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飲食店で働く人はネイルはして大丈夫?飲食店におけるマナーの解説

シェアダイン編集部
作成日:2022/08/08
更新日:2022/11/29
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目次

ネイルは現代人に欠かせないファッションの一部です。女性はもちろん男性のネイルも当たり前の時代となっていますが、一方で、TPOによってはネイルが許されないことも。飲食店スタッフもネイルはNGですが、どこまでなら許されるか迷う方も多いことでしょう。
そこでこの記事では「飲食店スタッフのネイルはどこまでがOKか」という基本的なルールとマナーのポイントについてくわしく解説いたします。

飲食店スタッフのネイルはどこまでOKか

結論から言うと、飲食店スタッフのネイルは原則としてNGです。すべての飲食店がNGというわけではありませんが、ネイルを許可している飲食店でもカラーリングやデコレーションによってはNGとされる可能性があることを覚悟しなければなりません。
飲食店のスタッフは調理担当のキッチンスタッフと接客担当のホールスタッフに大別できます。キッチンスタッフは客が口にする料理を調理するため、髪の毛一本も料理に混入させないように髪をまとめてキャップで覆うなど清潔に保たなければなりません。
爪も指からはみ出ることがないように短く清潔に整えることが求められます。飲食店がキッチンスタッフのネイルを許可することはないといっても過言ではありません。
ではホールスタッフの場合はどうでしょうか。ホールスタッフは基本的に調理をしませんが、お客様に食事を配膳する役目があります。その際にお客様の視線を至近距離で受ける立場ですから、ネイルにはキッチンスタッフ以上に神経を払う必要があります。
料理を運んできたスタッフの手が清潔でなかったり、指先が派手なネイルに彩られていたりしたら、お客様に飲食店従業員としてのプロ意識を疑われてしまうでしょう。その意味でホールスタッフもネイルはNGだと考えた方が良いでしょう。

飲食店のネイルマナーのポイント

飲食店によっては機能的で清潔感があればネイルもOKという店舗もあります。その場合、色は無色透明か淡いベージュ、ピンクなどナチュラルな一色のみのカラーリングで、オフィスでもOKとされるマットのようなマニキュアなら許容範囲です。
個人経営の飲食店では仕事に差し支えなければラメやホログラムもOKという場合もありますが、ネイルに規制がない店は寛容というよりは無関心というべきでしょう。規制がなくてもラインストーンなどのアートなデコレーションは避けましょう。
くり返しますが飲食店スタッフが爪にチップやデコレーションをつけるのはNGです。爪は短く切り、甘皮もささくれないようにケアしましょう。カラフルなネイルが許可されるのはキャバレー等の「接待を伴う飲食店」に限られます。

ネイルがNGな理由

ネイルをしない「素爪」や単色マットでは指がさびしすぎると感じてしまう人は、飲食店スタッフにネイルがNGとされる理由をよく考えて納得してください。

異物混入

飲食物を取り扱うすべての業種と業界にとって衛生管理は最も重要な課題です。飲食店では食中毒と異物混入は絶対にあってはなりません。飲食店スタッフのネイルがNGな理由も、ネイルが剥がれて料理に入ってしまう可能性があるからです。
たとえ調理や配膳に直接関わるポジションでなくても調理場の器具に触れたり、お客様を席に案内したり、レジなどを操作する際にネイルを傷つける場合があります。爪は自分が思う以上に衝撃を受けやすく、ネイルが剥がれることは少なくありません。
ほとんど全てのお客様は料理に混入した異物に強い不快感を抱きます。多くの飲食店がスタッフのネイルを禁止している理由もそこにある、ということです。

不衛生と感じる

飲食店は「客商売」とも言われるように、お客様に良い印象を与えることが何よりも大切です。長いネイルやデコボコしたデコレーションのように手洗いがむずかしそうに見えるネイルはお客様に不衛生な印象を与えます。
お客様はおいしく安全な料理を楽しむために飲食店を訪れています。スタッフの個性やファッションセンスを楽しむためではありません。スタッフの手は個性やファッションよりも清潔さと機能性を重視しなければなりません。
ネイルが割れたり傷ついたりすると、破片が落ちなくても汚れがたまって菌が繁殖し、配膳する際に皿や料理に菌を移してしまう恐れがあります。ネイルと指の隙間やデコレーションの凹凸にも汚れがたまる可能性があります。
仕事に差し支えるようなネイルは視覚的に不快なだけではなく、スタッフの衛生観念やプロ意識の欠如を疑われます。そのようなスタッフを雇用する店の衛生管理体制まで不信感を与えてしまうことにもなりかねません。
飲食店の仕事は単に料理を提供することだけではありません。お客様に安心して飲食を楽しんでいただくことが大切です。たとえ調理や配膳に関与しないポジションのスタッフであってもネイルは原則NGと考えましょう。

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清潔さはおもてなしの一環

飲食店経営で重要とされる指標に「QSC」があります。「QSC」は「Quality」「Service」「Cleanliness」の頭文字を取った略語で、日本語にすると「品質」「サービス(接客)」「清潔さ」を意味します。
飲食店経営を成功させるには、おいしい料理ときめ細やかな接客サービス、そして清潔で快適な環境を提供する取り組みが必要です。QSCのどれを欠いても顧客満足度を高めることはできません。
SNSやグルメレビューサイトの口コミを見ると、お客様の低評価は、料理の味や価格よりもスタッフの接客マナーに関する指摘が多く、ホールスタッフの対応の善し悪しが料理の味以上に飲食店の経営を左右しかねないことがわかります。
そこで多くの飲食店は、お客様が快適に食事ができるようにさまざまなおもてなしを心がけています。「Cleanliness」はキッチンスタッフにとっては、お客様に安心して食べていただける安全な料理を提供するために不可欠の心がけといえるでしょう。
ではホールスタッフの「Cleanliness」にはどんな意義があるのでしょうか。それは「Service」を超える「おもてなし」の一環になる、ということです。接客を担当するスタッフにはお客様が快適に食事を楽しめるようにさまざま配慮が求められます。
スタッフの爪に派手なデコレーションがついていたり、ネイルが派手だったりすると、お客様に不快感や嫌悪感を抱かせます。お客様に与える印象を第一に考えてネイルを自粛し、指先を清潔に保つことがお客様へのおもてなしにもなるのです。

まとめ

ネイルは現代人に欠かせないファッションの一部ですが、お客様の口に入る料理を提供する飲食店のスタッフの場合はNGです。爪は自分が思う以上に衝撃を受けやすい部分。仕事中にネイルが剥がれたり傷ついたりするリスクがあります。
剥がれたネイルは料理に混入する可能性も。しかもネイルの傷は雑菌の温床にもなりかねません。飲食店スタッフの派手なネイルはお客様に不快感を与えます。爪は短く、甘皮も含めて清潔にケアしましょう。

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