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トラットリアの意味とリストランテとの違いについての解説

シェアダイン編集部
作成日:2022/07/15
更新日:2022/11/24

目次

イタリア料理店は様々な形態があるため、呼び名のバリエーションが豊富にあります。たとえば「ピッツェリア」はピザ専門店、「スパゲッテリア」はスパゲッティー専門店といったように、日本だと「レストラン」で一括りにされるところ、イタリアではさらに細かく分けられた料理店の呼び名が存在しています。しかし、呼び名だけでは何のお店なのかわからないものも存在しています。この記事では、「トラットリア」「リストランテ」等の、料理店の名称について解説します。

トラットリアとは

トラットリアとは、イタリア語で「大衆的なレストラン・食堂」を意味します。比較的小規模なお店が多く、基本的にはドレスコードも無いので、服装で入店を拒否されることはありませんが、お店の雰囲気に合せるのが好ましいとされています。ドレスコードの目安としては、マネージャーと、ウェイター・ウェイトレスが分かれており、ウェイター・ウェイトレスがジャケットを着ている場合は、男性はジャケット、女性はエレガントなスタイルなど、客側もある程度のドレスアップが必要になります。
トラットリアは本格的なイタリアンが楽しめるお店で、前菜からメインまでのフルコースがあるのが特徴です。イタリア国内で、最も目にすることが多いのがトラットリアだそうです。フルコースもありますが、前菜や飲み物以外にメインの1品を選びフランクな雰囲気でお食事を楽しむのが一般的とされています。
イタリアンのコースは、アペリティーボ(食前酒)、ストゥッツィーノ(おつまみ)、アンティパスト(前菜)、プリモ・ピアット(スープやパスタ)、セコンド・ピアット(魚料理や肉料理)、コントルノ(副菜)、フォルマッジィ(チーズ)、ドルチェ(デザート)、ディジェスティーヴォ(食後酒)の9つで構成されますが、省略されたり、まとめられたりすることも多いです。

リストランテとの違い

リストランテは、イタリアンレストランの中では最も高級なレストラン、という位置づけになっており、通常はコース料理で注文します。単価も15,000円を超えるお店が多数あり、ドレスコードも存在します。富裕層のお祝いなどで利用されることが多いです。レストラン内にバーがあるので、食前酒をいただきながら食事の相手と待ち合わせをする、というリストランテならでは楽しみ方もできます。
最近ではカジュアルなリストランテもありますが、ドレスコードの確認はしたほうが無難です。基本的には、リストランテで食事する際には、女性はワンピースやスーツ、男性もスーツやジャケットにネクタイを着用しましょう。女性が仕事先からスーツで直接リストランテへ向かう場合は、ビジネススタイルのままでなく、アクセサリーやストール、スカーフなどで華やかさをプラスすると良いとされています。
もしも、ドレスコードの確認が出来なかったり、セレクトに迷ってしまったりした場合は、男女共に上はジャケット、もしくは襟付きのシャツを着ていれば、ミシュラン星付きの店でもカジュアルな店でも問題はありません。下に着るものは、露出度が高いもの、ハーフパンツ、ダメージデニムなどは避けた方が良いでしょう。

オステリアとは

オステリアとトラットリアは、区別があいまいですが、日本でいう大衆的な「居酒屋」というイメージのお店になります。トラットリアよりもお酒の取り扱いが豊富であることが多いです。
イタリアで、元々はワインと簡単な食事を提供する場所とされていました。現在では、食事のほうに重点を移して、メニュー数は少ないことが多いですが、パスタや、グリルした魚や肉のような、地方の名物料理を提供しているお店が多いです。お酒を豊富に取りそろえており、にぎやかにワイワイと楽しめる雰囲気です。
地元密着の伝統的なお料理を出すこともあり、価格も様々ですが、まれに高級店も存在します。価格帯の幅がかなり広いので、初めて行くお店であれば事前に確認したほうが良いでしょう。
オステリアでは、基本的にはドレスコードはなく、普段通りのカジュアルな装いで問題ありません。

バルとの違い

英語の「Bar」とスペルは同じですが、イタリア語では「バール」、スペイン語で「バル」と発音します。日本でよく耳にする「バル」は、スペイン語の呼称です。
スペインには、様々なスタイルのバルがあり、朝はカフェとしてコーヒーやパン、昼はランチ、午後はティータイム、夜はディナーとアルコールなど、一日中あらゆるシチュエーションで楽しめます。
イタリアのバールにはコーヒーが欠かせません。バールにはバリスタがいるのが基本で、カプチーノやエスプレッソをカウンター立ち飲みするスタイルもよく見られます。
軽食をとれるカフェレストランという位置づけなので、朝食やランチに立ち寄る人が多いのが特徴です。夕方以降には、アルコールやおつまみなども提供することが多いようです。営業時間は長く、朝早くから夜遅くまで営業しているお店がほとんどです。バルもオステリアと同様、ドレスコードは特にありません。

関連記事:
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まとめ

トラットリア、リストランテ、オステリア、バルの違いを解説しました。一般的な価格帯を考慮するとリストランテ、トラットリア、オステリア、バルの順に安くなっていきますが、お店によっては、オステリアでも高級店があったり、リストランテでもカジュアルで価格も抑えめのお店があったりと、様々です。ドレスコードに関しても、お店によって異なりますので「リストランテだから」「トラットリアだから」と決めつけられるものでもないようです。初めて訪れるお店では、先に確認をしてから入店するのが無難かも知れませんね。

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