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メキシコ料理とは その特徴や代表的な料理も合わせて解説

シェアダイン編集部
作成日:2022/08/21
更新日:2022/12/07

目次

日本でもメキシコ料理は人気があり、メキシコ料理店も昔に比べて増加しています。
メキシコでは辛いものがよく食べられており、サルサをはじめとする辛い料理が多いです。
実は、2010年にユネスコ無形文化遺産にも登録されています。

この記事では、メキシコ料理について深堀りし、特徴や種類、歴史などについて解説いたします。

メキシコ料理の特徴や種類を解説

メキシコ料理といわれてすぐに思いつくのが「タコス」ではないでしょうか。ソースのバリエーションが多く、皆で集まって食べるときに作られる料理のひとつです。また、タバスコやハバネロなどをふんだんに使った激辛料理が多いのことも特徴です。タコスに使用される、とうもろこしを使った生地「トルティーヤ」もメキシコを代表する食材のひとつとしてあげられます。

メキシコ料理の種類には以下のようなものがあります。

  • トルティーヤタコス、ブリトー
  • 前菜:ワカモレ、セビーチェ
  • スープ:ソパ・デ・トルティーヤ、ポゾーレ
  • 魚料理:ぺスカド・フリート
  • 肉料理:モーレ・ネグロ、モーレ・ポブラノ
  • スイーツ:フラン、アロス・コン・レチェ、チャモヤーダ

メキシコ料理とは

メキシコ料理は激辛というイメージはあっても、日本ではその歴史や伝統料理についてあまり知られていません。どのようにメキシコ料理が発展し、今のかたちになったのか、メキシコに行った際に食べてみたい伝統料理にはどのようなものがあるのか、ご紹介いたします。

メキシコ料理の歴史

メキシコ料理の起源は、アステカ族、マヤ族などのメキシコの先住民族の料理です。その後、スペインの統治下にあったため、スペイン料理の影響を受けたものも多くあります。実際、スペイン料理と同じ名前の料理もありますが、スペイン本来のものとは異なるスタイルで食べられていることもあり、独自の進化を辿って今のメキシコ料理になったと考えられます。

メキシコを代表するトルティーヤは、とうもろこしの粉からできたクレープ生地のようなものをさします。メキシコではトルティーヤ生地に野菜やお肉をのせ、ソースをかけて食べることが多いです。しかし、この料理名の元となったスペインのトルティーヤは全く異なる料理です。スペインでトルティーヤというと、スペイン風オムレツと呼ばれている、じゃがいもと玉ねぎの入った厚焼き卵オムレツのことをさします。同じ発音では全く異なる料理が出てくるので、現地で注文する際には注意が必要です。

また、メキシコがスペインから独立した後に起こった米墨戦争により、メキシコの一部がアメリカ合衆国となったため、テキサス州やカリフォルニア州などのアメリカ西海岸の地域では、メキシコ料理がアメリカ風にアレンジして食べられています。

メキシコの地域別の伝統料理を紹介

メキシコ料理は7000年前から伝わる伝統的な食文化が根付いており、2010年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。メキシコは南北に広がる国土のため、北部の乾燥地帯から中央部の高原地帯、南部の熱帯地域と、地方によって気候が大きく異なります。地方ごとに手に入る食材も異なるため、郷土料理も発展してきました。

以下にその例をご紹介いたします。

「ソパ・デ・マリスコス」
北西部バハ・カリフォルニア州で昔から食べられている海鮮スープで、ムール貝やロブスターなど魚介類を多く使った料理です。バハ・カリフォルニア州は、狭いところで幅が100km程しかない細長い半島で砂漠のイメージが強い地域ですが、海が近く、魚介類が豊富に獲れます。イカ、カニ、ハマグリ、ロブスター、タコなど様々なシーフードを味わうことができるのが魅力です。

「ビリア」
ビリアとはヤギのことで、中西部ハリスコ州の郷土料理です。ヤギは獣臭も強く、他のお肉のように焼くだけは食べにくいため、ヤギ肉やラム肉をニンニク、クミン、ローリエ、タイムなどの香辛料で煮込み、トマトや玉ねぎ、チレ(唐辛子)を加えてさらに煮込みます。トルティーヤに巻いて食べたり、スープとして飲んだりします。

「コチニータ・ピビル」
メキシコの東にある、ユカタン半島に伝わる伝統料理のひとつです。豚肉を細かく裂いて、蒸し焼きにし、トルティーヤに巻いて食べます。お肉は柑橘系のソースで味付けされていることが多く、さっぱりとしており、サルサをかけてピリ辛にしても美味しいです。

メキシコ料理によく使われる食材や特徴とは?

