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京都の郷土料理について解説 特産品や伝統料理のレシピも合わせて紹介

シェアダイン編集部
作成日:2022/10/07
更新日:2022/12/20

目次

京都の郷土料理に使われる野菜は、京都盆地特有の寒暖差のおかげで甘みが増し人気です。
京都料理は、素材の味を大切にした薄味に仕上げられており、体にも優しい料理が多いです。

この記事では、京都で収穫される農産物や、京都に伝わる郷土料理について、以下にご紹介いたします。

京都府の生産高が高い農産物を紹介

京都府内で盛んに生産されている野菜、米、畜産物をご紹介いたします。

京都で盛んに生産されている野菜を紹介

京都で収穫の多い野菜は、水菜、かぶ、小松菜、茄子などです。

・水菜
水菜は京都が原産といわれている野菜で、京野菜としても栽培されています。
京菜と呼ばれていますが、水菜の別名なので違いはありません。
水菜の特徴は、葉がギザギザしており、茎は白くツヤがあるところです。
食感はサラダなど、生で食べると茎のシャキシャキ感が楽しめます。また、煮びたしなどもおすすめです。

・聖護院かぶ
京都には「聖護院かぶ」と呼ばれている、江戸時代の頃より伝わる大きなかぶがあります。
ブランド京野菜にも指定されているかぶです。
外も中も白く、京のお漬物で千枚漬けにも使われており、酢の物、煮物でも食べられています。

・小松菜
京都の小松菜は、盆地特有の温暖差を利用して育てられています。
江戸時代より親しまれている野菜で、京都でも栽培されるようになりました。
葉は柔らかく、茎はシャキシャキとした食感が好まれています。

・茄子
京都の茄子といえば、京野菜の一つである「賀茂茄子」が有名。大型で直径10cmを超える丸い形が特徴です。
煮崩れしにくいので、焼き物や煮物にもよく使われています。
賀茂茄子の食べ方は田楽が有名ですが、油との相性もよいので揚げだしも人気です。

京都の米生産は?

京都の米は、丹後、丹波、山城が産地です。この地域には多くの川があり、米作りには最適な場所にあります。

・コシヒカリ
コシヒカリは光沢と粘りがあり、口当たりのよい特徴があります。

キヌヒカリ
キヌヒカリは、ソフトな粘りが特徴です。

五百万石
五百万石は酒造好適米で、酒作りに使用されています。

京都の畜産業・ブランド肉を紹介

・京都肉
「京都肉」の特徴は、黒毛和牛であること、京都で飼育された期間が最も長いことが前提です。
牛に与えるストレスをかけない環境を作り、大切に飼育されています。
網の目のように入った霜降り肉は絶品です。

・京都ぽーく
「京都ぽーく」は、三元交雑種で作られた豚肉です。
ランドレース種と大ヨークシャ一種を交配したメス豚と、デュロック種のオス豚を交配した豚肉になります。
大麦やパンくずを配合した飼料を出荷前60日以上与えており、柔らかいお肉が特徴です。

京都府の郷土料理を紹介

京都に伝わる郷土料理と作り方をご紹介します。

京漬物「千枚漬け」

千枚漬けは、京野菜の聖護院かぶが出回る冬の時期に、塩続けにしたお漬物です。
聖護院かぶを薄く切り、昆布と唐辛子と一緒に酢漬けにします。

<作り方>

  1. 聖護院株の皮を厚めにむいて、2㎜幅の厚さに切ります。
  2. 塩をふり、重石をして一昼夜漬けておきます。
  3. ざるにあげて水気を切ります。
  4. 昆布を細かく切り、鷹の爪は種を除きます。
  5. 酢、みりん、砂糖を合わせ、火にかけたあと、冷まします。
  6. かぶと昆布を交互に重ね、鷹の爪も入れて、5を注いで軽く重石をします。
  7. 一昼夜置いて、出来あがりです。

味噌との相性抜群「賀茂茄子田楽」

京野菜の中でも人気がある賀茂茄子は、丸い形が特徴で直径10cmを超えるものもあります。
身がずっしりして、煮ても焼いても形が崩れません。

<作り方>

  1. 茄子は半分にして、厚めに輪切りにします。
  2. 5分ほど水に浸けて、あく抜きをします。
  3. フライパンへ油を多めに入れて、中火でじっくりと中が柔らかくなるまで焼きます。
  4. 田楽味噌は、味噌に酒、みりん、砂糖を入れて煮詰めます。
  5. 焼きあがった賀茂茄子の上に乗せて食べます。

大粒の丹波くりを使った「丹波の栗ごはん」

京都の丹波地域に名産の「丹波くり」があります。大粒で肉質も締まり、渋皮がはがれにくいところが特徴です。
栗の鮮度は落下後より落ちていくので、生の栗が食べられる時期は秋限定です。

<作り方>

  1. 栗は鬼皮、渋皮をむいて水に浸けます。濁りがなくなるまで水を変えます。
  2. 米は30分前に洗い、ざるに上げ水気は機っておきます。
  3. 米、水、だしコンブ、塩、酒をあわせて、1の栗を加えて炊きます。

正月料理「納豆餅」

納豆の発祥地には諸説ありますが、京都もその一つ。
幕末の時代では、納豆は貴重なたんぱく源として重宝されており、腹持ちのよい餅で包んで食べられていました。
当時は顔の大きさくらいあり、お正月には三が日かけて食べられていたそうです。
現代でも、京北地域では正月に納豆餅とみそ汁を食べる風習があります。

<作り方>

  1. 餅を焼いて、黄な粉の上に置き、焦げ目を包むように円形に薄く延ばします。
  2. 納豆に塩を入れて混ぜておきます。
  3. 餅の半分に納豆をおいて折りたたみ、形を整えます。

若狭湾のサバを使った「丹後ばらずし」

丹後地方に伝わるばらずしは、若狭湾で獲れたサバを使った寿司です。
サバは鮮度が落ちるのが早いので、冷蔵技術の低い頃はサバを焼いて、寿司に使用されていました。
現代では手軽に缶詰を使って作られることが多いので、地元のスーパーでは他の地域にはない大きさのさばの缶詰も売られています。

<作り方>

  1. 米を炊いて熱いうちに合わせ酢を混ぜます。
  2. かんぴょうとごぼうのささがきを一緒に出汁で炊きます。
  3. 干しシイタケを水で戻し、煮て砂糖と醤油で味付けします。
  4. サバ缶を汁ごと煮て水分を飛ばし、砂糖を入れます。最後に卵白を1個分混ぜて朧を作ります。
  5. 残った卵の黄身で薄焼き卵を作って切って錦糸卵を作ります。
  6. 酢飯が冷めたら、かんぴょうを混ぜておきます。
  7. 浅い木箱をお酢で濡らして、酢飯、ごぼう、おぼろを乗せて、錦糸卵、しいたけ、紅ショウガを乗せます。

まとめ

京都に伝わる郷土料理には、京野菜など、栄養価を高めて作られた野菜が使われています。
味付けの特徴は、素材の良さをいかすために薄味に整える点です。
京都といえば、寺院などの見どころも多く、四季を選ばずとも美味しい料理ともども楽しめるでしょう。

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