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大分県の特産物や郷土料理について解説

シェアダイン編集部
作成日:2022/10/13
更新日:2022/12/21
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目次

九州の北東部に位置する大分県。全国的に有名な別府温泉や湯布院温泉をはじめとした温泉地が多数あり、「おんせん県」とも呼ばれています。起伏の多い土地を活かして、米を中心に園芸や畜産など、多様な農業が営まれています。

この記事では、大分県の農産物や郷土料理について解説いたします。

大分県の生産高が高い農産物の紹介

大分県で生産が盛んな農産物を紹介

果物では、カボス、温州ミカン、ゆず、八朔などの柑橘類の生産量が多いです。また、「さがほのか」に「とちおとめ」を交配して作られた大分県のオリジナル品種「ゆふおとめ」に、「かおり野」を交配して作られた「ベリーツ」といういちごの販売が2017年から始まり、大分県オリジナル品種としてブランド化しています。

野菜では、白ネギ、わさび、しそ、みつばなどの収穫量が多いです。
シイタケも有名で、干しシイタケの生産量が全国一位です。大分県はその面積の約70%が森林に覆われており、シイタケの栽培に適しているクヌギの木が群生していることで、生産量も多くなりました。

大分県の米生産について

大分県では、「ヒノヒカリ」の作付面積が最も多いです。

また、「ひとめぼれ」は九州では唯一、大分県で栽培されており、大分県内では、標高300m以上の中山間地域を中心に栽培されています。

大分県の畜産物について紹介

「おおいた豊後牛」というブランド牛が最も有名。

豊後牛の歴史は古く、1921年東京で開催された畜産博覧会において一等賞に輝き「牛は豊後が日本一」という旗を掲げ銀座をパレードしたとの記録が残っています。

肉質は美しい霜降りを持ち、風味も豊かでとろけるようなやわらかさと美味しさが際立つ味わいが特徴です。肉質の決め手となる種雄牛の血統も全国的に高い評価を得ています。

大分県の水産物について紹介

大分県では様々な水産物の養殖が盛んです。

大分県名産の「かぼす」を餌に混ぜて育てられた「かぼすブリ」や、「かぼすヒラメ」、「かぼすヒラマサ」をはじめとして、カンパチやカキ類の養殖まで行われています。

また、全国有数のすっぽんの養殖地でもあり、すっぽん養殖の発祥地とされる静岡県にも引けを取らない生産量です。中でも有名な「安心院」のすっぽんの名を全国的にしたのが、大正時代に発行された日本初のグルメ本とされる「美味求真」で「肉の香味は実に天下匹儔(ひっちゅう)するもの少なしと云う」と紹介され、絶賛されました。

大分県の郷土料理を紹介

伝統おやつ「じり焼き」

昔は子供のおやつや雨降りの日の小昼によく作られていました。小昼は10時、3時のおやつのことです。

小麦粉を水でゆるく溶いた生地を焼き、黒砂糖やかぼちゃのあんを巻いて作られます。

名前の由来は、生地が「じりい(大分の方言で、「ゆるい」という意味)」ことから来ているという説や、「じりじり」と生地を焼くから、という説などがあります。日田市では「へこ焼き」と呼ばれ、他にも「ひ焼き」や「たらたら焼き」など地域によってさまざまな呼び名があるのも特徴です。

新鮮な魚を使った「りゅうきゅう」

沖縄の俗称ですが、大分の名物料理です。「りゅうきゅう」という名については諸説あり、大分の漁師が、沖縄の漁師に作り方を教わって、地元に持ち帰ったことから「りゅうきゅう」と呼ばれるようになった説や、ごま和えにする料理を「利休和え」と呼ぶことから派生したという説があります。

地元でとれた新鮮な魚を、醤油、酒、ごまなどでつくるタレと和えていただく保存食です。

小麦から作った「石垣もち」

もともと、大分県は米づくりに適さない台地が多かったのですが、昭和20年代には小麦などの穀物栽培が盛んになり、作付面積が大幅に増えたという背景から、庶民の日常食として小麦粉を使った郷土料理や郷土菓子が浸透していきました。

石垣もちは、さつまいもの入った餅で、冬から春にかけて農作業中に食べる小昼としてよく作られていました。「もち」といっても、餅粉は使わず、小麦粉を蒸して作ります。

名前の由来は、見た目が石垣のようにゴツゴツしているからという説と、石垣の多い地区の発祥であるからという説があります。他の地域では、芋を切り込んだら直ぐできることから「きりこみもち」芋をこね込んだら直ぐできることから「こねこみもち」などと様々な名前で呼ばれます。

広島県は鶏肉消費量全国一「とり天」

鶏肉を多く食べることで知られる大分県ですが、2019年に総務省が、一世帯あたりの鶏肉年間消費量を調査したところ大分市が全国1位になっています。

鶏肉が今よりも高価な食材だった時代に、ぶ厚い衣がかさ増しになり、家族が多くてもみんなで鶏肉を味わうことができるという理由で、家庭では衣をたっぷりつけた「とり天」がつくられていました。

鶏肉に醤油やにんにくで下味をつけ、天ぷら粉で揚げた後、練りからしをそえた酢醤油で食べるのが一般的です。

お祭りやめでたい日に「ひゅうが丼」

遠洋マグロ漁の基地として知られる津久見市の保戸島の港から、遠洋漁業に出る海の男達の賄い料理として、獲った魚をその場で捌き、船上で豪快に食していたという郷土料理です。

マグロの赤身やブリやサワラ、アジなどの魚を、醤油、砂糖、酒、ごま、卵黄などが入った特製のたれにつけ、ごはんの上にのせて丼にしたもの。タレにネギやしょうがなどの薬味を効かせる事で食欲も増し、さらに美味しくいただけます。

昔は結婚式などの祝いの席で食べられており、今では地元の物産展や桜まつりなどのイベントでもよく提供されています。

まとめ

大分県では、起伏の多い土地を活かして、米を中心に園芸や畜産など、多様な農業が営まれています。
「さがほのか」に「とちおとめ」を交配して作られた大分県のオリジナル品種の「ゆふおとめ」に、「かおり野」を交配して作られた「ベリーツ」といういちごや、「おおいた豊後牛」というブランド牛の生産にも注力しており、水産物の養殖も盛んです。
小麦粉や海産物を使った郷土料理が多く、古くから親しまれてきた料理を楽しむこともできます。

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