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栄養士になるには資格は必要? 取得方法や仕事内容、おすすめの職場も合わせて紹介

栄養士の資格はどのように取得できるのでしょうか。
本記事では、栄養士と管理栄養士との違いや、資格の取得方法について詳しくご紹介します。
栄養士になるための学校やかかる費用、試験の難易度などについても触れていますので、参考にしていただければ幸いです。

栄養士の資格とは?概要を解説

栄養士の資格は、人の食生活に欠かせない食のプロとして、栄養バランスと健康的な食生活についての専門知識を持つことを証明するものです。

栄養士は日本で生まれた資格です。1924年、栄養指導の専門家を育てるための「栄養学校」が開校。その学校の卒業生を「栄養士」と呼んだことから始まりました。その後1947年には「栄養士法」が制定され、社会で重要な役割を果たすようになり、現在に受け継がれています。

栄養士はおもに健康な人に向けた食事指導を行います。例えば、学校給食や社員食堂の献立作り、病院の健康指導など就業先はさまざま。学校給食では、小中学生に必要な栄養指導を行ったり、介護福祉施設では、食が細い高齢者が十分に栄養を摂取できるメニューを考えたりします。その他に、アスリートが効率よく栄養を補いながら効果的なパフォーマンスができる献立作りや、調理法の指導といった職種も。食品会社での商品開発といった職場でもその専門性が求められています。

栄養士が健康な人に向けた食事の指導をするのに対し、管理栄養士は栄養士の仕事のほかに傷病者の療養のための食事指導を行います。

栄養士と管理栄養士では、管理栄養士の方が幅広い活躍の場があり、給与面で手当がつく企業もあります。そのため、栄養士として働きながら管理栄養士を目指す人が多くいます。

免許取得の方法について解説

栄養士の免許は、厚生労働省指定の栄養士養成施設を卒業すると取得できます。栄養士は、卒業と同時に都道府県知事の免許を受ける国家資格です。

栄養士養成施設とは、栄養士養成課程のある大学や短大、専門学校をさします。夜間や通信教育はなく、昼間の学校に通う必要がる点には注意が必要です。昼に就業している人も栄養士を目指すことができますが、一時休業するか退職することになるでしょう。また、昼間の学校に通うために貯金をして生活費を確保する必要があります。

管理栄養士の資格取得は、栄養士養成施設卒業後に実務経験を積んでから国家試験を受ける方法と、管理栄養士養成施設卒業後に国家資格を受けるという2種類の方法があります。
4年制の管理栄養士養成施設を卒業すれば、実務経験がなくても管理栄養士国家試験を受けることができます。

管理栄養士の資格試験を受けるには、栄養士養成施設の修業年数が2年制の場合は3年、3年制の場合は2年、4年制の場合は1年、栄養士としての実務経験が必要になります。管理栄養士を最短で目指す場合、4年制の管理栄養士養成施設へ入学するといいでしょう。

試験概要を紹介

栄養士養成施設の試験概要についてご紹介します。栄養士養成施設への入学方法は学校によって変わります。入学の条件は高等学校卒業または卒業見込みであること。3月までに入学試験、入学手続きを終えて4月から新学期が始まります。

栄養士養成施設への入学は以下の7通りから選びます。

4年制大学

  • 栄養士養成課程
  • 管理栄養士養成課程


短期大学

  • 栄養士養成課程
  • 管理栄養士養成課程


専門学校

  • 栄養士養成課程 2年
  • 栄養士養成課程 3年
  • 栄養士養成課程 4年


栄養士としてどんな仕事がしたいかによって、選ぶ学校が変わってきます。少しでも早く栄養士になりたい場合は、2年制の学校を選ぶといいでしょう。栄養について深く学び、研究開発の分野や教育の分野、大手食品メーカーの商品開発など、より専門的な知識が必要な職種を目指すといった場合は、4年制の学校を選ぶといいでしょう。

栄養士養成施設に通う学費として、1年間にかかる授業料の目安は80万円〜120万円程度となっています。
その他に初年度のみ入学金20万円、設備費20万円、実習費40万円程度がかかります。
2年制なら、目安ですが2年間の学費は約280万円〜320万円、4年制なら4年間の学費が400万円〜440万円ほどかかる計算に。

国立や市立、私立など、学校の種類によっても学費の総額は大きく変わってきます。
その他に専門学校の場合、同等又はより高額になることもあります。

試験の難易度について解説

栄養士養成施設と呼ばれる施設は、大学、短大、専門学校の食物科や栄養学科などをさします。

栄養士養成施設がある大学の偏差値は、日本女子大学、お茶の水女子大学の62.5を筆頭に偏差値が存在せず、比較的不合格になりにくい大学である偏差値BFまで、難易度はさまざまです。大学や短期大学の場合は、入試のための学力テストが必要ですが、専門学校には試験がありません。

管理栄養士の国家試験は、過去約10年ほどの統計では合格率が48%ほど。半数を下回っています。
栄養士が栄養士養成施設卒業と同時に資格取得できるのと違い、管理栄養士は難易度が高いといえるでしょう。

免許をいかせる仕事を紹介

栄養士の資格をいかせる職場や仕事は、おもに以下のとおりです。

・学校
子供たちが成長するために必要な栄養の管理や給食の献立作成などを行います。小中学校の学校給食センターでの調理場の衛生管理や食材の選定、仕入れなどを担います。栄養士、管理栄養士は、学校栄養教員になることができます。その他に、さらに幅広い活躍の場がある栄養教諭という職業へステップアップを目指すことも可能。

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・福祉施設や病院
介護福祉施設や特別養護老人ホーム、障がい者施設などでの栄養指導、適切な食事の提供などを行います。飲み込みが難しくなったり、病後の回復期の食事指導を行ったり、高齢者が必要な栄養を摂りいれるための献立作成や、調理法の指導などがおもな業務です。また、管理栄養士は、医師や看護師、患者の家族などと連携して、病院食の献立や病後の食事指導などを行います。

関連記事:
病院勤務の管理栄養士についての解説 配置人数と仕事内容とは

・保健所などの行政
都道府県や地域の地方自治体などで、乳幼児から高齢者まで、年齢ごとに変わる食生活や食習慣に合わせた栄養指導を行います。年代別に必要な栄養素や不足しがちな栄養素を、どのように摂りいれるかといった課題や、地域に根差した食文化に合わせた調理法やメニュー作りなどに取り組む業務もあります。

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公務員の栄養士になるには 仕事内容やメリットも合わせて解説

・働く人の健康サポート
大学の学食や社員食堂、寮の食事など、学生や社会人向けの献立つくりや栄養管理などを行います。特に働く世代は年齢層や職種などが幅広く、エネルギーを多く必要とする肉体労働者向けの食事の提案や、生活習慣病対策のメニュー作りなどが業務になります。

・研究や教育機関など
栄養についての研究や商品開発、アスリートの食事管理などの業務があります。高度な専門知識が必要になるため狭き門ではありまが、やりがいのある仕事でしょう。また、未来の栄養士育成のため、教育機関への道もあります。

まとめ

栄養士の資格についてご紹介しました。栄養士の資格を得るには栄養士養成施設を卒業することで、資格が取得できます。しかし、管理栄養士の資格は、国家試験を受けて合格することが必要になります。

栄養士は、一度資格を取得すれば一生使うことができます。栄養のプロとして働くだけでなく、より高度な専門職としてステップアップする道も。栄養士の活躍の場は幅広く、妊娠出産などのブランクがあっても再就職先が多い資格のため、目指す人が多い資格となっています。

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働きながら管理栄養士になるには 資格取得への年月を解説

シェアダイン編集部

2022/10/14
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パティシエになるのに資格は必要? 専門学校や店舗修行についても合わせて解説

パティシエには、学歴や専門となる資格は必要ありません。
一般的には製菓専門学校を卒業し、その後洋菓子店に就職して知識や技術をもにつけるルートが多い傾向にあります。

しかし、学校に通わず未経験で就職し、パティシエとしての技術や知識を身につけることも可能です。

パティシエは、完全な実力主義の世界であるため、名門校の卒業や有名店での修行経験などはそれほど重要なものではありません。
自身の実力を磨くことで、パティシエとして幅広く活躍することができるのです。

本記事では、パティシエの資格についてや関連資格、パティシエになる方法などについて詳しく解説いたします。

パティシエの資格とは?

