2回リストラされてまで、食い下がってきた華々しいキャリア
全てを捨てて「日本の食卓革命」に人生を懸ける
シェアダイン共同創業者・共同代表 井出有希
ニューノーマルの「新しい食卓の形」を築いた起業家
コロナ禍で窮地に立たされた飲食店料理人を、出張シェフとしてご家庭につなぐ
■出張シェフが「贅沢」「富裕層向け」というイメージは過去の話。「ニューノーマルの選択肢」を築いた起業家として。
かつて、出張料理のサービスを説明すると「贅沢なもの」「富裕層むけのサービス」と言われてしまうことが多くあった。
しかしコロナ禍をきっかけに、状況は一変。
デリバリーサービスをはじめ、フードテックが注目を集めた。さらに「毎日の食卓を豊かにしたい」「食事の制限/課題を解決したい」「シェフを応援したい」というようなお声が広がり、シェアダインは「ニューノーマルの注目サービス」と呼ばれるようになり、生活の中の選択肢として認識されるようになった。
■東大→外銀→アセマネ→外コン
2回のリストラを経験しても必死にしがみついて来た華々しいキャリア
一見キラキラに見える華々しいキャリア。
三人姉妹の長女として生まれ、食卓には季節のメニューが並ぶ豊かな食卓で育つ。揚げたての天ぷらは必ず食卓に並ぶ前にこっそりつまみ食いをして、妹等にも分けてあげるようなしっかりした長女。
キャリアウーマンとして自立できる女性に育つよう、「お料理のお手伝いをする時間があったら、勉強しなさい」と言われて育つ。東大に見事合額。
東大卒業後は、新卒ですんなり「ゴールドマン・サックス」に入社。華々しいキャリアを進み続けるに思われたが、リストラにあう。
アライアンス・バーンスタインに転職したところ、仕事は順調で天職だと感じていたが、悔しくも所属するが日本チームが解散することになり、2度目のリストラにあう。
2度のリストラにあっても、華々しい金融業界のキャリアは諦めきれず、ここにこそ自分の能力が生かせると信じ、BCGに入社。
■毎日食卓に並ぶスーパーの唐揚げ。長男の偏食で味わった絶望・罪悪感。
「キャリアより、我が家の食卓を守りたい」
自身の経験と強い想いが、起業のきっかけに。
長男は、とても頑固な性格で、ひどい偏食だった。
野菜が少しでも入っていたり、気に入らないおかずには、頑なに手を付けず、白いご飯だけしか食べない日もあった。
明らかに偏っている子供の栄養のことを考えると心配なものの、「食べられるものだけ食卓に出す」ことに決める。
長男のリクエストに合わせ、いつしかほとんど毎日、スーパーで唐揚げを買って食べさせるようになってしまった。
ほとんど毎日同じメニューの繰り返しに、いつしか食事作りは「義務の作業」でしかなくなる。
自身が育った家庭の食卓を思い返し、「子供の記憶に残る食卓は、こんなに寂しい食卓なのか」と絶望。
自分は働きながら、子供にしっかり向き合えているのか自問し、罪悪感を感じる。
■同じ悩みを抱えていた会社のママ同僚と起業
相談できたのは、同じくママの同僚。皆同じ悩みを抱えていた。
中には兄弟で好みが違ったり、アレルギーを抱えていたり、離乳食・介護食との作り分けが必要な同僚もいた。
ある日、悩みを相談していたママ同僚が、疲労で倒れた。
休養を余儀なくされる中で、ママ同僚が頼ったのが、頼んだ家事代行サービスで、たまたま来てくれた産後ドゥーラだった。産後の栄養不足に最適な栄養についての深い知識を持ち、自分では思いつかないようなメニューを作ってくれたと聞き、「これだ!」と思った。
後に共同代表となるママ同僚、飯田陽狩と共に、産後、離乳食、好き嫌い、アレルギー、ダイエット、筋トレ、妊活、介護など、それぞれのライフスタイルやライフステージに合わせて専門性を持ったシェフに家に来てもらえるサービスを立ち上げた。
■「人生をかけてやり遂げたい」
キラキラキャリアを手放してまで「日本の食卓革命」に挑む
2回リストラされてまで食い下がってきたキラキラのキャリア。
同期には「辞めるなんてもったいない」と言われた。
確かに、労働時間は増えた上に、収入は10分の1に激減した。
「それでも、今私が日本の食卓を変えなければならない」と思っているのは、自分の子供達の未来のため。
「シェアダイン」は井出にとって、子供同然の存在に。
サービス6年目。自分の子供と同じようなサービスと共に、これからも成長していく。
<略歴>
1978年 高知県にて生まれる。
