東南アジアや香港に近いことから、香料やウスターソース、マヨネーズを使用した料理が多く見られます。国内外との交流が盛んで、比較的まろやかな味付けが好まれています。広東料理はフカヒレや蟹玉、酢豚などが代表的です。
四川料理:中国・西方系を中心とした料理を四川料理と呼びます。海から遠い地域で陸深い巨大な盆地エリアであることから、川魚や米、野菜、キノコなどの農産物が豊富です。四川料理の特徴は、唐辛子や山椒などの刺激が強い料理です。さまざまな調味料や香辛料、薬味を組み合わせることで辛さのバリエーションも豊富とされています。麻婆豆腐やエビチリ、チンジャオロースなどが代表的です。

中国の八大中華料理

広大な国土を誇る中国は、その土地によって食材や調理方法が異なります。
『菜系』とは、中国語で料理の種類を示す言葉です。八大菜系には『山東菜系』『四川菜系』『江蘇菜系』『広東菜系』『安徽菜系』『湖南菜系』『浙江菜系』『福建菜系』の八つを指します。

  • 山東菜系:ニンニクを多く使用した料理と濃厚な味わいが特徴です。コンソメや牛乳を素材としたスープ類が豊富で、ネギなどを香味料に使います。
  • 四川菜系:唐辛子や山椒を使用した辛い料理が特徴です。酸味・辛味・しびれ・苦味・香り・塩みの七つの味で構成される傾向にあります。
  • 江蘇菜系:甘みと濃厚な味付け、素材の味を活かしたあっさりとした味付けが特徴です。一般的に、柔らかくなるまで素材を調理します。
  • 広東菜系:素材の味を活かしたあっさりとした味付けが特徴です。調味料はオイスターソースやマヨネーズなどを使用する料理が多い傾向にあります。
  • 安徽菜系:油や醤油などを使用したコッテリとした濃い味付けが特徴です。健康に気を使う習慣があるため漢方やブタの内臓などの生薬とともに煮込む料理が幅広く食べられています。
  • 湖南菜系:濃厚で油の多いこってりとした料理が特徴です。辛味が強い料理が多いですが、四川料理とは異なり、酸味が強い傾向にあります。
  • 浙江菜系:野菜や薬草、東シナ海で採れる魚介類が豊富に使われます。塩味の強いさっぱりとした味わいが特徴です。
  • 福建菜系:炒め物や煮物が多く、だしには干し牡蠣や魚の乾物が使われます。ニンニクを多く使用し、米粉やサツマイモの粉を使用した料理が特徴です。

代表的な中国料理

中国の代表的な食べ物は、北京ダック・麻婆豆腐・春巻き・餃子などが挙げられます。

  • 北京ダック:かつては宮廷料理として食べられていました。中国にとっては歴史的に重要な食べ物とされています。
  • 麻婆豆腐:日本人にも馴染みのある中国の有名な食べ物です。代表的な料理として知られる一方で、比較的歴史の浅い料理と言われています。
  • 春巻き:春巻きは中国でも人気の高い料理です。揚げ春巻きは中国が発祥ですが、生春巻きはベトナムが発祥として知られています。
  • 餃子:餃子は日本でも馴染み深く、中国では1800年以上の長い歴史を持つ料理です。日本では焼き餃子が一般的ですが、中国では水餃子の方が一般的です。

中国料理でよく使用される食材

中国料理は、肉、魚、野菜や果物などの農産物、乾物などが多く使われます。中国料理の中で最も使われることの多い食材を部類ごとにいくつかご紹介いたします。

  • 畜産物:鶏肉・豚肉・牛肉
  • 水産物:車海老・上海蟹・牡蠣・イカ・スズキ・鯛・ホタテ
  • 農産物:キュウリ・もやし・トマト・ピーマン・ニンジン・空芯菜・白菜・大根・豆苗・チンゲンサイ
  • 乾物:ツバメの巣・フカヒレ・干しアワビ・干しナマコ・松の実・カシューナッツ

調味料はごま油やラー油、豆板醤、胡椒、山椒、花椒などがメジャーな調味料として使われています。

特徴的な調理器具

多種多様な中国料理を作るためには、さまざまな調理器具を巧みに扱うことが大切です。中国料理を作る上で使われる器具は『中華鍋」『蒸し器』『玉じゃくし』『穴じゃくし』『まな板』『中国寄せ鍋』などがメジャーとされています。特に中華鍋は重さがあるため、きちんと使いこなせるまでには練習が必要です。手際良く中華鍋を扱うことができないと、食材に上手く火が通らないといったケースが生じます。中国料理のほとんどは、中華鍋一つで料理できてるとも言われるため、その扱い方は想像以上に奥深いものです。

まとめ

中国料理は、長い歴史の中で人々の健康や生活に大きく寄り添ってきました。気候や、その土地の素材を活かした料理が多く、日本でも中華料理として日本人の好みに合うようアレンジされ親しまれています。それぞれの地域が生んだ特徴的な味わいが中国料理の奥深さと言えるでしょう。

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