パティシエは、必須となる資格を取得する必要がありません。
パティシエになるためには、下記の2種類のルートがあります。

  • 専門学校などに通い、その後洋菓子店に就職する
  • 未経験で就職して技術を覚える


必須資格はありませんが、パティシエを目指すにあたって取得しておいた方が良い資格もあります。
パティシエになるためにあると良い資格について詳しく解説いたします。

関連記事:
パティシエの種類とそれぞれの役割について解説

パティシエに資格は必要ない

日本では、パティシエになるために必要な資格はありません。
職仕事であるパティシエの仕事は、資格の取得よりも経験を積むことが大切と考えられているからです。

しかし、パティシエとして働く上で、持っていた方が有利になる資格があるのも事実です。

パティシエになるためにあると良い資格を紹介

パティシエになるためにあると良い資格は下記の通りです。

  • 製菓衛生師
  • 製菓製造技能士


どちらも国家資格であるため、取得しておくことで自身の実力の証明になります。
しかし、どちらも受験資格には「パティシエの実務経験」が必要です。

2つの資格について詳しく解説いたします。

製菓衛生師の資格について解説

製菓衛生師とは、洋菓子作りに必要な知識を身につけることができる資格です。
洋菓子に特化した専門知識に加えて、食品全般を扱う仕事に必要な知識が出題されます。

  • 衛生に関する知識
  • 「衛生法規」や「公衆衛生学」などの法律
  • 食品栄養素に関する「栄養学」


実務試験はなく、筆記試験のみの受験です。
また、製菓衛生師を受験するための受験資格は下記の通りです。

  • 厚生労働大臣が指定する「製菓衛生師養成施設」において1年以上知識、技能を習得した者
  • 2年以上菓子製造業に従事したもの


製菓衛生師の資格を取得するためには、専門学校に1年以上通うか、パティシエとして2年以上勤務した実績が必要です。

また、製菓衛生師の資格を取得しておくことで、海外のビザが取りやすくなったり、飲食店の開業時に必要な「食品衛生責任者」の資格を申請のみで取得できるメリットがあります。海外での活躍を目指す人や将来独立して自身のお店を構えたい人などに有利となる資格です。

菓子製造技能士の資格について解説

菓子製造技能士とは、製菓衛生士の上位資格といえます。
製菓衛生士で学ぶ知識に加え下記の知識が求められます。

  • 材料の選定
  • デザイン
  • 生地の調整方法
  • 精算の見積もり など


洋菓子の製造に関する、幅広く深い知識が必要です。
また、菓子製造技能士には1級と2級があり、それぞれ受験資格が異なります。

  • 2級:厚生労働省が指定する学校を修了した者、実務経験が2年以上あるもの など
  • 1級:2級合格後、一定の条件を満たす者、実務経験が7年以上あるもの など


菓子製造技能士の受験内容は、実技と筆記両方があります。
実技面では、味や仕上がりの良さはもちろん、菓子の仕様書の理解度なども評価の対象です。
また、製菓衛生師を有している場合、菓子製造技能士の学科試験の一部が免除されます。

なぜパティシエに資格が必要ないのか解説

パティシエに資格が必要ないおもな理由は、働きながら技術を身につけることができるからです。
そのため、カフェやケーキ屋などで従事した経験があれば、パティシエとして名乗っても良いと言えるでしょう。

しかし、先ほど解説したようにパティシエに関する国家資格も存在します。
パティシエは、食に関する仕事です。
そこで、製菓衛生士や菓子製造技能士などの関連資格を取得することで、衛生に関する知識を証明し、パティシエとしての選択肢が広がります。

パティシエになるには?

パティシエになるには、学校へ通う場合とホテルや洋菓子店で修行する2つのルートがあります。
パティシエを目指すための学校は下記の3種類です。

  • 専門学校
  • 短大
  • 通信講座


それぞれの特徴やメリットなどについて解説いたします。

学校に通ってパティシエになるには?

パティシエを目指すための学校には、専門学校、短大、通信講座の3種類があります。
以下に解説いたします。

専門学校

専門学校は、パティシエを目指す人の中でも最も多いルートです。
専門学校でのおもな学習内容は下記の通りです。

  • お菓子作りに関する技術・知識
  • 接客
  • 経営
  • 資格試験対策


専門学校では、お菓子作りに関する幅広い知識や技術を学ぶことができます。
また、お菓子作りを行う上で重要な調理器具やオーブンなどの設備も整っています。

実際の現場に近い環境で経験を重ねることができるのも、専門学校の大きな特徴です。

短大

短期大学には、洋菓子を学ぶことに特化した製菓学科と呼ばれる学校があります。

専門学校と短大の違いは、専門分野を学ぶことに加えて仕事に必要とされる人材を育成することです。
また、短期大学の特徴は、製菓だけを専門にした学校ではないことです。
短期大学の場合、「介護福祉学部」や「国際学部」などの、他の分野も行う必要があるため、少し大変な面もあるかもしれません。

通信講座

パティシエを目指す方法の一つとして、通信講座を受講するという手段もあります。

社会人や学校へ通う時間がない人におすすめのコースです。
しかし、通信講座は実習を行うことができません。
技術ではなく、パティシエに関する知識のみを身につけたいという人が向いていると考えられます。

ホテルや洋菓子店で修業をしてパティシエになるには?

パティシエには必須となる資格がないため、必ずしも学校に通う必要はありません。
カフェやケーキ屋などでも未経験を採用している場合は多く、パティシエに必要な知識や技術を現場で覚える方法もあります。

未経験で店舗に就職するメリットは下記の通りです。

  • ・現場で必要な技術を身につけることができる
  • ・学費や時間を必要としない
  • ・店舗によっては、長く勤務することによって正社員になれる可能性がある


社会人になってから、新たにパティシエを目指す人や金銭的な面で学校に通うことができない場合もあります。
そこで、未経験でも店舗で就職することですぐに必要な知識や技術を現場で身につけることができるのです。

しかし、学校に通わず勤務先の店舗から知識を身につけることによって、独自のパティシエとしてのベースができてしまう場合もあります。
店舗の特徴にもよりますが、体感的に知識や技術を身につけにくいこともあります。
仕事の合間に、自分なりに学ぶ時間を作ることも重要です。

また、パティシエの世界は完全な実力主義の世界です。
学校を卒業しているか、未経験から知識を身につけるのかはそれほど重要なことではありません。
良い学校を出ているから有利になるというものではなく、パティシエとしての技術をいかに磨くかが大切といえるでしょう。

パティシエのおもな勤務先は下記の通りです。

  • カフェ
  • 結婚式場
  • ホテル
  • ケーキ屋などの洋菓子店
  • レストラン
  • 菓子メーカー


ホテルや結婚式場では、ウエディングケーキなどのハイレベルなスイーツやビュッフェや手土産のお菓子など、様々なお菓子を提供します。また、カフェやレストランでは、仕上がりの美しさや手際の良さなどが必要です。
スイーツに携わる分野はたくさんありますが、どこで働くかによって身に付くスキルや経験はそれぞれといえるでしょう。

まとめ

パティシエになるためには、専門学校などに通う場合と、未経験で就職して知識や技術を身につける2種類のルートがあります。
一般的には、製菓専門学校を卒業し、洋菓子店に就職する場合が多い傾向にあります。

しかし、パティシエの世界は完全な実力主義の世界です。
どんなに名門学校や有名シェフのもとで修行していても、自身の腕を磨かなければパティシエとして活躍することはできません。

また、就職する職場によっても身につけられるスキル、経験は様々です。
自身が目標とすパティシエ像を明確にし、自分に合った方法でパティシエを目指しましょう。

関連記事:
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シェアダイン編集部

2022/10/13
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フード コーディネーター の仕事内容と給与相場 資格取得への道筋を解説

フードコーディネーターとは、食に関するあらゆる知識を持った食のスペシャリストです。食に関する業界も多様化する現在、調理技術やテーブルコーディネートなど幅広い知識のあるフードコーディネーターの需要は高まっています。この記事ではフードコーディネーターの仕事内容や職場について、フードコーディネーターの給料の相場、資格取得方法などを解説いたします。

