カロリーを抑えつつ、食べごたえのある料理を

東京都世田谷区在住の河原伯幸さん(44歳)は、芸能プロダクションの広報・PR担当。職業柄、帰宅時間は遅いので夕食は外で食べることが多く、家で料理をつくることはめったにない。

とはいえ、会社の健康診断の結果を見れば、いろいろと気にはなる。アウトドアは嫌いではないが、定期的にジムに通って身体を鍛えるのは難しい。体型が気になり、一念発起してボクササイズに通ったのは、3年前のこと。それも2カ月を過ぎるころには、足が向かなくなった。そこで、まずは食生活から始めようと思い立ったのが、シェアダインの利用を決めた理由だ。

「料理へのリクエストでは、外食が多いので、帰ってきて一杯飲む時の肴(さかな)になるようなもの、とご相談させてもらいました。また和食が好きなので、和食中心という要望も出しました」

今回の料理は「野菜の肉巻き」「ゴボウとエビのガーリックソテー」「とりもも肉の治部煮風」「焼き枝豆」「ナス・ピーマンの揚げ浸し」など14品。

河原さんの自宅に出張して料理をするのは、シェアダインのシェフ、ゆかりさん。食材選びや調味料の工夫、油を使わない調理法などを駆使し、カロリーや脂分をカットしたヘルシーな家庭料理を得意としている。

野菜の肉巻きは、「ニンジンとエノキが入っています。油を使わずに牛ロースを蒸し煮にして、塩こしょうのみで味付けをして、カロリーを抑えつつ食べごたえもしっかりあるように仕上げました」と、ゆかりさん。

エビのガーリックソテーはピリ辛に仕上げ「お酒を飲まれる機会が多いとお聞きしたので、肝臓の修復を高める成分が含まれているエビを使いました」と健康への気遣いをみせる。「ごぼうのサラダ」は、ヨーグルトとマヨネーズを半々に使うことでカロリー抑え、隠し味に練りごまとみそを入れてコクを出した。

「見た目も味も楽しめたうえにカラダにもいい」

日持ちする料理はタッパーなどに入れて冷蔵庫に保管。数日かけて食べたという河原さんは、「今回作ってもらったような家庭的な味は、外食ではぜったいできないので、こういう料理が手軽に食べられるのはすごくうれしいですね」と満足そうな様子。

もともと和食が好きなので、定食屋などに一人で出かけて食べることはあったが、一人分の料理をわざわざ自分で作るのもめんどうだった。

味付けはさっぱりしたものが好きで、塩、しょうゆなどシンプルな味付けを希望したところ、シェアダインでオーダーした料理がどれも口に合った。ダイニングに並べられた料理を眺め、希望通りのメニューが出てきたことにご本人もびっくり。

「通常は油などを使って行う料理なども、カロリーをカットする調理方法や味付けになっており、それでいてうま味もそこなっていない。見た目も味も楽しめたうえにカラダにもいいという、一挙両得ならぬ『三得』といった品々でした」

朝はスムージー、昼夜は外食という生活が一変

河原さんはシェアダインを利用し始めたばかりだが、定額制サービスにも興味を示す。独身だったら月に「定額で数万円かかっても、夜に外食したり、飲みに行ったりするのに比べたら、食費はトントンになる。もしかしたら外食やコンビニでの買い物が減る分だけ、シェアダインの利用で食費がトータルで下がる可能性もあるのではないでしょうか」。

これまで朝は出がけにスムージーを買って職場に向かい、昼食はキッチンカーのテークアウトか社員食堂などで済ませていた。午後8時か9時くらいに仕事が終わると、会食などの予定がない日は外食。帰りがけにコンビニでつまみを二、三品買い、焼酎のソーダ割りなどを飲むというのがパターンだった。

シェアダインを頼んでから「今まで外食が多かったのですが、日持ちする料理も多かったため、二日酔い明けの朝や遅くに帰った時の晩酌などのシチュエーションでも、残った料理を温めて食べることができました」

夜が遅いと近所で開いている店といえば、ラーメン屋か牛丼チェーンくらいしかない。そこでやむなく、コンビニの総菜を買う機会が多かった。調理器具もフライパン、包丁、まな板くらいで、炊飯器は持っていないという。

一人暮らしの男性は、どうしても外食が中心になってしまう人は多い。「自分もそうですが調理器具もあまり持ってない。さらには、『レシピサイトを見てまで、何か作ろう!』と思うような人はなかなかいないと思います。そんな『ぐうたら男子』には、シェアダインは本当に最適だなと思いました」

一人暮らし男性の生活習慣の基軸になる

シェアダインを使ってみたことで、生活習慣も変わったという河原さん。これまでは「深夜コンビニに立ち寄り、酒のつまみを買う時に、つい他のものも買ってしまっていた」という。 仕事が終わると家にそのまま帰る日が増え、コンビニに立ち寄る機会がめっきり減った。

冷蔵庫を開けたら14品の料理が待っている。「家で冷蔵庫を開けることにむしろわくわくする気持ちでした。家にそのまま帰り、冷蔵庫を開けてお皿に出し、レンジで温めるだけですからね」

生活習慣、とりわけ食生活を大きく変えるのは覚悟がいる。健康的な食事に取り組もうと思っても、外食続きでは難しく、自炊するとしても栄養の専門知識がなければ、間違ったダイエットや食事制限に陥りがちだ。

「やはり、プロの手にかかった料理は本当にどの品もすばらしく、何よりもそれが自宅で食べられることの喜びは特別なものでした」

次はケータリング代わりにシェアダインのシェフの力を借りて、自宅でホームパーティーを開けるのではないか。ピザや揚げ物ではない、ヘルシーな手作り料理を囲んで、美味しいお酒を飲むのも楽しいだろう。河原さんはあれこれ想像をめぐらせている。