Hero Image

飲食店における日報の役割とは? メリットや作成する際のポイントも合わせて解説

シェアダイン編集部
作成日:2022/09/04
更新日:2022/12/13
Hero Image

目次

飲食店の店舗運営において重要な役割を果たす「日報」ですが、有効に使いこなせているでしょうか。

日報は上手に活用することで店舗の売り上げ向上に役立つ効果的なツールになります。 


この記事では、飲食店における日報の重要性やメリット、記録する内容、作成の際のポイントを解説いたします。  

飲食店の日報とは?

飲食店における日報とは、日々の業務内容や運営状況を記録した報告書のことです。

記載内容や方法は業種や業態により様々ですが、1日の業務内での出来事などを勤務にあたったスタッフがまとめます。 

日報の重要性を解説

日報はよりよい店舗運営を行うことを目的として作成されることが一般的です。 


日報を用いることで、業務上の問題点、顧客からの意見や要望など、あらゆる情報をスタッフ間で共有することが可能です。

また、上記した事柄について、責任者へ報告する役割も持っています。 


飲食店の運営状況は日々変化しており、季節、曜日、時間、天気、行事などにより混雑度や客層は変動し、売り上げもばらつきが出ます。1日の店舗状況を記録として残すことで、データを集め分析することが可能になるため、その意味でも日報は重要です。 

日報に記録するおもな内容を紹介

実際に飲食店で日報を作成する場合には、どのような内容を書き留めておくのが良いのでしょうか。

以下にいくつかご紹介いたします。

「売上」を記録する

売上は単なる金額を記録するだけではなく、時間帯や客層、商品ごとに記録します。あわせて天気や周辺での行事の有無、その時の様子などをまとめておくのもよいでしょう。 


飲食店は時間帯によってお客様の来店数や客層に波があるため、記録をつけておくことでどの時間帯にどのようなお客様が来店し、どのような商品が選ばれているのか、傾向を把握することができます。例えば、「平日ランチタイムには男性の利用客が多く、お得感、満足感の高いランチセットの注文が多い」「土日のディナータイムは女性や若者の利用客が多く、ドリンクやスイーツのセットが良く売れる」などです。傾向を把握することで適切な対策を取ることが可能になります。 


人気商品や定番商品、新商品などの売れ行きを記録しておくことは、今後の商品開発や改善に役立ちます。お客様の反応を得られた時は、あわせて記録しておくと、数字だけではわからないお客様のニーズや要望を情報として集めること可能になるでしょう。 

「クレーム」を記録する 

お客様からクレームがあった際には、クレームの内容と、クレームに対して取った対応、結果を合わせて記録します。


例えば、「注文したものがなかなか来ないという声があった。お詫びし、次回使えるクーポン券をお渡しして、納得いただいた。混雑時に提供まで時間がかかる商品については事前にアナウンスし了承をいただくのが良いと感じた。」のように、具体的に記録しておくと、共有しやすくなります。


クレームがあるということは、店側に何かしらの問題点があった場合がほとんどです。再発防止のためのスタッフの教育や業務内容の改善が必要になるでしょう。記録として残すことで問題点の把握、共有をし、解決策を講じることができます。 

「目標」と「成果」を記録する

売り上げをはじめとした店舗運営の目標などを立て、目標に対する1日の成果を記録します。

目標は具体的な数値で作成し、成果は到達割合(%)またはチェックリストで記録を行うとわかりやすく、取り組みやすくなります。


例えば、「今月のA商品の売り上げ目標:〇個」という目標であれば、「現時点での今月の売り上げ:〇個(達成率〇%)。本日の売り上げ〇個。あまり売れ行きが良くない。認知度が低いように感じる。商品のアピールが足りないので、メニューと一緒におすすめ商品の案内メニューを出したらどうか。」のように、目標に対する成果と具体的な見解や解決策をまとめて記入するのが良いでしょう。


他にも「衛生管理を徹底する。1時間に1回手洗いを実施する。」という目標であれば、チェックリストを作成し、スタッフに記入してもらう仕組みを作ることが良いでしょう。目標と成果を記入する習慣がつくと、スタッフは目標意識を持って業務にあたることが可能になります。

「気づき」を記録する

スタッフが感じた気づきや疑問、課題を記録します。

現場にいたスタッフだからこそわかったことを記録に残しておくことが大切です。

「窓の汚れが気になった。時間のある時に念入りに清掃した方が良いと感じた。」というように、具体的に、細かなことでも記録しておきます。


反省点だけではなく、ポジティブな意見、出来事も積極的に記録すると良いでしょう。例えば「おすすめの商品を聞かれて、〇〇〇のように説明したら、わかりやすいと言っていただき、よく売れるようになった」など、成果があったことを共有することで、他のスタッフはサービスの参考にすることができます。 

日報を作成するメリットを紹介

季節、曜日、時間、天気、行事などによる混雑度や売り上げ、客層の違いをデータとして収集し分析すると、仕込みや在庫の調整、スタッフのシフト調整がつけやすくなるメリットがあります。飲食店は、なにかと日々変動が大きいため、参考になるデータがあると、様々な変動に対して予想がつきやすく、適切な対応を取れるようになり、スムーズな経営に役立つでしょう。 


また、現場のスタッフならではの視点で作成された日報は、スタッフが肌で感じた顧客のニーズや要望を把握することができ、商品の開発や改善、サービスの向上やスタッフのスキルアップにも繋げることができます。 


以上のように、業務改善やスタッフ育成に取り組むことは顧客満足度の向上、ひいてはリピーターの増加、売り上げの増加に繋がります。 

日報作成のポイントについて解説

日報を作成するにあたって気をつけたいポイントは以下の通りです。


・具体的に、細かく記入する 

どのスタッフが見てもその時の状況がわかるように、具体的に記入することが大切です。

数字だけではわからない情報も記録することで、より有用な情報となります。 


・分析して記入する 

実際の出来事を記録することに加え、その時スタッフが感じたことや気づきを分析して記入することが大切です。

現場で感じた人にしかわからないことは大事な情報になります。 


・作成が負担にならないようにする 

日々の業務に追われる中、スタッフが日報の作成に負担を感じてしまうと、記録が疎かになってしまいます。

「フォーマットなどを用意して記入しやすくする」、「会計ソフトやアプリを活用してデジタル化する」など、効率良く活用する工夫が重要です。あくまで、「日報を作成すること」が目的にならないようにすることが大切です。 

 

まとめ 

飲食店における日報は、商品や業務内容の改善・向上、スタッフの育成に役立つ重要なツールです。

ポイントを押さえて上手に活用することで、顧客満足度の向上や売り上げの増加に繋がります。 


関連記事:

飲食店におけるオペレーション改善について 重要性や改善方法を解説

飲食店における好印象な接客とは ポイントの解説

飲食店のマニュアル作成方法とポイントの解説

飲食店はアレルギー表示義務があるの?アレルギー表示の解説

覆面調査とは その目的や流れ、メリットを解説

Hero Image

この記事をシェアする

Hero Image