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ビストロとは 語源と意味の解説

シェアダイン編集部
作成日:2022/08/06
更新日:2022/11/30

目次

ビストロとは、『小レストラン』『小カフェ』『居酒屋』を示す言葉です。気軽に利用できる雰囲気のお店のことを指し、提供される料理の価格もリーズナブルである事が一般的です。ビストロとはフランスやイタリアの料理屋での格付けを表します。しかし、日本におけるビストロとは、フランス料理だけでなく、地元料理や世界各国の伝統料理などを取り扱うお店としても幅広く存在します。その他にも、『バル』『トラットリア』『リストランテ』『ブラッスリー』などの様々な飲食業態を示す言葉です。主にフランスやイタリアで幅広く使われる言語ですが、現在では日本でもこれらの言葉を使った飲食店を目にすることがあるでしょう。本記事では、一般的にビストロとはどういったお店のことを指すのか、その語源とそのほかのお店の呼び方や意味になどについて、具体的に解説いたします。

ビストロの意味とは

ビストロとは、フランス語で『誰でも気軽に利用できる小さなレストランやカフェ・居酒屋』を表す言葉です。特定の店舗を示す言葉ではなく、幅広い飲食店の業態を指す言葉として利用される傾向にあります。そんなビストロは主に、レストランより規模が小さく、日常的に通うことができるといった点が特徴です。リーズナブルな価格で、フランス料理や家庭的な料理、庶民的な料理を楽しむ事ができるでしょう。また、ビストロには『居酒屋』という意味も込められます。ワインを提供するお店が一般的とされていますが、最近ではワイン以外にもさまざまな種類のお酒を提供しているお店も多いです。そのお店ならではのメニューをお酒とともに、リーズナブルに楽しめる事から、近年日本でも高い人気を集めています。

ビストロとは

ビストロとは『小レストラン』『小カフェ』『居酒屋』といったお店のことです。家庭的で温かい雰囲気のお店が多く、気兼ねなく立ち寄る事ができるお店です。ビストロと言われるお店は、テーブル同士が近く、お店も一般的なレストランやカフェと比べ、とてもコンパクトです。
フランスでは、フランス人が日常的に利用する料理店のことをビストロと呼びます。一般的にフランス料理と聞くと、格式高い高級料理が連想されるでしょう。しかし、フランスにも日本で言う小料理店や個人居酒屋さんのような、一人で気軽に立ち寄れるお店があります。フランスの郷土料理に関わらず、さまざまな料理が楽しめるお店です。日本におけるビストロも、フランス料理を提供するお店を指すわけではありません。家庭料理、地元の食材を活かした地方料理、世界各国の伝統料理などをリーズナブルに楽しめる事ができるお店を総称してビストロと言います。

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ビストロの語源

ビストロという言葉はフランス語から生まれた言葉です。正確な由来は分かっていませんが、いくつかの仮説が挙げられています。
一つ目は、ロシア語の『ビストロ(早く)』が由来だとされる説です。1880年代に、フランスの料理屋にロシア兵が訪れた際、ビールの提供を催促し『ビストロ(早く)』叫んだ事が由来だとされています。高級料理店のコース料理のように、前菜、スープ、主菜、魚、肉料理と順番に提供されるのではなく、その時に頼んだ食べ物がランダムで提供されることからビストロという名前が付けられたという説です。
二つ目は、『ビストゥルイユ』という言葉が語源であるという説です。ビストゥルイユとは、混ぜ物をした安い酒のことを意味します。ビストロと発言が似ていることから、ビストゥルイユという言葉が語源である可能性の方が高いと言われているようです。
さらに、フランス語のビストロという言葉は、英語とイタリア語でも意味が異なります。英語では『パブ』や『バー』を意味し、イタリアでは『オステリア』と表現します。
正しい理由ははっきりしていませんが、いずれにせよ、スピーディに安価な料理やお酒が提供されているという意味に相違はありません。

