合わせて読みたい「大人食育」記事

40代パパは高血圧に注意。知っておきたい高血圧の原因4つ


高血圧予防のポイントは減塩!

塩分血圧が高い場合、1日の塩分摂取量を6g未満に制限するのが理想ですが、現在日本人の塩分摂取量は約10g。6g未満というのはなかなか難しいものです。しょうゆやソースなどの量を減らすだけではなく、料理に一工夫することがポイントです。

 

食材にひと工夫!

なるべく新鮮な食材を使う

新鮮な魚やとれたての野菜は、調味料をたくさん加えなくても薄味でおいしく食べることができます。

塩分の高い加工食品を避ける

梅干し(大)は1個約2gの塩分が、魚肉ソーセージ1本には約1.5gの塩分が含まれています。漬物、練り物、缶詰、ハム、ソーセージなどの加工食品は製造の過程で塩分が多く使われているのです。

主食はパンや麺よりもごはん

塩分含有量ごはんには塩分が含まれていませんが、パンや麺類には食塩が含まれています

 

 

調理にひと工夫!

うま味をきかせる

だし昆布・かつお節・煮干しなどの天然素材のだしは、塩分控えめでも素材の味が引き立ち、美味しくなります。

香ばしさを利用する

焼きこげをつけると塩分が少なくても香ばしさでおいしく食べられます。味を表面につけると味を強く感じられます。

酸味、辛味、香味を利用する

酢・レモン・ゆず・トマトなどの爽やかな酸味は塩味にかわる味のアクセントになります。

カレー粉、とうがらし、こしょう、わさび、からし、ねぎ、三つ葉、しょうが、しそ、にんにく、パセリなどの辛味・香りあるものは薄味をカバーしてくれます。

食べ方にひと工夫!

麺類の汁を飲み干さない

ラーメン例えば、しょうゆラーメンの汁をすべて飲んだ場合、塩分量は約8.1g、半分残した場合は4.6g。汁やスープには塩分がとても多いのです。味噌汁やスープは具だけを楽しむ。ざるそばやつけ麺は、先だけ汁にするなどしましょう。

「かける」より「つける」

しょうゆやソースなどは料理にかけず、小皿にとって少しだけつけて食べましょう。一口ずつつけて食べることで、塩分量を控えることができます。また、しょうゆが霧吹き状で出せる「しょうゆスプレー」や、1滴ずつしかでないしょうゆ入れなどの便利グッズも販売されています。

食卓に調味料を置かない

手のすぐ届くところに塩、醤油、ソースなどがあるとついつい手をのばしたくなります。なので食卓には調味料をおかないようにしましょう。代わりに、お酢や七味唐辛子、マスタード、バジルなどの香辛料を置いてみるのはいかがでしょう?

どうしても塩分の濃いものを食べたいときは、量を少なくする

薄味にしたからといってたくさん食べてしまえばその分摂取塩分量が増えますので、減塩の意味がなくなってしまいます。どうしても塩分の濃いものが食べたいときは、全体量を少なくすれば摂取塩分量が少なくなり減塩につながります。

高血圧予防にはカリウムを積極的に摂ろう!

カリウムは余分な塩分を体から追い出して、血圧が上がるのを防いでくれます。

カリウムを積極的に摂ってナトリウム(塩分)の排泄を促すことは減塩することと同じくらい大切です。

カリウムの多い食品

カリウムは野菜や果物、いも類、魚類、大豆製品などほとんどの食品に含まれています。代表的なものは

  • ほうれんそう
  • さつまいも
  • ひじき
  • アボカド
  • バナナ
  • 納豆 など

カリウムを含む食材の調理ポイント

POINT① カリウムは水に溶けやすいため、長時間水にさらすとカリウムが流れ出てしまいます

     ⇒野菜などは手早く洗う。長く水につけない

POINT② ゆでる、煮るなどの加熱調理をするとカリウムは煮汁に溶けだしやすくなります

     ⇒加熱調理は短時間で行いましょう。

※腎機能が低下している方は、カリウムを控える必要があります。医師や管理栄養士にご相談ください。

減塩を意識した食事はけっして「不味い」わけではありません。新鮮な素材をつかい、出汁や香味を活かした料理はむしろとても美味しいのです。ぜひバラエティー豊かな食材と調理方法を楽しんでくださいね。


合わせて読みたい「大人食育」記事

40代パパは高血圧に注意。知っておきたい高血圧の原因4つ


本田愛希

東京都出身。管理栄養士。薬膳マイスター。国際薬膳食育師3級。 食生活アドバイザー2級。野菜検定2級。
中学・高校時代に、 人生を変えるきっかけとなった恩師が病から食事を満足に摂れず苦 しむ姿 を見て、「食の面で苦しんでいる人々を助けたい」 と強く思い管理栄養士を目指す。
現在は、糖尿病や高血圧、 脂質異常症等の生活習慣病患者をはじめ、 便秘や貧血で悩む方や低栄養の方など、 様々な方を対象に栄養指導・栄養相談を行っている。