フードスタイリストなるためのステップと フードスタイリストから転職するには
目次
雑誌やカタログ等の撮影現場で、被写体である料理や食材が映えるように演出を行うのが、フードスタイリストです。食品業界では料理や食材を、いかに美味しそうに見せるかが売り上げに直結しています。最近ではフードスタイリストが手がけたドラマのメニューが話題になったり、レシピ本として発売されるなど、フードスタイリストという職業が広く認知されるようになりました。
本記事では近年、需要が高まっているフードスタイリストとはどんな職業なのか、資格が必要なのか、フードスタイルになるにはどうすれば良いのか、フードスタイリストとして活躍するための就業先についても解説します。
フードスタイリストとは
フードスタイリストは雑誌やカタログなどの撮影現場で、被写体である料理や食材を美味しそうに見せるための演出やスタイリングを行う仕事です。栄養面を考えメニューを作成したり、調理をして料理を提供するのではなく、被写体となる料理や食材の「見せ方」の演出に特化しています。
例えばスープやシチューなどの湯気は写真にうつりにくいため、料理から立ちのぼる湯気を演出するためにドライアイスを使用したり、ビールの泡をしっかりと作るといった演出作業が必要となります。
このように食器やテーブルクロスなど全体のテーブルコーディネートを行い、メインとなる料理や食材がより美味しそうに見えるよう演出します。そのため撮影のテーマによって、どういった演出や小物が被写体であるメイン料理を引き立てる事ができるのかをトータルコーディネートできるセンスと技術が求められます。
テレビ番組であればテーブル周りだけではなくスタジオセットという背景のスタイリングまでも手がけます。その際に必要な食器、カトラリー、テーブルクロスや花、小物などを撮影までに手配しておくことも仕事の一部です。
撮影現場では料理研究家やカメラマンなど複数のスタッフが協力して作品を作り上げていくので協調性や円滑なコミュニケーション能力も必要とされます。また撮影現場は雑誌や広告、CM,テレビの料理番組、ドラマや映画など多岐に渡ります。
フードスタイリストは資格が必要?
フードスタイリストになるために必要な資格はありません。日本初であり、日本で唯一のフードスタイリストの技量を証明する資格が日本フードライセンス国際協会が交付する「フードスタイリスト®」の資格です。
資格は必須ではないものの、取得していれば必要な知識や技量を持っていることを企業やクライアントへアピールできます。3級、2級、1級、インストラクターまでの資格が用意されていますが、ビジネスの現場で通用するのは2級以降です。
3級は筆記試験のみですが、2級からは実技試験も加わり難易度が上がります。通信教育も用意されているので、多忙な方や学生にも学びやすい仕組みとなっています。
フードスタイリストになるには
フードスタイリストになるために決まった進路は定められていませんが、フードスタイリストの資格を取得しておくことは、企業やクライアントにアピールできるため就職活動にも有利となるでしょう。大学や調理の専門学校に通いながら食全般に関する知識を身につけたり、資格を取得してから食関連の企業へフードスタイリストとして就職するという流れが一般的です。
活躍の場を広げるためには食全般に関する知識の他に、センスを磨くことも大切です。色彩やインテリア、フラワーなどのコーディネートに関して学ぶ事も役に立つでしょう。中には、現役フードスタイリストの元で、アシスタントとして修行を積みながら独立をして仕事を獲得したり、後に担当現場を引き継ぐなどのパターンもあります。他にも料理教室や料理撮影現場でのアシスタントとして下積み経験を積みながら人脈を広げたり、食に関する展示会やイベント会場で名刺を配って営業活動を行うなど、様々な入り口があります。
フードスタイリストとして仕事を得ていくには人脈や経験がとても大切になります。
どのようにフードスタイリストの道を切り開いていくかは人それぞれなので、あらゆる方向へアンテナを張っておく事や、資格取得後に仕事へ繋げるためにSNSを活用したり、実績を積むことも重要です。
フードスタイリストの就業先・勤務先
フードスタイリストとしての就職先は撮影スタジオをはじめ、広告・デザインの制作会社や印刷会社、飲食店関連企業、食品会社、通販会社、調理の専門学校講師などがあります。
フードスタイリストとして働く現場は様々ですが、近年ではSNSの普及で、YouTubeやレシピサイトの動画作成に関わる仕事なども増えており、食の世界に今やなくてはならない存在として、需要は高まっています。後にフリーランスとして活動するための足掛かりとして、企業での経験はとても有益であると言えるでしょう。
まとめ
フードスタイリストとは雑誌やカタログなどの撮影現場で、被写体である料理や食材を美味しそうに見せるための演出やスタイリングを行う仕事です。
フードスタイリストになるために決まった進路は定められていません。
資格は必須ではありませんが、フードスタイリストの資格を取得しておくと、就職活動にも有利となるでしょう。フードスタイリストの資格は、日本フードライセンス国際協会が交付する「フードスタイリスト®」になります。
大学や調理の専門学校に通いながら食全般に関する知識を身につけたり、資格を取得してから食関連の企業へフードスタイリストとして就職するという流れが一般的です。フードスタイリストの仕事は食関連の企業へ就職したり、現役のフードスタイリストのもとで修業し経験を積みながら人脈を増やし、仕事を得る場合もあります。
フードスタイリストとしての就業先は撮影スタジオをはじめ、広告・デザインの制作会社や印刷会社、飲食店関連企業、食品会社、通販会社、調理の専門学校講師などがあり、様々なシーンでの需要が高まる中、将来有望な職業だといえます。
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