フードコーディネーターの仕事とは

フードコーディネーターは【food】と【coordinator】の単語の組み合わせでできた和製英語です。coordinatorは調整者や取りまとめ役、進行係などの意味があります。フードコーディネーターの仕事は幅広く、食品メーカーや、小売店、マスコミ、医療福祉など活躍できる場所は多岐に渡ります。職場もたくさんあれば業務内容もさまざま。メディアに露出する機会もあれば裏方に徹して空間を作り上げたり、商品開発や販促などあらゆる仕事があります。

フードコーディネーターとは

フードコーディネーターとは食に関する知識を豊富に持った食の専門家です。食のスペシャリストとも呼ばれるフードコーディネーターは民間の資格です。特定非営利活動法人日本フードコーディネーター協会が実施するフードコーディネーター資格試験があり、1〜3級の段階に分かれています。

特定非営利活動法人日本フードコーディネーター協会では、フードコーディネーターを、『新しい食の「ブランド」「トレンド」を創る食の「開発」「演出」「運営」のクリエーター』と定義しています。

引用:特定非営利活動法人日本フードコーディネーター協会

主な仕事内容、職場について

フードコーディネーターの仕事は大きく分けると、企業に就職する場合とフリーランスとして活動する場合に分けられます。食品メーカーや飲食店を運営する企業では、季節ごとの商品開発や広報などの仕事があり、企業によって業務内容はさまざまです。
フードコーディネーターとして活躍されている方のアシスタントをして地盤を固め、独立してフリーランスとして活動する方もいらっしゃいます。
フードコーディネーターの主な仕事内容は「開発」「演出」「運営」の3つに分けられます。食に関するあらゆるものが仕事になるので、仕事内容や職場は幅広く存在します。
開発
食品メーカーでの商品開発
飲食店でのメニュー考案
食品卸企業でのPB商品など
演出
テレビや映画、CM、雑誌などの撮影現場で、料理やテーブルコーディネートの演出
フードライターとして食関連の記事執筆
フードカメラマンとして撮影
食品企業の展示会などの空間演出
小売企業での商品販促や陳列など
運営
フードコーディネーター育成スクール
飲食店プロデュース
クッキングスタジオなど

給与相場について

求人サイトで独自算出されている情報によると、フードコーディネーターの年収は266〜589万円で平均月収は343万円となっています。地域別の平均年収では東京都が399万円、神奈川県は344万円となっており、関東地方の平均年収は372万円です。一方近畿地方の平均年収は356万円です。勤務先や地域、役職によっても差があり、フリーランスも含めると給与幅はより広くなるでしょう。
参考:求人ボックス給料ナビ

必要な資格

フードコーディネーター資格試験があり、1〜3級の段階に分かれています。特定非営利活動法人日本フードコーディネーター協会が認定する、民間の資格です。
フードコーディネーターは、食に関するあらゆる知識がビジネスシーンで求められます。クライアントのさまざまなニーズに応えられるよう技術を身につけましょう。
フードコーディネーターの資格は階級ごとに必要なスキルの習熟度をはかるものです。
フードコーディネーター3級
3級の試験内容はフードコーディネーターに必要な4つの分野「文化」「科学」「デザイン・アート」「経済・経営」です。合格率は70〜80%と難易度はそこまで高くないため、独学での資格取得も可能です。
「新・フードコーディネーター教本 2022」または「新・フードコーディネーター教本 2021」から出題されるので、テキストを購入する必要があります。

日本フードコーディネーター協会は認定校制度を設けています。認定校で履修した場合はフードコーディネーター3級の試験が免除され、認定登録の申請をすれば3級の資格を取得できます。
参考:特定非営利活動法人日本フードコーディネーター協会/認定校について

  • 受験資格
    • 中学校卒業以上
  • 試験日
    • 年1回11月頃
  • 試験内容
    • 文化
    • 科学
    • デザイン・アート
    • 経済・経営
  • 出題範囲
    • 新・フードコーディネーター教本2022
    • 新・フードコーディネーター教本2021
    • テキスト外からは食に関する一般常識問題
  • 出題数
    • 1分野25問/4分野 計100問
  • 試験時間
    • 120分
  • 実施会場
    • 全国の指定試験会場
  • 試験方法
    • CBT
  • 受験料
    • 一般12,000円
    • 会員 7,000円


フードコーディネーター2級
2級は1次試験合格後に、2級2次資格認定講座をオンライン受講し、学習後に企画書の課題を提出する必要があります。2級1次試験に合格し、2次資格認定講座で不合格だった場合、次回からは2次資格認定講座の受講となります。2級の試験に必要なテキストは、2級フードコーディネーター教本です。
2017年度の2級1次試験の合格率は80.26%です。2次資格認定講座の平均合格率は61.45%となっています。独学で心配な方は、重要なポイント重要なポイントをおさえた専門講師によるオンライン講義講座が実施されているので活用するとよいでしょう。

【2級1次試験】

  • 受験資格
    • 3級資格認定登録者
  • 試験日
    • 6月頃
  • 試験内容
    • レストランプロデュース
    • 商品開発
    • 食の生産・流通・消費
    • ホスピタリティ&ライフサポート
    • イベント・メディア
  • 出題範囲
    • 2級教本の内容が中心
    • 一部重要な食情報など
  • 出題数
    • 1分野20問/5分野 計100問
  • 試験時間
    • 120分
  • 実施会場
    • 全国の指定試験会場
  • 試験方法
    • CBT
  • 受験料
    • 一般12,000円
    • 会員 7,000円


【2級2次資格認定講座】

  • 受講資格
    • 2級1次試験合格者
  • 配信期間
    • 8月頃
  • 受講内容
  1. 企画書の基礎      20分
  2. 企画書作成のポイント  60分

以下の3つの中から1つ選択

  • レストランプロデュース
  • 商品開発
  • イベント・メディア
  • 受講時間
    • 80分
  • 実施方法
    • オンラインで受講、課題の提出
  • 受講料
    • 14,000円(決済手数料込)


フードコーディネーター1級
1次試験は3つの分野から1つ選び、締切日までに企画書を送付する企画書審査となっています。資格は選択した分野別に認定されます。2次試験では、1次試験で合格した企画書を用いてプレゼンをします。

【1級1次試験】

  • 受験資格
    • フードコーディネーター2級資格認定登録者
  • 試験日
    • 企画書審査 9月末締め切り
  • 試験内容
    • 企画書審査以下の3つのうち1つを選択する
      • レストランプロデュース
      • 商品開発
      • イベント・メディア


  • 受験料
    • 12,000円(税込)


【1級2次試験】

  • 受験資格
    • 1級1次試験合格者
  • 試験日
    •  2~3月
  • 試験内容
    • プレゼンテーション・面接
  • 試験時間
    • 自己アピール3分、プレゼンテーション15分、質疑応答10分
  • 実施会場
    • 東京
  • 受験料
    • 16,000円(税込)

まとめ

食に関する業界はさまざまな職場と仕事内容に溢れており、フードコーディネーターの需要も高まっています。フードコーディネーターの資格は、食に関する知識を持つ指針となるので、仕事をする上で確かな武器となります。資格取得に向けて、年に一度の試験に臨みましょう。

シェアダイン編集部

2022/09/28
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ふぐ免許は全国で使える? ふぐの毒性や免許の取得方法について解説

ふぐは、高級魚でありながら、古くから日本人の間で「ふぐ料理」として食べられる人気の高い魚です。
可愛らしい見た目に反して、ふぐの毒性は非常に高く、調理するには免許が必要となります。

本記事では、ふぐの調理に免許が必要な理由やふぐの生態、ふぐ免許の取得方法などについて詳しく解説いたします。

ふぐの調理に免許が必要な理由を解説

ふぐの調理に免許が必要な理由は、ふぐの毒性の強さと、種類によって可食部分が異なるからです。
古くから毒があると知られていましたが、その美味しさから現在も人気の高い食材です。

ふぐ以外にも、青梅やこんにゃく芋などの毒性があると知られている食材も、調理方法の工夫によって、一般家庭で広く普及した食材もあります。
ふぐはこれらの食材よりも強力な毒を持ち、ふぐの種類も多いため他の食材よりもさらに注意して口にする必要があるのです。

「ふぐ免許」とは?