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レストランとの違い

ビストロとレストランの大きな違いは、提供される料理の価格と雰囲気の違いです。日本では、ほとんどのお店を『レストラン』と一括りにしてしまう事が多いです。しかし、本来のレストランの意味は『西洋料理と飲食物を提供する企業や施設団体』を指します。日本で言うファミリーレストランや食堂のような飲食店は、本来のレストランという定義から外れてしまうのです。レストランではドレスコードや子供の年齢制限があるお店などもあります。気軽に立ち寄れるといった雰囲気ではく、普段と違う高級感を感じられるのが本来のレストランの形式です。一方で、ビストロとは気兼ねなくお店に立ち寄る事ができるお店のことを示します。ドレスコードや子供の年齢制限もない場合がほとんどで、幅広く、親しみやすいお店と言えるでしょう。

その他お店の呼び方と意味

ビストロとよく似た言葉で、『バル』『トラットリア』『リストランテ』『ブラッスリー』という呼称があります。これらは、フランスやイタリアの飲食店の形態を示す言葉です。

  • バル/バリ:スペイン語の呼称で、英語では『(バー)』、イタリアでは『バール』と呼ばれます。同じ単語でも国によって意味や発音が若干異なります。
  • 英語(バー)…落ち着いた雰囲気の店内でお酒を楽しむ場所
  • イタリア(バール)…軽食やエスプレッソを提供する場所(朝から営業しているお店が多い)
  • スペイン(バル)…食事をしつつお酒も一緒に楽しむ場所

日本で使われる『バル』とは、『海外風の居酒屋』というお店が一般的です。最近では『肉バル』や『ワインバル』などといったお店をよく見かけます。洋風な料理とワインやビールと一緒に大人の雰囲気を味わえる飲食業態です。

トラットリア
トラットリアとは大衆向けレストランのことを意味します。家庭的なレストランの形態を示しており、値段も比較的リーズナブルなお店でドレスコードがないお店が一般的です。イタリアでいうビストロのような定義のお店とも言えるでしょう。
また、イタリア料理店などで看板に『トラットリア』と記載されているお店もあるようです。日本では後術する、リストランテ並の高級店でもトラットリアと称することがあります。具体的な定義は特になく、店舗オーナーの一存や目指す方向性で名付けられるケースが多いです。

リストランテ
リストランテとは高級な料理を取り扱うお店のことを示します。有名なシェフによる最高級な料理が提供される点が特徴です。イタリアを中心に使われる言葉ではありますが、現代では世界中で高級料理店のことをリストランテと称す場合もあります。ドレスコードが必要で、特別な日のディナーなどを楽しむお店を指す言葉です。

ブラッスリー
ブラッスリーは、ビールを主体として食事ができるお店のことを示します。もともとはビールなどを醸造する場所のことを示す『醸造所』を指す言葉です。フランスの北東部であるアルザス地方でビールを飲むための居酒屋が発祥とされています。簡単なお酒と、料理を味わえることから、日本ではビアホールやカフェなどのイメージが一般的です。

フランスやイタリアのお店では、呼称が異なるこれらのお店を格付けし、名称によって富裕層向けか、大衆向けかの判断ができるようにしています。
上記の名称を格付けして並べると、リストランテ→トラットリア→バル→ブラッスリーという順番になります。

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まとめ

ビストロとは、フランスを発祥に日本や幅広い国や地域で料理屋の格式表す言葉として使われてきました。その背景には、ロシア語の『ビストロ(早く)』が由来とされている説や、『ビストゥルイユ(安酒)』という言葉の発音が由来とされている説の二つが存在します。由来ははっきりしていませんが、早くて安い料理をリーズナブルに楽しみたいといった意味では、現在のビストロと称されているお店の飲食形態と同じであると言えるでしょう。また、フランスやイタリアの格式を表す言葉として『バル』『トラットリア』『リストランテ』『ブラッスリー』といった言葉も現在の日本の飲食店で幅広く使われる言葉となりました。フランスやイタリヤなどに旅行へいった際は、ぜひ気にしてみてはいかがでしょうか。

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