兵庫県の郷土料理について 作り方や特産品も合わせて紹介
目次
兵庫県は、47都道府県の中では12番目に広く、近畿地方の西部に位置しています。北は日本海、南は瀬戸内海とふたつの海に面しているため、日本海で獲れる魚と瀬戸内海で獲れる魚の両方を一つの県で楽しめます。さらに六甲山など山の自然も豊かな県です。
本記事では、兵庫県の生産高の高い農作物、郷土料理について紹介いたします。
兵庫県の生産高の高い農作物を紹介
兵庫県で生産が盛んな野菜を紹介
兵庫県のたまねぎ生産量は全国3位です。
知名度が高いのが「淡路島たまねぎ」で、その名の通り淡路島で生産されています。
日本一長い期間をかけて育てているため、甘くて柔らかいのが特徴です。
旬は春で、たまねぎサラダやオニオンスープなどで美味しくいただけます。
兵庫県のみずな生産量は全国5位です。神戸市西区のほぼ全域で、年間を通して栽培されています。
鍋での使用から、サラダなど生食での使用が多くなり、大株から小株の生産が増えています。
アクが少なく、カルシウムも多い野菜です。
兵庫県のレタスは全国4位の生産量で、県の南部で生産されています。おもな出荷時期は春と冬です。
新鮮な状態で届けるために、真空予冷装置でレタスの品温を下げてストックして鮮度を保持しています。
兵庫県の米生産について解説
兵庫県の北部に位置する自然豊かな地域のたじま産のコシヒカリは、「食味ランキング」と呼ばれる日本穀物協会検定の評価で、平成25年産から最高評価「特A」を獲得しています。粘り強い食感が特徴で、冷めても美味しいお米です。
兵庫県を代表する畜産物を紹介
神戸ビーフは、兵庫県で生産された「但馬牛」からとれる枝肉が一定の基準を満たした場合に、「但馬牛」の呼称の代わりに用いることができる牛肉のブランド名で、日本三大和牛の1つとされています。肉繊維とサシの入りが細かく、上品な甘みが特徴です。
2009年アメリカのオバマ大統領が、来日時に神戸ビーフが食べたいと希望したというほど、海外での知名度もあるといえるでしょう。
淡路ビーフは、日本食肉格付協会が定めた規格の「上」以上に相当する淡路牛のみが、純粋に淡路ビーフを名乗ることができ、その割合は1%にも満たないため、伝説の味ともいわれています。筋繊維が細かく、柔らかいのが特徴です。
兵庫県の水産業について解説
兵庫県の南側、淡路市の北側に位置する明石市は、タコの生産地として有名です。
明石市で獲れるタコは「マダコ」と呼ばれており、高級品として扱われています。
明石海峡周辺に生息しているマダコは、カニ・えび・貝などを餌にしているため、身が甘く育っており、プリプリとした歯ごたえが特徴です。旬は6〜8月。
クロダイは、別名チヌとも呼ばれ、主要産地は神戸市、姫路市、南あわじ市です。
淡白な味で刺身や煮付けなどの和食の他に、ムニエルなどの洋食にも向いています。
年間をかけて市場に並びますが、おもな旬は冬から春先にかけてです。
ズワイガニは日本海側でしか獲れないため、但馬地方で漁獲されます。
雄のズワイガニを「松葉ガニ」と呼び、身が詰まっており、茹でたては身がほくほくとし、冷めてもカニの甘みが感じられるのが特徴です。旬は11月〜3月。
兵庫県の郷土料理を紹介
出汁香る「明石焼き」
見た目はたこ焼きと似ている料理です。もともとは「玉子焼き」という名称でしたが、市の職員が明石のPRになるようにと「明石焼き」と名付け、その名が広まりました。たこ焼きとの違いは、食べる時にソースではなく、出汁に付けて食べるところです。
当時、装飾品の明石玉という人工サンゴを作る際に、卵の白身を使用していたことから、余った黄身とタコを合わせて焼いたことから始まったといわれています。
小麦粉とじん粉(小麦粉からグルテンというたんぱく質成分を取り除き、デンプンを精製した粉)、卵とだし汁を合わせた生地にタコを入れて焼きます。じん粉は加熱しても硬くならないため、ふんわりとした焼き上がりになります。
漁師飯「イカナゴのくぎ煮」
2月末から4月が旬のイカナゴを使った料理です。
できあがった姿が、錆びたくぎが曲がった形に似ていることが「くぎ煮」の由来。
元々は漁業関係者の家庭で作られていたものが、味付けの改良を行ったことで1980年代以降、一般家庭にも普及していったと言われています。
醤油、砂糖、生姜を鍋で沸騰させ、水で洗ったイカナゴを入れます。汁気がなくなるまでしっかりと煮詰めて完成です。
生姜醤油がポイント「姫路おでん」
辛子を付けて食べるのが一般的なおでんですが、姫路おでんは生姜醤油をかけて食べます。
地元姫路では一般的であったおでんの食べ方ですが、2006年6月に町おこしを考えるグループが一般的なおでんと素別化を図るため、その名を考案しました。
関東煮と呼ばれる濃い味付けのおでんの味付けを整えるために、生姜醤油をかけて食べたのがきっかけといわれています。
加古川市民のソウルフード「かつめし」
加古川市民のソウルフードで、ご飯の上にビーフカツをのせ、デミグラスソースをかけた洋食の料理です。
戦後、ナイフとフォークがなくても食べられる洋食として、考えられたのがきっかけとのことです。
ビーフだけでなく、チキンやえび、ポークなど、様々なかつをのせた新たなかつめしもお店によって登場しています。
牛もも肉に衣付けを行い、油で揚げます。洋皿に盛ったご飯の上にビーフカツをのせて、市販のデミグラスソースにケチャップやウスターソースで味を整えて、上からかけて完成です。
まとめ
兵庫県は日本海と瀬戸内海に面しているため、両方の海で漁獲される魚介類を楽しめます。
農作物や畜産でも地域の名称のついた、全国的に有名な食材があるのも特徴です。
特産品を使用した郷土料理には、明石焼き、イカナゴのくぎ煮などがあり、全国に共通しているおでんの食べ方にも、兵庫の特色が目立ちます。
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