ふぐ免許は、ふぐ条例に基づき都道府県知事が行うふぐ調理師試験で免許を取得した人に与えられる資格です。
そのため、有資格者以外がふぐの調理をすることはできません。

ふぐ免許は、都道府県によって以下のように呼び名が異なります。

  • ふぐ包丁氏
  • ふぐ取扱者
  • ふぐ処理師
  • ふぐ取扱登録者
  • ふぐ調理者


都道府県によって、呼び名が異なる免許ですが、これらは「ふぐ調理師」として全国で統一されています。
しかし、ふぐ免許は調理師免許のような国家資格ではありません。
各都道府県の自治体が行う試験の内容や認められる調理の範囲によって調理内容や範囲が異なります。

国家資格ではないため、試験を行う地域と、講習のみで認可される地域があります。

  • 試験に合格した場合:「免許」交付
  • 講習会のみで認可される場合:「登録証」や「受講済証」など


東京都の場合、試験が行われるため、「ふぐ調理師免許」が取得可能です。

また、都道府県によっては、他の県と連携しているところもあり、ふぐ調理師免許を保有している場合、他の地域へ移住した際に申請のみで許可が降りる場合もあります。例えば、埼玉県でふぐ調理師免許を取得し、東京都に移住した際は講習を受講し、申請することで、東京都でのふぐ調理師免許を取得することができるのです。この場合は、調理師免許を保有し、健康状態が良好である場合に認可されます。

ふぐの生態・毒について解説

日本では、ふぐ料理は、見た目の美しい「てっさ」と呼ばれる刺身料理や「てっちり」などの鍋料理などが有名です。
一方、ふぐの毒性は非常に強いことから、海外の人や馴染みの少ない人にとっては強烈なイメージを持たれることもあるようです。

ふぐ料理の歴史は、とても古く、縄文時代に日本人が初めて口にしたのがきっかけといわれています。江戸時代にはレシピが記載された書類も見つかりましたが、毒性が強いことで禁止され、本格的なふぐの調理方法が確立したのは明治以降のことです。

フグの生態を解説

古くから食されてきたふぐの魅力は、味だけでなく、その生態も興味深いものです。以下に詳しく解説いたします。

・ふぐが膨らむ理由
ふぐが膨らむのは、「天敵に威嚇するとき」と、「身を守るとき」の2つです。
ふぐは、胃の腹面に空気や水を吸い込むことで膨張します。
膨らむ大きさは個体差によって異なりますが、個体によっては2~4倍ほど膨らむこともあるようです。

・強力な歯
ふぐの口内には、4本の強力な歯があります。
上と下にそれぞれ2本ずつ生えており、その力は海底のえびやカニ、巻き貝などみ噛み砕けるほどです。
その強力な歯は、他のふぐや自分の口内を傷つけてしまうこともあるため、養殖で育てられるふぐは「歯切り」という処置を行うこともあります。

ふぐの毒について解説

ふぐの体内には、「テトロドトキシン」といわれる毒があります。
おもに血液や筋肉、内蔵、皮膚などに毒を持ち、これらの毒はふぐの体内で作られます。

しかし、ふぐは本来、毒を持つ魚ではありません。
餌となる微生物の中には、毒の要素を含む海洋細菌があり、餌を食べていくにつれて毒が蓄積され、強力な毒を持つようになったのです。そのため、同じ海域に生息している同じ種類のふぐでも、個体によって餌が違うため、毒の程度が異なります。

・ふぐの毒による症状
ふぐの毒を口にしてしまうと、最悪の場合死に至る可能性もあります。
ふぐの持つ「テトロドトキシン」は、酸性カリの約1000倍といわれるほど強力な毒です。

毒の強さや部位やはふぐの種類によって異なり、中には毒を持たないふぐもいます。
ふぐの種類別に、毒を持つ部位について解説いたします。

マフグ
筋肉:◯
皮 :✖
精巣:◯

トラフグ
筋肉:◯
皮 :◯
精巣:◯

シマフグ
筋肉:◯
皮 :◯
精巣:◯

サンサイフグ
筋肉:◯
皮 :✖
精巣:✖

参考:
自然毒のリスクプロファイル:魚類:フグ毒|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

・ふぐの毒による中毒症状
ふぐの中毒症状でよくみられるのは、唇・舌の先・指先に痺れを感じ、麻痺を起こす症状です。

症状が軽い場合は、頭痛や嘔吐を発症し、初期の段階で気がつくこともあります。
しかし、症状が重い場合は、神経が麻痺してしまい、呼吸ができなくなることで、最悪の場合死に至ってしまうのです。

こうしたふぐの中毒症状は、食後まもなくから平均2時間前後、5時間以内に発生するといわれています。

ふぐ免許は全国で使えるのか?

ふぐ免許は、都道府県によって受験内容や取得内容、難易度などが異なり、その安全性について疑問視される声も多くあがりました。

一般団体法人の全日本ふぐ協会では、長期に渡って厚生労働省に意見書を提出していたといいます。
こうした長年の働きがけが結実し、2019年6月28日、ふぐ免許を全国で統一する基準がまとめられました。

2021年には、ふぐ免許の全国統一化が決定しました。
ふぐ免許の統一をすることで、今まで以上の信頼を得やすくなり、ふぐ料理に親しみのない外国人へのアピールも計画されています。

ふぐ免許の取得方法を紹介

東京都でふぐ調理師免許を取得する際は、学科試験と実技試験の2つの試験を合格する必要があります。
以下に試験の詳細をご紹介いたします。

・受験資格
フグ調理師試験を受験をするためには、以下の2つの条件を満たす必要があります。

  1. 調理師免許の保有
  2. ふぐ調理師の下でふぐ取扱業務の経験が2年以上あること


・費用
受験料:19700円
免許発行手数料:4800円

・学科試験の内容
学科試験では、大きく分けて以下の2つに関する知識を試されます。

  1. ふぐに関する一般常識
  2. 東京都ふぐ取扱い規制条例および同条例施行規則に関する知識


・実技試験の内容
実技試験では、大きく分けて以下の3つの知識、技術を試されます。

  1. 5種類のふぐから種類を答える
  2. 内蔵の識別や毒性の鑑別
  3. ふぐ処理技術(丸ふぐから毒を処理し、ふぐちりの材料、皮ひきを行い、刺身を調します。実際に料理として提供するまでを審査します。)


以上が従来の免許制度の詳細ですが、免許の統一化に基づき、東京都では、令和5年4月1日からふぐ調理師試験制度が変わります。
変更点について以下にご紹介します。

・受験資格の廃止
調理師免許の取得、調理師の下でふぐ取扱業務の経験が2年以上あることの従事経験が不要

・資格名称が「ふぐ取扱責任者」に変更
従来の「ふぐ調理師」の名称から「ふぐ取扱責任者」に変更
(令和5年3月31日までに「ふぐ調理師免許を取得した人は、「ふぐ取扱責任者免許証とみなされるため、再試験や切替交付手続きなどは不要です。)

・試験内容の変更
試験内容に関する変更点は以下の2点です。

  1. 学科試験の試験項目に「水産食品衛生に関する知識」を追加
  2. 実技試験の「ふぐ処理技術」の対象から調理技術の部分が除外される


※令和4年度に行われる試験は、従来通りの「ふぐ調理師試験」が実施されます。

まとめ

ふぐは、最悪の場合死に至るほど強力な毒を持っているため、ふぐ調理師免許を取得している場合のみ、調理が認可されます。
しかし、免許の内容や試験難易度は地域によって異なり、ふぐの調理方法や消費やに対する安全性が不安視されてきました。試験内容や地域によって異なるふぐ免許の名称が、ふぐ取扱責任者となり全国統一されることで、より幅広い人にふぐ料理の魅力を知ってもらうきっかけとなるでしょう。ふぐ取扱責任者の免許を取得する際は、地域によって改正される時期が異なりますので、事前に確認する必要があります。

関連記事:
ふぐの調理師免許とは 取得の仕方や勉強方法の解説

シェアダイン編集部

2022/09/18
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独学で取得できる栄養系の資格とは

栄養士や管理栄養士などの栄養に関する資格は数多く存在します。しかし、資格の取得方法や具体的な仕事内容について、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、独学で取得できる栄養系の資格や栄養士の資格取得方法、条件などについて詳しく解説いたします。

