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韓国料理とは 歴史や特徴、定番料理を紹介

シェアダイン編集部
作成日:2022/10/09
更新日:2022/11/01

目次

近年、日本では韓国料理店や食材のお店が増え、韓国料理がより身近になりました。普段何気なく食べている韓国料理ですが、歴史と食文化への理解を深めると、韓国料理をさらに楽しめるようなるでしょう。

この記事では韓国料理の特徴や歴史、伝統料理、食材などについて解説いたします。

韓国料理の特徴や種類を解説

韓国料理の特徴として、薬食同源・五味五色・発酵・米食・汁物・パンチャンがあげられます。
それぞれについて以下に解説いたします。

【薬食同源】
韓国では「薬食同源」が根付いています。食べ物と薬の根源は同じという意味です。多くの天然の食物は薬であり、食べることで健康に繋がると考えられています。

【五味五色】
「五味五食」とは陰陽五行説に由来する言葉で、韓国では献立に五味五食を取り入れることが重要視されています。五色の食材と五味の味付けでバランス良く食事をすることで健康的な食生活が送れると考えられています。

  • 五味:辛い、甘い、酸っぱい、塩辛い、苦い
  • 五食:青、赤、黄、白、黒


色別の食材の例として、青は緑野菜や海藻、赤は唐辛子や人参、黄色は卵黄やカボチャ、白は魚介類や大根、黒は牛肉や海苔、黒ゴマなどがあげられます。ナムルやビビンバ、キムチなどは一品で五味五色の料理です。

【発酵文化】
カンジャン(醤油)やテンジャン(味噌)、コチュジャンなどの調味料やマッコリまで発酵食品は多く存在します。韓国の食卓に欠かせない発酵食品の代表格であるキムチは、100種類以上あるといわれています。これだけ数が多いのは、食べ物が少なくなる寒さの厳しい冬に備えて、発酵食が発展したためです。

【米食】
韓国の主食は日本同様にご飯です。白米の他に雑穀や豆を一緒に炊いたご飯も食べられています。また、韓国では日常的にお粥を食べる習慣があります。

【汁物】
韓国の食卓においてスープは欠かせない存在です。食事時にはスプーンとお箸が必ず用意されます。スープとご飯を食べる時にスプーンを使い、汁気のないおかずを食べる時にお箸を使います。ご飯にスプーンを使うのは、スープの中にご飯を入れて食べる習慣があるためです。
スープの種類は数多く、クク、タン、チゲ、チョンゴルに分けられます。

  • クク:具材が少なく汁が多めのスープ。ワカメスープはククに該当します。
  • タン:肉や海鮮を使い長時間煮込んだスープ。具材が少なく汁が多い。
  • チゲ:具材が多く、汁が少なめで土鍋や鉄鍋で提供されることが多い。
  • チョンゴル:鉄鍋に具材を並べてすき焼きのように調理する韓国の伝統料理。


【パンチャン】
韓国ではパンチャンと呼ばれるおかずとご飯とスープの献立が一般的です。たくさんの料理を提供することがおもてなしとされているため、韓国の食堂ではおかわり自由のパンチャンの小皿がテーブルに並びます。パンチャンは煮物、炒め物、和物、漬物などの野菜中心の小皿料理で、常備菜のような存在。キムチはパンチャンとして必ず出されます。

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韓国料理の歴史、伝統料理を紹介

韓国料理の歴史

高麗時代は仏教が重視されており、仏教には戒律として不殺生の実践があるため、肉や魚などの動物性食品を使用しない精進料理が尊重されていました。14世紀末、李朝時代へと移行すると仏教が弾圧され儒教が国教となります。仏教の戒律が解かれ、儀礼が重んじられる儒教では冠婚葬祭などの人が多く集まる飲食の席が設けられるようになりました。酒や麺、肉、魚の調理はこうした場で発展していきます。

李朝時代の王は、食事の回数は1日5回、5汁12菜と贅を尽くした食生活になります。各地方から献上された特産品の食材を使うことで、各地方の収穫物の状態を確認していたといわれています。宮中料理は両班(ヤンバン)と呼ばれる貴族へ渡り、両班に仕える人へ与えられ、庶民に広まっていきました。