メキシコの辛い料理に欠かせないのが「チレ」です。日本ではチリ、唐辛子という方が馴染みがあるでしょう。日本では赤唐辛子、青唐辛子が有名ですが、メキシコでは土地によって様々なチレがあり、全部で70種類くらいといわれています。ハバネロのように激辛のものだけではなく、辛さが控えめのものや甘い風味で料理にコクを出すために使われるチレもあります。

また、アボカドもよく獲れることから、毎日食べる人も少なくありません。アボカドを使った「ワカモレソース」もタコスなどにつけて食べるのに人気があります。

メキシコには砂漠が広がる地域があるため、食用のサボテンが料理に用いられることがあります。「ノパル」と呼ばれ、トゲをとって市場に出荷されます。メキシコでは食用サボテンが、焼き・揚げ・酢漬けなど様々な調理方法で食卓に並ぶことは、日本の方にはあまり知られていません。

メキシコの国民的な飲み物やスイーツを紹介

メキシコの飲み物といえば、真っ先にテキーラを思いつく人も多いかと思います。
テキーラは現地でも人気のアルコールのひとつですが、ほかにもメキシコで人気な飲み物がいくつかあります。

「メスカル」
メキシコ国内で最も多く生産されている蒸留酒です。元々は伝統的な民間療法薬でしたが、先住民のお祭りや宗教などの行事で使われるようになり、今では伝統的な飲み物となっています。

「アグア・フレスカ」
メキシコは辛い味付けの料理が多いためか、非常に甘い飲み物やスイーツが好まれます。アグア・フレスカはフルーツ、種子、花で味つけした水のことで、ノンアルコールです。砂糖をたっぷり加えて甘くしたものも多いのが特徴です。

「アトレ」
メキシコがスペインの統治下になる前から飲まれている温かい飲み物です。トウモロコシ粉に水や牛乳を混ぜた飲み物で、少しとろみがあります。風味づけにココア、バニラ、シナモンなどのスパイス、またはチョコレートやフルーツ果肉などを加えてアレンジしたものも売られています。

「テパチェ」
サトウキビやパイナップルの絞り汁、砂糖などから作られる発酵飲料(アルコール)です。ビールを甘くしたような味がして、1%未満ですがアルコールが含まれています。パイナップル、ナシ、リンゴ、オレンジなどの果物に発酵させた果汁をさらに数日間発酵させ、苦味と酸味を引き出します。

飲み物同様、スイーツも甘いものが多いのがメキシコの特徴です。

「アロス・コン・レチェ」
スペインから伝わったとされる、お米で作ったスイーツです。スペイン語でアロス(arroz)がお米、レチェ(leche)が牛乳、コン(con)は一緒に、という意味です。お米と牛乳、シナモン、砂糖、レモンを煮込んで作ります。レーズンや卵黄をトッピングしたり、ブランデーなどを入れて大人向けのスイーツにすることもできます。

「チャモヤーダ」
日本人にはなかなか受け入れられにくい可能性のあるアイスです。マンゴーやレモン味のアイスですが、チャモイと呼ばれる甘酸っぱいフルーツソースをかけます。ここで終わらないのがメキシカンスイーツ。ピリ辛のチリパウダーをたっぷりとかけ、アイスを真っ赤にして完成です。

まとめ

無形文化遺産に登録されているメキシコ料理ですが、日本人にはその一部しか知られていません。
辛いもの、トルティーヤ、タコス、アルコール度数の強いテキーラなどの有名なもの以外にも、地域ごとの伝統料理やスイーツ、飲み物などメキシコ感を楽しめる料理がたくさんあります。
最近は調味料なども手に入りやすくなっているため、気になる方はメキシコ料理を作ってみるのもよいかと思います。

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