独学で取得できる栄養系の資格とは

栄養系の資格とは「食事」に関する資格のことを指します。
代表的な資格の例では、調理師や栄養士、食品生活アドバイザー、管理栄養士などが挙げられます。栄養に関する資格を保有することで、食品の安全を考慮し、バランスの良い食事のサポートや料理を提供することができるでしょう。
中でも、調理師や栄養士、管理栄養士は、飲食店や施設などにおいて、食事の安全を守る必要があります。しかし、これらの資格は、国家資格であり、独学での取得はできません。調理師・栄養士・管理栄養士の資格は、栄養士養成課程のある学校において、2年以上学び、必要な単位を取得して卒業する必要があります。
そこで、独学でも取得可能な民間資格をいくつか紹介いたします。
フードコーディネーター
食品アドバイザー
食育アドバイザー
これらの資格は、栄養系の資格に関するキャリアだけでなく、生活に役立つ内容として人気の高い資格です。参考書やテキストなどを参考に独学で取得することが可能です。

栄養士とは

栄養士とは、栄養バランスを考慮した献立の作成や調理方法などのサポートを行う専門職です。
都道府県が認定する国家資格であり、バランスの良い健康的な食生活を支えるアドバイザーとしての役割を持つ資格です。

栄養士の資格内容

栄養士の主な資格内容は、高齢者施設や学校、病院などの施設で、一人ひとりに合わせた栄養指導や管理を行う資格です。
乳幼児から高齢者まで、食事に関する専門的な知識を用いて、食事や栄養についてのアドバイスを行います。

関連記事:
栄養士とは? 業務内容や必要資格、おもな就業先についても合わせて解説
管理栄養士とは 仕事内容と勤務先の解説

栄養士の仕事内容

栄養士の仕事内容は、食事全般に関するサポートや栄養バランスに沿った献立を作成することです。病院や学校、高齢者施設のイメージが強い資格ですが、その他にもたくさんの職場が選択肢として挙げられます。

行政機関における栄養士の役割

役所や保健所における栄養士の仕事内容は、地域市民の健康を守る役割です。食品衛生や健康増進、疫病予防など幅広い活動をしています。
学校や保育園などの、集団施設に向けた献立・栄養・衛生管理の指導や市民の栄養調査の実施なども行う仕事です。幅広い年齢の人に対しての専門的な知識が必要であり「行政栄養士」と呼ばれています。これらの行政機関で活躍する栄養士は、公務員として勤務しています。

スポーツ業界における栄養士の役割

主にスポーツ選手の栄養管理を行う仕事です。選手の競技内容やコンディションを考慮し、体づくりや体力づくりに適した献立の作成や栄養の摂り方などの管理を行います。
また、講習会を開き、栄養学に関する知識を、指導者や選手などに発信することもあります。プロ選手だけでなく、実業団やクラブチームなどの幅広いスポーツ分野で活躍できる業界です。
近年では、ダイエットブームにより、民間のフィットネスクラブやスポーツジムにおいて、利用者の栄養指導や食生活のアドバイスを行う施設もあるようです。

美容業界における栄養士の役割

健康的な身体づくりを目的とした、食事面のサポートをする仕事です。一人ひとりの食生活や生活習慣に合わせた献立の提案などを行います。エステ業界では、栄養士資格とエステ業務を兼任している場合も多いとされています。

食品関連企業における栄養士の役割

健康食品やサプリメント開発、ダイエット食品メニューの考案などを行います。
市場調査を行い、研究者や営業と連携し、計画を立てて製品の完成に導きます。
人の体に関する科学的な知識を身につけ、消費者の目的に合った食品やサプリメントを開発する仕事です。
このように、栄養士に携わる仕事は多岐に渡ります。栄養士の目的は「健康」や「栄養の指導」を行い、人々の健康づくりや生活習慣病の予防を行うことです。

栄養士の資格を取得するための条件

栄養士の資格は独学での取得ができません。
栄養士の資格を取得するためには「栄養士養成施設」に通うことが義務付けられているからです。

  • 養成学校・・・2年~4年
  • 資格取得条件・・・養成学校卒業
  • 免許発行の管轄・・・都道府県知事

栄養士の資格を取得するためには、2年から4年の栄養士養成施設で必須科目を習得し、卒業、都道府県知事から免許を受ける必要があります。
必須科目

  • 社会生活と健康
  • 人体の構造と機能
  • 食品と衛生
  • 栄養と健康
  • 実験と実習
  • 栄養の指導
  • 給食の運営

また、栄養士と管理栄養士では免許の取得方法が異なります。
栄養士は養成施設を卒業し、都道府県知事から免許を受ける必要があります。しかし、管理栄養士は、栄養士の免許を取得した上でさらに国家資格に合格、厚生労働大臣から免許を受験しなくてはなりません。

独学でも取得可能な栄養や食関連の資格

栄養士は独学での取得は不可能ですが、食育や栄養系の独学で取得できる資格もあります。
民間資格として、栄養系の資格から独学で取得できる資格をいくつか紹介いたします。

  • フードコーディネーター
  • 食生活アドバイザー
  • 食育アドバイザー
  • 野菜スペシャリスト

栄養に関する資格のキャリアだけでなく、生活に役立つ資格として独学で取得できるおすすめの資格です。社会人や忙しい人でも、自分のペースで資格取得を目指すことができるでしょう。
これらの資格の中から、栄養士の資格に近いものとして人気がある資格がフードコーディネーターです。

フードコーディネーター

フードコーディネーターとは、飲食業界に携わることのできる資格です。
営業や運営の目線から、食に関する開発や企画に携わることが可能になります。
栄養学だけでなく、食品を美しく魅せる演出やトレンドになる商品の開発といった、開発や経営などの幅広い分野に携わりたい人におすすめの資格です。
フードコーディネーターの資格は、難易度ごとに1~3級に分けられます。

  • 3級:フードコーディネーターに必要な基本的な知識が必要です。「文化」「デザイン・アート」「科学」「経済経営」の項目から出題されます。
  • 2級:基本的な知識に加え、開発や企画に関する応用問題が出題されます。一次試験と二時試験に分けて行われ、用語などの暗記に加えて、企画書課題の提出が求められます。
  • 1級:基本的な知識や応用力などの知識を身につけた上で、指導力が求められます。2級と同様に一次試験と二時試験に別れ、企画審査や面接、プレゼンテーションを実施します。

資格取得方法
テキストやオンライン栄養士資格を受講するといった方法を紹介いたします。
・テキスト・・・新フードコーディネーター教本(価格:3300円前後)
1級から3級までの各級ごとに発売されている試験対応テキストです。資格取得に必要な知識やCBT方式にも対応しています。

オンライン栄養士資格を受講する
フードコーディネーターの資格取得で人気のある通信講座は「がくぶん総合教育センター」のフードコーディネーター養成講座です。最新の知識を学ぶことができ、女性に人気の講座と言われています。さらに、昨今注目の高いAGEの知識が身につけることも可能です。PCやスマートフォンからDVDを視聴することで資格の取得ができるため、自分のペースで学習できるでしょう。

通信講座の平均的な料金は、60000円から70000円前後と言われています。
フードコーディネーターの資格取得受験料
1級・・・一次試験:12000円 二時試験:16000円
2級・・・一次試験:12000円 二時試験:14000円
3級・・・12000円
※登録認定料:31000円(1級) 21000円(2・3級)
参考:日本の資格検定
独学で資格を取得できる資格はたくさんあります。家族や自身の健康管理や病気の予防のため、仕事のスキルアップにも繋がるでしょう。
栄養学は、さまざまな方法で学ぶことができます。専門的で、より深い知識や技術を身につけるために取得を検討してみてはいかがでしょうか。

関連記事:
フードコーディネーターとは なるためのステップとフードコーディネーターから転職するには

まとめ

栄養士資格は、国家資格であるため独学で取得することができません。
しかし、栄養士の資格以外にも独学で身につけることができる資格はたくさんあるでしょう。
食品関係の仕事でのキャリアアップや資格を受ける目的を明確にし、栄養学に関する資格を取得してみてはいかがでしょうか。

シェアダイン編集部

2022/09/02
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働きながら管理栄養士になるには 資格取得への年月を解説

少子高齢化がすすむ現代社会で需要が高まる管理栄養士。学校や病院、介護施設はもとより食品メーカーやアスリートの専属管理栄養士など多くの活躍の場があります。現在栄養士として働いていてキャリアアップや収入面で管理栄養士を目指している方や、別業種から管理栄養士に興味を持ったり、転職を考えている方もいらっしゃいます。この記事では、働きながら管理栄養士の資格を取得するまでの流れを解説いたします。

