タイ料理とは 特徴やおもな料理の解説
目次
最近日本でも人気が高く、熱烈なファンも多いタイ料理。
香辛料や香味野菜による個性的な風味が食欲をそそり、タイ料理でしか味わえない唯一無二の味わいが魅力です。
この記事では、より深くタイ料理の魅力を知っていただくため、タイ料理の特徴や種類、代表的な料理をご紹介いたします。
日本でもよく見られる有名な料理以外に、スイーツや飲み物についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
タイ料理の特徴や種類を解説
タイ料理の特徴は、辛味や甘味、塩味といったさまざまな味とハーブの力強い香りです。
甘味、辛味、酸味、塩味などの味わいは、世界中の料理でみられる味の基本要素ですが、タイ料理はこれらの味付けをひとつの料理に詰め込んでいます。
これだけたくさんの要素が詰まっているにも関わらず、ひとつひとつが絶妙なバランスで感じられ、まさに調和と呼ぶべき味わいを楽しめるのがタイ料理の魅力です。
地方により辛味の強い地域や甘みの強い地域、中華風の「チャイニーズ・タイ」などの種類があります。
タイ料理とは
タイ料理の歴史や代表的な料理、食材について解説いたします。
タイ料理の歴史
タイ料理のベースは、6〜13世紀にかけて移民した中国系民族によってもたらされた中華料理です。
そのため「揚げる」、「炒める」、「蒸す」といった中華料理でよくつかわれる調理法や中華鍋、セイロなどの調理器具はタイでも頻繁にもちいられます。
またインドシナ半島に位置することもあり、インドからも大きな影響を受け、カレーなどスパイスを使った辛味のある料理がタイには数多く存在することからもその影響がみてとれます。
14〜17世紀ごろには国際貿易が盛んになり、ヨーロッパやアラブなどからも影響を受け、現代のタイ料理にちかい形となりました。
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多くの国がそうであるように、タイも地域によって料理の特徴が異なります。
北部はマイルドな味付けが多く、サイウア、カオソーイ、ナムプリックオーンなどの料理で有名です。
東北部は辛味、味の濃い料理が多く、グリーンパパイヤサラダ、ソムタム、ガイヤーン、ナムトックなどの料理が有名で「イサーン料理」とも呼ばれます。また昆虫料理が多いことも東北部地域の特徴です。
南部はイスラム由来の料理やココナッツをふんだんに使った料理が多く、代表的なものにはマッサマンカレーやカオモックガイがあります。
そして中央部は、各地域の影響を受けて発展しており、トムヤムクン、グリーンカレー、トムカーガイなど日本でも馴染みのある料理が多いです。
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タイ料理でよく使われる食材やその特徴
・ナンプラー
魚を発酵させて作った調味料。独特な香りとうま味があり、タイ料理ではとても頻繁に使われる調味料です。
・パクチー
タイ料理をはじめ、さまざまなエスニック料理に使われるハーブ。独特の香りと風味があり、好みが分かれることの多い食材です。英語ではコリアンダーと呼ばれます。
・ココナッツミルク
ココナッツの果肉をしぼって作ったミルク。タイカレーやタピオカミルクなどの食材として使われます。
・シーズニングソース
大豆をベースにした醤油に、砂糖・塩・核酸を混ぜたソース。非常にコクがあり、ガパオライスやカオマンガイの材料として使われます。
タイの国民的な飲み物やスイーツ
・チャーノムイェン
牛乳やコンデンスミルクを使った飲み物です。とても甘く、濃厚な味わいで「タイミルクティー」とも呼ばれます。
・ナムマトゥム
ベールフルーツと呼ばれるミカン科の果物を干し、お湯で煮出した飲み物で、ハーブティーの一種です。
タイでは砂糖をふんだんに入れて飲むことが多く、日本人にとっては甘すぎると感じることもしばしばあります。
・ピロム・カオヤイリザーブ テンプラニーリョ
タイを代表する赤ワイン。
バランスの良い酸味と渋み、オリエンタルな果実味が特徴的で、ハーブやスパイスのきいた料理と相性抜群です。
・カオニャオマムアン
もち米をココナッツミルク、砂糖、塩で甘く炊き、ひと口大にカットしたマンゴーを添えたデザートで、タイの定番スイーツとして有名です。
名前につく「マムアン」とは「マンゴー」のことを指しています。
・ルークチュップ
果物や野菜の形をした、タイの伝統的なお菓子です。
緑豆に砂糖、ココナッツミルクを混ぜ合わせてできた餡を色付けした寒天で包み、さまざまな形にして作ります。
色鮮やかで可愛らしい見た目が特徴的ですが、味はいずれも同じです。
主なタイ料理紹介
タイを代表するスープ料理 トムヤムクン
大きなエビがたっぷり入ったタイの代表的なスープ料理。世界三大スープにも数えられ、日本でも高い人気を誇ります。
辛味、甘み、酸味のバランスが絶妙で、まさにタイ料理といえる風味が味わえます。
ココナッツミルクとスパイスの融合 グリーンカレー
ココナッツミルクの甘みが特徴的なカレー。
ただ甘いだけでなく、パクチーや青唐辛子の香りと辛味が混ざり、深みのあるコクが食欲をそそります。
お店によって具材やスパイスの配合に違いがあるので、実際にタイに行った際はいろいろなお店で食べ比べるのも面白いでしょう。
おつまみにも最適 ガイヤーン
ナンプラーやにんにくなどで作った甘辛いつけ汁に鶏肉をじっくりと漬け込み、炭火でパリッと焼き上げた料理。
パリパリの皮とジューシーなお肉はお米ともお酒とも相性抜群です。
定番鶏料理 カオマンガイ
茹でた鶏肉の出汁でお米を炊きあげ、その上にカットした鶏肉をのせた料理。
鶏のダシが染み込んだご飯と、柔らかくふっくらとした鶏肉の組み合わせが食欲をそそる一品です。
味噌をベースにした甘辛いタレとともに食べることが多く、日本人にとっては辛すぎることもあります。
まとめ
タイ料理は、辛味や甘味、塩味といった基本味に加え、芳醇なスパイスの香りが魅力的な料理です。
その背景には中国やインドなどさまざまな地方からの影響があり、それらが一つにまとまり調和した味は、タイ料理でしか味わえません。
タイの中でも地方によって辛味の強いものや、マイルドな味付けのものなどいろいろな料理がありますので、タイ料理を食べる際は「どの地方の料理か」といったことも考えながら食事を楽しむのもよいかと思います。
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