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鳥取県の郷土料理と特産品について解説

シェアダイン編集部
作成日:2022/10/10
更新日:2022/12/21
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目次

鳥取県は広大な心打たれる「鳥取砂丘」、そして中国地方の最高峰である「大山」を持つ、大自然に囲まれた都道府県です。県内では、風土をいかした様々な産業も活発に行われています。雄大な自然を堪能するのにももってこいの土地で、観光地としても人気です。

この記事では、そんな鳥取県の生産高の高い食材や郷土料理について紹介いたします。
記事を通して、鳥取県の郷土料理について詳しく知ることができます。 

鳥取県の生産高が高い農産物を紹介

鳥取県は、らっきょうの生産量で国内一位を誇っています。
鳥取砂丘で栽培されるらっきょうは、「砂丘らっきょう」という名称です。
日本海の冬の寒さが厳しい鳥取県ですが、寒さが厳しいほど堅く引き締まったらっきょうを育てることができます。らっきょうは夏の暑さにも耐性があり、驚くほど生命力が強い野菜です。

また、梨の生産高も高く、中でも「二十世紀梨」は鳥取県の代表ブランドとされています。
他にはすいかや白ねぎ、ブロッコリーも多くつくられ、全国に流通しています。

鳥取県の大自然である大山では、「大山どり」というジューシーなうま味を持つ鶏肉のブランドの畜産が行われています。
牛の牧畜や酪農も盛んです。

日本海に面する鳥取では、水産も活発に行われています。
中でも、ずわいがにの成長した雄である「松葉がに」の水揚げ量が高いことは、鳥取県の大きな特徴です。
松葉がにの殻の中には弾力に富む身やかに味噌が詰まっていて、冬季の味覚として観光客からも人気。
また、イワシ類、アジ類、ブリ類、カレイ類、マサバ、スルメイカ、クロマグロなどの漁業も行われています。

海、山、砂丘と自然に溢れている鳥取県では、農業・畜産・水産がバランスよく営まれています。

鳥取県の郷土料理を紹介

鳥取県の郷土料理を紹介いたします。

鳥取風炊き込みご飯「豆腐めし(どんどろけ飯)」

豆腐や地元産の野菜を入れた炊き込みご飯です。野菜は、地元産で旬のものが使われます。

「どんどろけ」とは方言で、雷を意味しています。熱したフライパンの中で豆腐を入れた際の炒める音が、雷が鳴るような音に聴こえることから、「どんどろけ飯」と呼ばれるようになりました。

豆腐と野菜をいため終わった後は、米と出汁と一緒に炊きこんで「どんどろけ飯」の完成です。豆腐を炒める際は、できるだけ水分をなくすようにすることが大切です。

一般的な炊き込みご飯のように、こんにゃくや鶏肉、油揚げを加えてつくる場合もあります。炊き込みご飯の中に豆腐が入っているのは珍しいといえるでしょう。お米と一緒に豆腐のタンパク質も摂取することができるメリットがあります。

コラーゲンたっぷり「牛骨ラーメン」

牛骨をスープの出汁に使い、ちぢれ麺に炒めた野菜などを添えるラーメンです。スープの中には、牛骨のうま味やコラーゲンが豊富に溶け出しています。

様々な地域で特色あるラーメンが提供されていますが、牛骨ラーメンは全国的にも非常に珍しい種類のラーメンで、鳥取県のグルメでもあります。豚骨や鶏ガラを使ったラーメンとは異なる味を堪能することが可能です。

大山ではかつてより牛を含む畜産業が盛んに行われており、牛骨の入手がしやすい状況だったため、牛骨ラーメンがつくられるようになりました。現在も、牛骨ラーメンは鳥取県でのラーメン店や大衆食堂で提供され続けています。

 「砂丘らっきょう漬け」

らっきょうは、そのままの状態では辛みが強いため、漬け物として食べるのが一般的です。砂丘らっきょうの漬物を「砂丘らっきょう漬け」と呼びます。

甘酢漬けとして食べることが多いらっきょうですが、鳥取県では様々な漬け方が受け継がれ、例えば赤ワイン漬け、りんご酢漬け、黒酢漬け、しそ漬けなどとしても食べられています。

らっきょうの砂地でも育つ特性をいかして、鳥取県ではかつてよりらっきょうを自家用としてつくってきました。

らっきょうを漬け物にする方法には、本漬けと簡単漬けの二通りがあります。
「本漬け」は、らっきょうを2週間程度の期間、塩漬けにした後に塩抜きしてから漬け込む方法です。「簡単漬け」は、塩漬け・塩抜きの過程を省いた方法で、簡単に漬け込んで仕上げます。

らっきょうは健康に良い食品で、コレステロール値を下げる効果や血行促進効果などもあります。免疫力を向上させる効果もあり、「畑の薬」という別称で呼ばれることもありました。実際に漢方薬で使われることもあります。

 県民のおふくろの味「いただき」

油揚げの中に生米と野菜を詰めて、醤油や出汁と一緒に大鍋で炊き上げる料理です。
外観は、稲荷ずしによく似ています。

明治中期頃、鳥取県境港市の寺の住職が福井県を訪れた際に、精進料理として出された油揚げを持ち帰って、生米と野菜を入れて炊いたことが起源であるという言い伝えがあります。

また、「いただき」という名称がついたきっかけについては複数の説が語り継がれてきました。
米が貴重な時代に、ありがたいいただきものだった名残から「いただき」という名になったという説や、「大山」の頂上(いただき)に形状が似ていることからなどの説などです。

昔は、特別な行事があった時にいただきが各家庭でつくられ、近所に振る舞われていました。
油揚げの中に詰める具材や味付けについては各家庭の味があり、子供たちにとっては「おふくろの味」となっていました。

 お弁当にもピッタリ「大山おこわ」

大山の食材を使用した、醤油の味をベースとするおこわです。
もちもちとした食感のお米と炊きあがった具材が程よく合い、栄養も豊富に含まれている料理です。

作り方として、もち米に炒めた鶏肉や野菜など、醤油、出汁を加え、蒸しあげる方法があります。
各家庭によって具材も少しずつ異なり、竹輪を入れる地域や山菜を入れる地域もあります。

かつての僧兵が戦場に行く前に勝利を願い、山鳥と山草を入れたご飯を炊き出したのがきっかけだと考えられてきました。
大山おこわは、日持ちや腹持ちが良いことから、大山に出かける際の弁当としても食べられ、地元の郷土料理として愛されています。

まとめ

本記事では、鳥取県の代表的な郷土料理などを、一部紹介しました。地域の方言や地名が郷土料理の名前にも使われていることで、鳥取県の郷土料理であることをより実感しやすいでしょう。郷土料理には、地域の歴史や風土を感じ取ることができ、鳥取県の魅力を知るきっかけが詰まっています。

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