働きながら管理栄養士になるには

管理栄養士になるには、栄養士養成施設または管理栄養士養成施設と呼ばれる学校を卒業する必要があります。栄養士養成施設、管理栄養士養成施設はどちらも全日制です。履修科目が多いことから、夜間課程や通信過程は設けられていません。したがって、学校時間外の早朝や夜間、学校が休みの日の勤務なら、働きながら管理栄養士を目指せるでしょう。
以下のうち、どちらかに該当すれば管理栄養士国家試験の受験資格を満たせます。

  • 栄養士養成施設を卒業して栄養士の免許を有し、必要な年数の実務経験を積んでいる。
  • 管理栄養士養成施設を卒業して、栄養士の免許を有している。(卒業見込み者も含む)

栄養士養成施設は卒業と同時に栄養士の資格を取得でき、その後栄養士として実務経験を積むことで、管理栄養士国家試験の受験資格を満たせます。
管理栄養士養成施設の場合は、4年間学び卒業後、管理栄養士国家試験を受験。
すでに栄養士の資格と、栄養士としての実務経験を有している方は、働きながら勉強して管理栄養士国家試験に臨みます。

独学や通信講座で管理栄養士の資格はとれるか

前述したように管理栄養士になるには、栄養士養成施設または管理栄養士養成施設を卒業する必要があります。独学や通信講座で学習するだけでは、管理栄養士の資格は取得できません。管理栄養士を謳っている通信講座は受験対策としてのものです。
栄養士養成施設の既卒者が、実務経験を積む期間に独学や通信講座で学習をし、管理栄養士国家試験に合格すれば、管理栄養士の資格が取得できます。
実務経験を積む期間は、栄養士養成施設の修業年限によって異なりますが最短で1年、最長で3年です。卒業してから管理栄養士国家試験まで時間があくことで、学校で学んだ知識や内容を忘れたり、管理栄養士国家試験の出題傾向が変わったりします。
令和4年に実施された管理栄養士国家試験の合格率は65.1%でした。

  • 管理栄養士養成課程 新卒 92.9%
  • 管理栄養士養成課程 既卒 20.5%
  • 栄養士養成課程   既卒 28.8%

引用:第36回管理栄養士国家試験の結果について | 厚生労働省
上記のように、管理栄養士養成課程の新卒者以外の合格率が低くなることから、仕事と勉強の両立が難しいことがわかります。既卒者の合格率は低いとはいえ、しっかりと勉強すれば合格することは可能です。管理栄養士国家試験の合格基準は200点満点中120点とされており、6割の正答率で合格できます。勉強方法や個別に質問ができるなどの手厚いサポートがある通信講座を利用することで、効率よく実力をつけることができるでしょう。独学でも教材や過去問題集などを活用することで、必要な知識を身につけることができます。
引用:合格基準と合格率 | 公益社団法人日本栄養士会

働きながら資格を取得する方法

栄養士養成施設には短大と専門学校があり、修業年限が2年、3年、4年の学校があります。
管理栄養士国家試験を受験するには、卒業後に厚生労働省の定める施設での実務経験が必要です。修業年限によって、実務経験を積む期間が異なります。

  • 修業年限が2年の場合、実務経験3年以上
  • 修業年限が3年の場合、実務経験2年以上
  • 修業年限が4年の場合、実務経験1年以上


修業年限と実務経験を合わせて5年です。
管理栄養士養成施設は4年制で大学と専門学校があります。栄養士養成施設のように卒業後の実務経験は必要ありません。
栄養士としてすぐに働きたい場合、修業年限が2年の栄養士養成施設が最短で卒業できます。
栄養士養成施設は修業年限と実務経験を合わせて5年必要になるため、最短で管理栄養士になるには管理栄養士養成施設を選択するのがおすすめです。ライフスタイルに合わせて進路を決めましょう。経済面での不安がある場合は、学費分割制度や奨学金制度など支援制度がある学校もあります。事前に確認しましょう。
実務経験とは、厚生労働省の定める以下の施設で栄養の指導に従事することです。

  • 学校や病院などの給食施設
  • 食品の加工や製造、調理や販売をしている営業施設
  • 学校や幼保連携型認定こども園
  • 栄養に関する研究施設
  • 保健所や栄養に関する行政機関
  • 栄養に関する知識の普及向上その他の栄養指導の業務が行われる施設


引用:管理栄養士国家試験 | 厚生労働省
参考:実務証明書 | 厚生労働省

職場が実務経験として認められるか心配な場合は、上司や人事担当者に管理栄養士国家試験を受験する旨を伝え、実務証明書の発行が可能か確認しましょう。

働きながら管理栄養士になるためのプランをたてる

働きながら管理栄養士になるには、2つのパターンがあります。

  1. 栄養士養成施設または管理栄養士養成施設の既卒者で、栄養士として働きながら管理栄養士を目指す
  2. 以下の学校に日中通いながら授業に支障をきたさない時間に働く(栄養士養成施設卒業後は1と同じ)


栄養士養成施設(栄養士の資格取得→実務経験を積む→管理栄養士国家試験)

  • 修業年限2年の短大
  • 修業年限3年の短大
  • 修業年限2年の専門学校
  • 修業年限3年の専門学校
  • 修業年限4年の専門学校


管理栄養士養成施設(栄養士の資格取得→管理栄養士国家試験)

  • 修業年限4年の専門学校
  • 修業年限4年の大学


管理栄養士国家試験の試験科目は、以下の通り。

  1. 社会・環境と健康
  2. 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
  3. 食べ物と健康
  4. 基礎栄養学
  5. 応用栄養学
  6. 栄養教育論
  7. 臨床栄養学
  8. 公衆栄養学
  9. 給食経営管理論

引用:管理栄養士国家試験 | 厚生労働省

管理栄養士国家試験は試験科目が多く出題範囲が広いので、働きながら管理栄養士になるには限られた時間内で、勉強することが重要となります。1日にとれる勉強時間をあらいだし、年に1度の試験日に向けて学習計画を立てましょう。

【学習計画例】

  • 3-11月→試験科目は9科目あるので1ヶ月に1科目ずつ学習

  (社会・環境と健康、公衆栄養学のように関連性のある科目から始めると身につきやすい)

  • 12月→過去問題を解く
  • 1月→模擬試験を受ける
  • 2月→苦手な科目を復習、昨年の国試問題を解く


ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスの忘却曲線によると、個人差はありますが1度だけの学習では1時間後に56%、1日後に74%、1週間後に77%を忘れるとされています。人の脳は復習して記憶を強めることができます。音読も有効的です。
また、苦手な科目や通信講座や予備校などを活用すると効率よく学習できます。
通信講座の相場は5万円〜23万円です。資料請求や問い合わせをするとよいでしょう。

まとめ

働きながら管理栄養士になるには、仕事と勉強の両立でハードルが高く感じますが、努力次第で管理栄養士の資格を取得することは可能です。限られた時間の中で1日のスケジュールを組み、効率的な学習計画をたて、万全の状態で年に1度の管理栄養士国家試験に臨みましょう。少子高齢化の現代社会では管理栄養士の需要は高まる一方です。資格があれば職の幅も広がり、スキルアップや昇給も期待できるでしょう。

関連記事:
主婦が管理栄養士になるには 資格取得への道筋を解説
栄養士になるには資格は必要? 取得方法や仕事内容、おすすめの職場も合わせて紹介
栄養士の種類とは それぞれの平均給与や資格取得のメリットも合わせて解説

シェアダイン編集部

2022/08/31
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食生活アドバイザーとはなにか 資格取得と費用についての解説

今、食に対する関心が高まっています。
2005年には「食育基本法」が施行され、食育(食に関する正しい知識と適切な食習慣を身につけること)は「生きる上での基本」と位置づけられました。
食をさまざまな視点から捉え、適切な食生活について助言できる人材が食生活アドバイザーです。
この記事では、食生活アドバイザーという資格に的を絞り、食生活アドバイザーとはどのような資格か、資格取得の方法について解説します。この記事を通して、食生活アドバイザーについて知ることができます。

資格の目的・概要

どんな資格か、得られる知識など

食生活アドバイザーの主催団体であるFLAネットワーク協会によると、食生活アドバイザーとは、食べることを生活に根差した広い視野でとらえ、健康的な生活を送るための助言ができる"食生活全般のスペシャリスト"のことです。
「食生活全般」とうたっていることもあり、食生活アドバイザーの資格取得に際しては、下記のように非常に広範囲の事柄を学びます。

