バーテンダーとは 仕事内容や必要なスキル、年収について解説
目次
バーテンダー (bartender)の語源は 英語の「bar (酒場)」と「tender(世話役)」の合成語だといわれています。バーテンダーの仕事は単にお酒を出すことだけではなく、「お客様に対するホスピタリティもまた重要な仕事である」という意味です。
この記事では世代、性別を問わず人気の職業となっているバーテンダーに着目。バーテンダーの仕事内容と必要な学歴・資格、収入や勤務体系などを中心に解説いたします。
バーテンダーの仕事内容について解説
バーテンダーの仕事で最も重要なことはまず第一にお客様においしいお酒を提供すること。ウイスキーの水割りのように簡単に作れる飲料もありますが、バーテンダーといえばカウンターの奥で颯爽とカクテルを作る姿をイメージされる方も多いのではないでしょうか。
バーテンダーが両手に握ったシェイカーをリズミカルに振って色鮮やかなカクテルを手際よくグラスに注ぐ姿は酒場の華といえるでしょう。カクテルの種類は実に3,000種以上。大きく分類するとシェイクする「ショート」と、ステアする「ロング」に大別できます。
バーテンダーの腕の見せ所はダンスするように美しくシェイカーを振るキレッキレの所作にあります。特にフレアバーテンディング という曲芸的なパフォーマンスでカクテルを作るフレアバーテンダーは、映画「カクテル」で世界的な人気となりました。
日本でも一般社団法人全日本フレアバーテンダーズ協会の主催でフレアバーテンディングの技量を争う競技大会が定期的に開催されており、世界大会における日本人優勝者も輩出しています。
バーテンダーのもうひとつの仕事が接客です。酒は人生に潤滑油ともいわれます。酔いがお客様の心を開き、会話の糸口となります。バーテンダーの仕事は単に美酒を提供するだけではありません。お客様が心地よく会話を楽しめるように配慮することも重要です。
それ以外では、一般的な店舗と同様に開店前の準備や閉店後のレジ締め、店の内外の清掃といった裏方の雑務も当然あります。
バーテンダーになるための資格と方法を紹介
バーテンダーになるために必要な資格はありません。全くの未経験者がバーのホールスタッフから始めてバーテンダーになることも努力次第では可能です。バーテンダーの仕事に興味がある方は、これはと思う店を求人情報で探して応募してみるのも良いでしょう。
もちろん未経験者がいきなりバーテンダーになることはことはできません。バーテンダーには酒に関する知識とカクテルを作る技術、そしてお客様とのコミュニケーションスキルが必要です。それらをしっかり身につけてからバーテンダーになるのが一般的です。
バーテンダーになるために必要な学歴・資格について解説
前述したようにバーテンダーになるために必要な資格はありません。学歴も必要ありませんが、カクテルの作り方や接客のノウハウを短期間で効率的に習得するには、費用はかかりますが、バーテンダーの養成スクールや専門学校に通うのが早道です。
学校によってはバーの開業をめざす人のために経営講座を開設したり、卒業後の就職サポートを行うケースも。学校で同じ道をめざす仲間と知り合うことで人脈が広がるメリットもありますし、バーテンダーとしての技量を示す認定資格を取得することも可能です。
バーテンダーには国家資格はありませんが、一般社団法人日本バーテンダー協会や一般社団法人日本ホテルバーメンズ協会(HBA)などの団体が主催する民間資格があります。いずれも必須ではありませんが、資格があれば就職や転職に有利です。
バーテンダーの年収について解説
バーテンダーの年収を示す公的データはありません。厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査でもバーテンダーは調理師や給仕従事者に含まれない職種となっています。そこで求人サービス各社の情報から推定すると、平均年収は350万円前後となります。
ただしバーテンダーは自営で店舗を持つ人や、後述するようにホテルの従業員として働く人も多く、求人サービスのデータに基づく金額では実態を正確に反映しているとはいいがたいのが実情です。
バーテンダーの勤務体系と休日について解説
バーテンダーの勤務体系は店舗の雇用形態によって違います。一般的なバーは15~18時ごろ開店。深夜に閉店する場合が多く、バーテンダーの勤務も営業時間に準拠します。繁忙期は金曜日から週末にかけての夕方以降となるため、その間は休みがとれきません。
バーの定休日は週1日が一般的です。一般企業に比べると休日は少なく、中には「休みは正月3が日だけ」という店や年中無休のケースも。そのような場合、休日はシフト制でおおむね週休2日となります。
バーテンダーを採用する有名な企業を紹介
バーテンダーを採用する企業は独立系の飲食店がほとんどですが、大手ホテルのバーラウンジに採用される場合も。東京都内では帝国ホテルや京王プラザホテル、シャングリ・ラ 東京といった一流ホテルの多くに本格的なバーラウンジが併設されています。
一流ホテルのバーラウンジは客層もハイクラスですので、バーテンダーにも相応の接客スキルが求められます。お酒の知識とカクテル作りの技術はもちろん、品格に満ちた接客マナーと広範な教養、および高い語学力が必要です。
経験豊富なバーテンダーはホテルの正社員として採用されることも少なくありません。一流ホテルの正社員は一般的なバーに勤務する場合と比べて年収が高く、福利厚生などの雇用制度が充実していることや社会的信用度が高い、といったメリットがあります。
まとめ
バーテンダーとはお客様においしいお酒を提供することとお客様に対するホスピタリティを仕事とするサービス業です。バーテンダーになるために必要な学歴や資格はありませんが、未経験者は専門学校や養成スクールに通って民間資格を取得するのが早道です。
バーテンダーの年収や勤務体系は勤務先によって変わります。就職先はお酒を提供する飲食店やホテルのバーラウンジなどが一般的です。
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