17世紀の李朝時代中期になると唐辛子が韓国に伝来。唐辛子の殺菌効果でキムチの長期保存が可能となります。唐辛子の伝来により、韓国の発酵調味料、コチュジャンが誕生します。

20世紀に入ると、唐辛子は粉唐辛子の需要が増え、赤いキムチが一般的になり全国に普及しました。

地域別の伝統料理

【ソウル】
・ソルロンタン
牛肉と牛骨をじっくり煮込んだ白色のスープ。あっさりとした味わいで好みで塩とこしょうで味を整えて食べます。

【釜山(プサン)】
・デジクッパ
テジクッパは豚骨をじっくり煮込んだ白色のスープご飯です。テジは豚、クッはスープ、パはご飯を意味しています。ニラやキムチ、アミの塩辛などが薬味で、自分好みの味にして食べます。

・ミルミョン
ミルミョンとは釜山式冷麺のことで、小麦粉が使われているのが特徴です。釜山にはミルミョン専門店がたくさんあり、釜山の夏の味として地元の人から愛されている料理です。

【全州(チョンジュ)】
・ビビンバ
ビビンバは韓国各地で食べられていますが、特に有名なのが全州のビビンバです。牛骨の出汁で炊いたご飯が特徴。

・トルソッパッ
石釜の釜飯。ご飯の上にはなつめ、銀杏、栗、コーンなどがのっていて、ヤンニョムジャンをかけて混ぜて食べます。熱々の石釜にヤンニョムジャンを加えることで、香ばしいおこげもいただけます。

【春川(チュンチョン)】
・タッカルビ
コチュジャンなどで味付けした鶏肉とキャベツ、さつまいもを鉄板で炒めた料理。食べ終わったらタレとご飯を炒めて締めまで楽しめます。

よく使われる食材や特徴

韓国料理ではニンニクや生姜、ネギなどの香味野菜と唐辛子が欠かせません。合わせ調味料のヤンニョムの材料にもニンニク、生姜、ネギ、唐辛子が使われています。なかでもニンニクの消費量は世界一いわれており、あらゆる韓国料理にニンニクが使われています。

韓国料理は和え物の種類が多く、ごまとごま油を使うのが特徴です。大根や大豆もやし、季節の旬の野菜や山菜などのナムルが好んで食べられています。常備菜として数種類のナムルを作り、おかずとして食べたり、ビビンバにして食べたりします。

韓国は海で囲まれているため海産物も豊富です。魚介類やわかめ、海苔などの海藻もよく食べられています。タコを食べる国は少ないですが、韓国では鍋や炒め物などで食べられています。

飲み物やスイーツ

【スイーツ】
韓国は流行の移り変わりが激しく、写真映えするスイーツが人気で、続々と新しいものが登場しています。

・ホットク
屋台で人気の定番のおやつ。おやきのような見た目でモチモチした生地に、シナモン、黒糖、ナッツなどの餡が包まれています。種類も豊富でチーズや惣菜系の具材が入ったホットクもあります。

・カンジョン
雷おこしのような見た目。ごま、ナッツ、玄米などを水飴で和えた伝統のお菓子です。

【飲み物】
お茶類はなつめ茶やとうもろこし茶、ジュース類はバナナウユと呼ばれるバナナ牛乳や梨のジュース、炭酸飲料が定番です。

韓国は世界でも有数のアルコール消費国で、年間1人当たり10.2ℓ飲まれています。焼酎やマッコリのイメージが強いですが、最も消費されているのはビールです。また、近年では20〜30代の女性を中心にワインの需要が高まっています。

おもな韓国料理を紹介

紹介しきれなかった定番韓国料理を以下に簡単にご紹介いたします。

・サムギョプサル
豚肉の三枚肉の焼肉

・参鶏湯
丸鶏に米や高麗人参、なつめ、栗などを詰めて煮込んだ料理

・スンドゥブチゲ
家庭料理の定番メニューの豆腐の鍋

・カンジャンケジャン
生のワタリガニを醤油タレに漬けた伝統の海鮮料理

まとめ

日本から近い韓国は主食がお米で、使う食材も多いことから日本の食文化と重なる部分が見られます。しかし、韓国独自の食に対する考え方や、歴史的背景による食文化があり、韓国料理は発展してきました。今では世界中から愛される韓国料理の食文化を深掘りすると、より身近に感じられるでしょう。

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