食に関する資格についての解説実用性の高い資格を3つをご紹介
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度重なる新型コロナウイルス感染症の拡大により飲食業は大変な状況に直面しています。
帝国データバンクによると新型コロナウイルス感染症の影響で倒産した飲食店は2022年7月26日時点で572件とあり、飲食業界にとってこのコロナの影響は計り知れない影響があります。コロナでの自粛が続く営業時間の中で、いかにしてお客様から注目してもらえるかが今後のコロナ自粛が続く状況下での鍵になる。その中でお客様の目を惹きつけるのが資格(スペシャリスト)となる。この記事では飲食店経営向け資格の紹介していたします。
食に関する資格とは
食に関する資格と言っても大きく分けて2種類ございます。
国の法律に基づいて個人の能力・知識を証明する【国家資格】と、民間団体・協会・公共法人等の企業独自の審査基準が設けられた資格の【民間資格】です。国家資格であれば調理師、栄養士、製菓衛生士など。民間資格であればソムリエ、食品表示診断士、チョコレート検定など。民間資格まで含めると膨大な量になりどれを取得するか迷ってしまいます。
中には飲食店向けの資格ではなく民間向けの食の資格もあり何も考えずに適当に資格取得をしてしまうと実務に活かせず労力と時間の無駄になりかねません。そのため数ある資格の中でこの記事では実用性の高い資格を3つ紹介をいたします。
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食品衛生責任者
食料品の製造販売を行う人であれば一度は聞いたこととがあるであろう食品衛生責任者。飲食店を開業するには必須の資格ではあるが、現在増え続けている店頭販売をする際にも必要な資格です。はじめて飲食業界に参入するのであれば店頭販売が参入しやすい業種になります。店頭販売するとなっても必ず設置しなければならないのがこの食品衛生責任者です。受験資格は17歳以上であれば基本的に受講可能です。食品衛生責任者の取得は各都道府県の食品衛生協会が開催している講習を受講することで取得できます。講義内容は衛生法規、公衆衛生学等6時間ほどの受講になります。地域によっては小テストを行う場合があります。受講料は都道府県ごとに異なりますが約1万円前後です。東京都や大阪などの人口の多い地域では1~3ヶ月先まで予約が埋まっている場合があるため早めに予約しましょう。ただし栄養士、調理師、製菓衛生士などの免許を既に持っている方は、食品衛生責任者養成講習会を受講することなく申請のみで資格の取得が可能です。資格の取得自体は取りやすい部類に入りますので、飲食業界をするのであればまず初めに食品衛生責任者の資格を先に取っとく事をおススメします。
ソムリエ
料理に合ったワインを選ぶことやワインの仕入や貯蔵・管理等のワインに関する事全般に渡る事を専門にしているのが一般社団法人日本ソムリエ協会が設けている民間資格のソムリエです。ソムリエがいることでお客様に安心感を与え、信頼をメリットとしてあげられます。大切な接待やお祝いなど、念入りの準備をしたいお客様にとってはソムリエがいるお店といないお店では、ソムリエがいるお店を選ばれる可能性が高いです。またソムリエの資格を取得していることでワインを使用した専門性の高い料理の幅も増えていきます。ソムリエの受験資格は5年以上の実務経験が必要です。または日本ソムリエ協会の会員歴が3年以上かつ飲食サービス業の経歴が3年以上でも受験可能です。受験時点でも従事していることが条件になりそれなりの経験のある現役の人しか受験出来ないが、それでも合格率は40%程度と難関になります。試験内容は筆記試験とテイスティング試験、サービス実技の3次試験があり1次試験(筆記試験)は7月ごろ、2次試験(テイスティング試験)は10月ごろ、3次試験(サービス実技試験)は11月ごろに開催します。受験料は34,440円です。資格取得の難易度は高めですが、それに見合った専門性を証明する資格になりお酒を出す飲食店であればおススメになります。
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レストランサービス技能検定
安全管理・公衆衛生・テーブルマナー等の深い知識と高い接客技能を有する事を証明する検定。飲食サービス関連では唯一の国家資格です。飲食店の新規顧客開拓はとても大事な戦略になります。SMSが発達した現代社会では味が良くてもサービスの良し悪しで口コミが悪くなることもあります。口コミが良い店であれば来客数の増加も期待できます。レストランサービス技能検定は質の高いサービスが出来る事を証明する資格になります。受験資格は1級~3級ごとに実務経験年数が定めており、3級は1年以上、2級は3年以上(または3級合格後2年以上)、1級は11年以上(または2級合格後4年以上)の実務経験が必要です。試験内容は学科のほかにテーブルサービスやワゴンサービスを行う実技が実施されます。受験は年に1回8月頃に学科試験と10月ごろに実技試験があります。受験料は3級で14.500円(学科:6,500円 実技:8,000円)、2級で17,000円(学科:6,500円 実技:10,500円)、1級で30,000円(学科:6,500円 学科:,500円)です。合格率は3級であれば55%と高いですが1級になると35%と低く難関になるので、店舗の求めるサービスに合わせて受験をすることをおススメします。
まとめ
食に関する資格といっても多種多様な資格があります。今から飲食店を開業する方向けの資格から業務レベルを高める資格、サービス向上向けの資格と自分にあった資格を取得することが大切になります。今回取り上げた資格は一部でしかないので他の資格もあります。自分に合った資格を探しスキルアップを目指しましょう。また資格を取ることを目標にするのではなく、資格を取得後は資格を活かしつつ、どんどん業務に取り入れて行くことを心がけましょう。
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