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飲食業界の用語を解説 それぞれの専門用語の意味とは

シェアダイン編集部
作成日:2022/09/26
更新日:2022/12/20
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目次

飲食店には、業界でしか使われない専門用語が多くあります。アルバイトで働いたときなどに、聞いたことのない言葉が飛び交って戸惑った経験がある人もいるのではないでしょうか。
 
そこで今回は、飲食店の業界用語を、ホール・キッチンの担当別に解説します。
飲食店で働くにはぜひ覚えておきたい用語ばかりですので、業界に携わっている人はひと通り覚えておきましょう。

 業界用語が使われるのはなぜ?

飲食店では仕事の指示に業界用語が使われます。では、なぜ業界用語が使われるのでしょうか。
 
お客様に聞かれたくない言葉があるから
ひとつめの理由は、お客様に聞かれることが好ましくない言葉を置き換えているケースです。
トイレ、ゴキブリ、といった言葉を食事中に耳にするのは気分がよいものではないので、違う表現を使っているのです。
 
聞き取りやすい短い言葉を使う
飲食店の営業中は、ホールもキッチンも常に言葉が飛び交っています。そんな中でのやり取りですから、「言いやすい」「聞き取りやすい」言葉を使うことが間違いの防止になります。
 
プロ意識やチームワークの形成のため
その業界でしか使われない特別な用語を使うことで、業界人としてのプロ意識を持たせたり、チームワークを強くし士気を高めることにつながります。
 

飲食店でよく使われる業界用語

それでは、飲食店でよく使われる業界用語を、ホール・キッチンに分けて説明していきます。
 

飲食店の業界用語:ホールで使う道具・物編

ダスター
テーブルなどを拭く布巾。Dust(ほこり)が語源とされています。
 
トレンチ
食べ物を乗せて運ぶお盆。そもそもは銀の丸いトレーのことですが、お盆全般をそう呼ぶ店もあります。
 
ハンディ
お客様の注文を登録する小型の機械「ハンディターミナル」を略してハンディと言います。キッチンやレジと連動して情報共有ができるようになっています。
 
ヒヤタン
お水を提供するグラス。お冷(お水)を入れるタンブラーなのでヒヤタンと言います。
 
シルバー
ナイフ・フォーク・スプーンなどのカトラリーのこと。もともとはこれらが銀製だったことから、今は銀製でなくてもシルバーと呼ばれます。
 
太郎さん、花子さん
ゴキブリのこと。お客様に気づかれないための隠語です。店によって言い方が違うことがあります。
 
〇番
トイレのことを〇番(3番としている店が多い)と言います。トイレの点検を「3番チェック行きます」のように使います。
 

飲食店の業界用語:ホールの仕事内容、動作編

 
バッシング
食べ終わった食器をテーブルから下げること。お客様の食事中に開いたお皿を下げるのは中間バッシングと言います。
 
デシャップ
キッチンで作られた料理が上がってくる場所のこと。または料理の出来上がりや進捗をチェックする担当やその作業のこと。Dish up(ディッシュアップ)が語源です。
 
ウェイティング
満席で、お客様に待っていただいている状態。「ウェイティング〇名様です」のように使われます。
 
ラウンド
お客様のテーブルを回り様子を見て、お水の追加やバッシングをするとこと。
 
ヤマ
品切れのこと。「今日は〇〇がヤマだから」のように、ホール、キッチンの両方で使われます。
山ほど売れて売り切れた、が語源と言われています。
 
アイドルタイム
お客様の少ない時間帯のことで、人が働いていないという意味のIDOLが語源です。仕込みや休憩時間にあてられます。
 

飲食店の業界用語:キッチンで使う道具・物編

チャンバー
食品貯蔵用の大型の冷蔵庫や冷凍庫です。
 
リーチイン
ビールジョッキやグラスを冷やしておく冷蔵庫です。扉がガラス製で中が見える作りになつています。
 
フライヤー
フライドチキンやポテトなどの揚げ物をするための器具。一定の温度に保たれた油が常に張ってあります。
 
ストーブ
ガスコンロが設置された調理台のこと。下部にオーブンが設置されたタイプも多くあります。
 
ホテルパン
食材を種類ごとなどに分けて入れておけるような四角い器で様々なサイズがあります。材はステンレスが一般的。食材や調味料を入れて作業台に並べておくほか、オーブンで調理する際の器としても使われます。
 
レードル
家庭ではお玉と呼んでいる、汁物をすくう器具のことです。
 
 

飲食店の業界用語:キッチンで使う仕事内容・動作編

先入れ先出し
先に仕入れた食材を出していくという、食材を使う時の基本です。First in First Outを略してFIFOと言われることもあります。
 
兄貴・弟
食材の新しさを示す用語で、兄貴が古い食材、弟が新しい食材を指します。「兄貴から出して」と言えば、古いものから使えという意味です。
 
掃除
野菜の皮むき、肉や魚の下ごしらえをして、すぐに使える状態にしておくことです。
 

蹴る

フライパンや鍋で食材を炒めること、食材を動かすことを言います。「その肉蹴っておいて」のように使われます。
 
ポーション
人更に盛り付ける料理の量のこと。量が多すぎることをオーバーポーション、少なすぎることをアンダーポーションと言います。
 
同時同卓
同じテーブルのお客様が注文した料理を、同じタイミングで提供すること。別々のものを注文しても同時に食事につけるようにする配慮です。
 
せきまえ
お客様から料理はまだか催促されている状態のことです。「急き前」が語源と言われています。
 

まとめ

飲食店では、仕事の指示などに業界特有の言い回しが使われます。
 
飲食店のスタッフとして働くには、この業界用語を理解しておかないと、指示内容が理解できずに仕事についていけなくなることもありますので、いちいち考えなくてもわかるように覚えてしまいましょう。
 
意味や語源と合わせて覚えると、理解しやすくなるのでお勧めです。
 
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