  • 栄養素の働き
  • 病気と食事の関わり
  • 食文化と食習慣
  • 調理のコツや献立の工夫
  • 行事と料理
  • テーブルマナー
  • 食品の分類法
  • 生鮮食品・加工食品の表示、アレルギー表示、栄養表示の見方
  • 食品の衛生管理の具体的方法
  • 「食」にまつわる税金や法律
  • 食マーケット

さらに、食に関連したトピックにとどまらず、

  • 食以外の生活全般の見直し
  • 心身の健康管理
  • 情報を的確に取捨選択し、発信する方法

などの項目もあり、資格取得のための学習を通じて、健康的な生活を送るためのさまざまなヒントを得ることができます。
なお、食生活アドバイザーの資格には、2級と3級があります。
3級は消費者の立場から食生活を見直すことに主眼が置かれますが、2級では、食を提供する立場からの視点も要求されます。

資格の区分や主催団体について

食生活アドバイザーは一般社団法人FLAネットワーク協会が主催する民間資格で、1999年から始まりました。
主催団体のFLAネットワーク協会は、「食」と「生活」にかかわるさまざまな事業を展開しており、食生活アドバイザーの他に野菜スペシャリストの資格も発行しています。
参考:
食と生活に関する資格なら食生活アドバイザー®|FLAネットワーク協会 (flanet.jp)

資格取得の方法

食生活アドバイザーの資格を取得するためには、検定試験に合格する必要があります。受験資格はないため、年齢や学歴を問わず誰でも受験可能です。
検定試験は毎年2回、全国14都市で実施されます。試験日は、毎年6月の最終日曜日と11月の第4日曜日です。
食生活アドバイザーの資格には2級と3級がありますが、3級を受けずに2級から挑戦することもできます。また、2級と3級の試験を1日で受けることも可能です。
3級試験は、マークシート方式で50問出題されます。一方、2級試験では、マークシート方式で42問、記述式で13問の出題です。どちらも、正答率60%以上で合格となります。
平均合格率は、3級が65%、2級が40%となっています。食生活アドバイザーの試験範囲は、以下の6分野です。

  • 栄養と健康:栄養や病気予防、ダイエットなど
  • 食文化と食習慣:食事のマナーや配膳、行事食など
  • 食品学:食品添加物や食品表示、アレルギー表示など
  • 衛生管理:食品衛生や食中毒対策、食品の安全性など
  • 食マーケット:食品販売、流通、メニュー作りなど
  • 社会生活:消費者問題、関連法規など

2級・3級ともに出題範囲は共通しています。
3級が消費者や生活者の視点を想定したレベルで出題されるのに対し、2級は食を提供する立場を想定したレベルでの出題であることが大きな違いです。
資格取得のための勉強方法としては、さまざまな対策テキストや問題集が市販されていますので、独学することが可能です。
あるいは、以下に挙げたように複数の試験対策講座がありますので、効率的に学びたい場合は受講を検討してもよいでしょう。
参考:
ユーキャン 食生活アドバイザー講座
JMAM 食生活アドバイザー2級合格対策速習コース
産業能率大学通信研修 食生活アドバイザー(R)3・2級
食生活アドバイザー合格講座

資格取得の費用

食生活アドバイザーの検定試験の受験料は、以下のとおりです(全て税込み)。

  • 3級:5,000円
  • 2級:7,500円
  • 3級・2級併願:12,500円

これ以外に、独学する場合にはテキスト代、試験対策講座を受講する場合にはさらに受講料がかかります。
参考:食生活アドバイザー 試験概要

資格取得後、どのように活かせるか

飲食業界で働く人が食生活アドバイザーの資格取得を目指す場合は、2級を取得するのがよいでしょう。前述したように、食を提供する人を対象としているのは2級であるためです。
もし調理師や管理栄養士などの資格を既に持っているのであれば、プラスアルファの資格として食生活アドバイザー2級を取得すると、さらに仕事の幅が広がるでしょう。
飲食業界で働く人であれば、仕事のさまざまな場面において食生活アドバイザー2級の知識を生かせるでしょう。
例えば、メニュー計画を立てる際、食育やダイエットに配慮したメニュー、季節にちなんだメニュー、トレンドを取り入れたメニューなど、考案する際の切り口が大きく広がります。メニュー提案の際に学んだ知識を盛り込めば、より説得力のあるプレゼンができるでしょう。また、食中毒やアレルギーなど、食を扱う人にとって必須の知識が身につくのも大きなメリットです。長く同じ業界にいると、どうしても視野が狭くなりがちです。食生活アドバイザーの資格を身につけることで、幅広い観点から食について捉え直すことができますので、新鮮な気持ちで仕事に取り組めるでしょう。

まとめ

食生活アドバイザーとは、広い観点から食生活に関する提案を行うスペシャリストのことです。一般社団法人FLAネットワーク協会が主催する民間資格で、検定試験に合格することで資格取得が可能です。食生活アドバイザーの資格には2級と3級がありますが、食に携わる人であれば2級の取得をおすすめします。飲食業界で働く人が食生活アドバイザー2級の資格を取得すれば、メニュー提案等の場面で大いにその知識を活かせるはずです。また、調理師や管理栄養士などの資格を既に持っている場合、プラスアルファの資格として食生活アドバイザー2級の資格を取得すれば、より仕事の幅が広がるでしょう。

関連記事:
お肉ソムリエとは資格の概要と活かせる職業について解説
フードコーディネーターとは なるためのステップとフードコーディネーターから転職するには
フードスタイリストなるためのステップと フードスタイリストから転職するには
クッキングアドバイザーなるためのステップとクッキングアドバイザーから転職するには

シェアダイン編集部

2022/08/04
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飲食店経営に役立つ資格を紹介

専門的な知識や難しい資格がなくてもお店を開業することは可能です。一方で、オープンしても3年以内に閉店してしまう店が7割、10年以内に閉店する店は9割ともいわれています。また、ここ3年ほどはコロナの影響も受けてより多くの店が閉店に追い込まれている状況です。

厳しい世界と分かっていても飲食関係に勤めていると、いつかは自分のお店を持ちたいと思っている方が多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では、飲食店経営する際に必要な資格からあると役立つ資格まで解説いたします。

飲食店経営に役立つ資格とは?

持っていないといけないことはありませんが、役立つ資格は複数あります。その中でも一番オススメな資格は日商簿記検定です

簿記を学ぶことで経理業務する際に財務状況の把握が可能になるため、ご自身で経営する場合勉強しておいて損はありません。税理士に任せることにしていても、内容を把握することができる方が安心でしょう。

また、個人事業主が確定申告する際に簿記ができると帳簿をつけることができるため、税理士に頼むことなく進めることができます。複数の要点がありますが、所得から最大65万円の控除を可能にすることができる青色申告特別控除では、添付する必要のある損益計算書や貸借対照表は簿記を勉強していれば困ることはありません。最大65万円の控除を受けるためにはその他にもe‐Taxで申請もしくは電子帳簿保存を利用するなど何点か注意が必要なので、確定申告する際はしっかり確認しましょう。

日商簿記検定は年に3回行われていて、まずは3級を勉強することで基礎を知ることができます。

また、お金の流れを勉強するという意味でファイナンシャルプランナーも人気の資格となっています。

飲食店経営に必要な資格2つを紹介

飲食店を経営する際に忘れてはいけない資格は2つあります。
万が一資格がないまま営業をスタートした場合は営業停止になる可能性もあるので注意が必要です。

食品衛生責任者

お店に必ず1人必要なのが食品衛生責任者ですが、食品に関わる製造や販売を行う飲食店では必須な資格です。お店に1人資格を取る必要があり、店に常時いる人が資格をとることが基本的で、店舗が複数ある場合1人がほかの店舗とかけ持ちは禁止です。

食品衛生責任者の役割は、お店の衛生管理をはじめ、スタッフの体調管理、手洗いなどのチェックなど衛生的に問題ないか日々気にかけて清潔な環境を維持します。

食品衛生責任者の資格をとるためには都道府県で行われる講習会に受講することが必要で「食品衛生協会 ○○県」と検索すると概要が記載されています。

また、栄養士・調理師・製菓衛生士・食鳥処理衛生管理者と畜場法に規定する衛生管理責任者若しくは作業衛生責任者・船舶料理師などの資格を保有している場合は受講免除のため申し込みで資格を取得することが可能です。