両親ともに高知出身だったため、毎年2回(夏・冬)高知で過ごす。三姉妹(3歳下、10歳下に妹)の長女。
2000年 東京大学経済学部卒業
ゴールドマン・サックス証券に就職
2009年 前職を退職
アライアンス・バーンスタインに就職
2012年 前職を退職
ボストン・コンサルティングに就職
2013年 第一子(長男)出産
2016年 第二子(長女)出産
2017年 シェアダイン創業
現在に至る
<メディア主要出演実績>
2017年12月「NewsPicks」
【新】BCGを飛び出し、日本の“食卓革命”に挑む女性起業家3人2019年4月21日、22日「PRESIDENT WOMAN」
【第1回】外資金融でリストラ2回、どう糧にしたか
【第2回】時短育児で見えてきた「起業の手がかり」2019年6月5日「日経 X Woman」※日経アンバサダーブログ連載中
働く女性だからこそ、「将来の妊娠」は20代の食事から2019年7月2日「MONEY PLUS」
バリキャリ母が「新たな食のシェアサービス」を始めた理由2019年8月24日 テレビ東京系列「TOKYOSTARTUPDEGAWA2019夏~出川哲朗の審査員長ヤバイよ!」
専属シェフなのに低価格!出張作り置き料理2019年9月18日,24日(2回連載)「日経dual」
前編「前進あるのみ!」ムダに悩まずにすむ「子どもの状態を点でなく線でとらえる」思考法
子どもの自由な発想は視点を変えるのに役立つ/経営者として子どもたちに最も伝えたいことは? ほか2019年9月24日「日経doors」
ペラペラ英語は諦め、 業界用語を頭にたたき込むのが近道 シェアダイン創業者井出有希2019年11月29日「CoCoKARA next」
2019年流行語大賞ノミネート!「サブスク元年」を振り返る2020年4月18日 BS12「ドランクドラゴンのバカ売れ研究所」
話題のサブスク 自宅にプロのシェフを呼べる!!
2020年5月26日「bizSPA!フレッシュ」
2度のリストラを経て起業、東大卒の女性代表に聞く「料理人のサブスク」という内食の形2020年7月17日「Forbes JAPAN」
家ごはんの新たな選択肢 「出張料理」が食の悩みを解決する2020年8月18日 TBSラジオ「テンカイズ」
ここまで出てきた! 「作り置き」のサブスク登場!2020年9月16日「XD」
「あなたのために」からはじまる料理が暮らしを豊かにする。食の専門家と家庭をつなぐシェアダイン2020年9月28日「週刊エコノミスト」
おうちの料理もプロにおまかせ2021年3月29日「日本経済新聞社 折れないキャリア」
東大→外資が2度リストラに 子育てでの悩みを事業に2022年1月27日「日経xwoman ARIA」
育休後に直面した食の悩み 外資系を辞めママ同僚と起業2022年6月18日「朝日新聞デジタル」
東大卒から2回のリストラ…収入10分の1の仕事で気づいた価値とは2022年9月28日「PIVOT」
ゴールドマン・サックスで学んだ商売の基礎/年収1000万円の料理人を増やす/コロナ禍で副業から本業
2022年10月15日「Heading Southインタビュー」
性差を超えて皆が挑戦できる社会を創りたい(前編)
性差を超えて皆が挑戦できる社会を創りたい(後編)2023年3月17日「CoCoKARA next」
出張シェフサービスで性差を超えた活躍のできる社会づくりを目指す2023年7月30日「Pen2023年9月号」
地球規模の課題が山積…フードテックのキーパーソン7名と考える、食&農業の未来とは?2023年「Awarefyインタビュー」
「母として」葛藤しながら、共同創業者と共に歩む起業家の道2024年6月10日「創業手帳」
子どもの偏食に悩んだママが起業!コロナ禍の資金調達を乗り越え「シェフの課題」に目を向けるまで
その他
2022年3月30日 KPMG FAS Forum 「新・価値創造の経営」社会を支える企業の成長戦略とイノベーション」に登壇しました
2022年9月3日 SKSJ 2022に登壇しました
2022年9月22日 TIP*Sのオンラインイベントに登壇しました
人生100年時代を“よりよく生きる”社会のつくり方~人の「健康」を支える起業家に学ぶ #1「食べる」とわたし
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