資格詳細:
食品衛生責任者 |「食品衛生の窓」東京都福祉保健局 (tokyo.lg.jp)
資料3-1 食品衛生責任者(厚労省) (mhlw.go.jp)

防火管理者

店舗の収容人数が従業員含め30人以上の場合店舗ごとに1人防火管理者が必要で、火災発生の防止や火災が実際に起きてしまった際、最小限に被害を抑える目的としての講習を受けて資格を取る必要があります。講習で学んだ後、店舗の消防用設備の見直しや実際に訓練して避難する際のルート確認などをしておくことでお客様が安心して過ごすことができます。

収容人数や広さによって資格の種類が異なります。
店舗の延床面積が300平米以上の場合は「甲種防火管理者」といわれ2日間で計10時間の講習が必要となり、店舗の延床面積が300平米未満の場合は「乙種防火管理者」といわれ1日間で計5時間の講習となります。

また、300人以上の収容人員においては乙種防火管理者として選任されている方が5年以内ごとで再受講のするように義務付けられていますが、講習以外で資格を取られた方は受講義務はないとされているので注意しましょう。

資格詳細:
防火管理制度とは (ageo.lg.jp)
甲種防火管理再講習とは (osaka.lg.jp)

ちなみに食品衛生責任者と防火管理者の兼務を同一人物がしても問題ありません。
食品衛生責任者・防火管理者に設置した人が急な退職をした際に困ることもあるので、1番安心なのは経営をするオーナーや店長などが取得しておくといいでしょう。

持っていると役立つ資格を紹介

調理師免許

専門学校へ通った場合最短1年で取得することのできる資格で、調理実習のみならず座学では食品学・栄養学・食品衛生学・公衆衛生学などを学ぶことができるため、学校卒業後正しい知識を身につけた状態で就職できるため人気の資格にもなっています。

飲食店経営する際必要な資格で記載している食品衛生責任者の資格についても、調理師免許を保有していると受講免除になるところもポイント。飲食店経営を目指す際、もし厨房に別の方を雇う場合も、自身が調理師資格をもっていることで気づけることも多いでしょう。

また、専門学校へ通わない場合でも、現場で2年以上の実務経験を積むことで都道府県によって年に1度〜2度実施される調理師試験を受験することができます。必ず必要というわけではありませんが、飲食店を経営される場合は取得しておくことが望ましいです。

ソムリエ

ワインの専門家ともいわれ、専門知識を持っていることの証明ともなるソムリエの資格を取る飲食店関係者が増えています。

レストランやホテルなどには、ソムリエがいる場合が多く見られ、お客様の好みに合ったワインの提案や料理に合うワインを紹介するだけでなく、ワインの歴史や使うグラスなどの知識も必要となります。質問に答えたり知識を伝えたり、その分お客様とのコミュニケーションを取ることは必須となりますが、お店にソムリエがいるというだけでお店の武器となり信頼度がグッと上がることで、イメージアップへも繋がるでしょう。

ソムリエの資格は、国家資格ではなく民間団体が認定する資格で「日本ソムリエ協会認定資格」または「全日本ソムリエ連盟認定資格」のどちらかで取得することになります。日本ソムリエ協会認定資格でソムリエの資格を希望する場合ワインに関する実務経験が3年以上必要で試験を受験する際現職である必要があります。3年未満の方はいきなりソムリエの試験を受けることが難しいため、ワインエキスパートという資格を取得することをオススメします。

また、全日本ソムリエ連盟認定資格でソムリエ資格を取得希望の場合は、20歳以上であることが条件となり実務経験は問わないため実務経験が3年未満の方でも受験可能となっています。日本ソムリエ協会は国際ソムリエ協会にも加盟しているため、3年の実務経験を積むかまずはワインエキスパートの資格を取る方が多いです。

資格詳細:
呼称資格認定試験│一般社団法人日本ソムリエ協会 (sommelier.jp)
全日本ソムリエ連盟(ANSA) | ワインコーディネーター/ソムリエを認定 (ansa-w.com)

まとめ

飲食店経営はスタートしやすい印象にあるが、開業から3年以内に7割が廃業と厳しい世界。そこでうまく経営していくためにもみずから日商簿記の勉強をすることで財務状況の把握ができるだけでなくコスト削減ができる可能性もあります。
飲食店を経営する際必ず必要な資格は食品衛生責任者と防火管理者の2つで、資格を取得せず営業している場合は営業停止になる可能性があるので開業前に確認しましょう。
必須ではありませんが、調理師免許やワインソムリエなどの資格を持っていることがお店の強みに繋がることもあるでしょう。

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シェアダイン編集部

2022/08/04
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食に関する資格についての解説実用性の高い資格を3つをご紹介

度重なる新型コロナウイルス感染症の拡大により飲食業は大変な状況に直面しています。
帝国データバンクによると新型コロナウイルス感染症の影響で倒産した飲食店は2022年7月26日時点で572件とあり、飲食業界にとってこのコロナの影響は計り知れない影響があります。コロナでの自粛が続く営業時間の中で、いかにしてお客様から注目してもらえるかが今後のコロナ自粛が続く状況下での鍵になる。その中でお客様の目を惹きつけるのが資格(スペシャリスト)となる。この記事では飲食店経営向け資格の紹介していたします。

食に関する資格とは

食に関する資格と言っても大きく分けて2種類ございます。
国の法律に基づいて個人の能力・知識を証明する【国家資格】と、民間団体・協会・公共法人等の企業独自の審査基準が設けられた資格の【民間資格】です。国家資格であれば調理師、栄養士、製菓衛生士など。民間資格であればソムリエ、食品表示診断士、チョコレート検定など。民間資格まで含めると膨大な量になりどれを取得するか迷ってしまいます。
中には飲食店向けの資格ではなく民間向けの食の資格もあり何も考えずに適当に資格取得をしてしまうと実務に活かせず労力と時間の無駄になりかねません。そのため数ある資格の中でこの記事では実用性の高い資格を3つ紹介をいたします。

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食品衛生責任者

食料品の製造販売を行う人であれば一度は聞いたこととがあるであろう食品衛生責任者。飲食店を開業するには必須の資格ではあるが、現在増え続けている店頭販売をする際にも必要な資格です。はじめて飲食業界に参入するのであれば店頭販売が参入しやすい業種になります。店頭販売するとなっても必ず設置しなければならないのがこの食品衛生責任者です。受験資格は17歳以上であれば基本的に受講可能です。食品衛生責任者の取得は各都道府県の食品衛生協会が開催している講習を受講することで取得できます。講義内容は衛生法規、公衆衛生学等6時間ほどの受講になります。地域によっては小テストを行う場合があります。受講料は都道府県ごとに異なりますが約1万円前後です。東京都や大阪などの人口の多い地域では1~3ヶ月先まで予約が埋まっている場合があるため早めに予約しましょう。ただし栄養士、調理師、製菓衛生士などの免許を既に持っている方は、食品衛生責任者養成講習会を受講することなく申請のみで資格の取得が可能です。資格の取得自体は取りやすい部類に入りますので、飲食業界をするのであればまず初めに食品衛生責任者の資格を先に取っとく事をおススメします。

ソムリエ

料理に合ったワインを選ぶことやワインの仕入や貯蔵・管理等のワインに関する事全般に渡る事を専門にしているのが一般社団法人日本ソムリエ協会が設けている民間資格のソムリエです。ソムリエがいることでお客様に安心感を与え、信頼をメリットとしてあげられます。大切な接待やお祝いなど、念入りの準備をしたいお客様にとってはソムリエがいるお店といないお店では、ソムリエがいるお店を選ばれる可能性が高いです。またソムリエの資格を取得していることでワインを使用した専門性の高い料理の幅も増えていきます。ソムリエの受験資格は5年以上の実務経験が必要です。または日本ソムリエ協会の会員歴が3年以上かつ飲食サービス業の経歴が3年以上でも受験可能です。受験時点でも従事していることが条件になりそれなりの経験のある現役の人しか受験出来ないが、それでも合格率は40%程度と難関になります。試験内容は筆記試験とテイスティング試験、サービス実技の3次試験があり1次試験(筆記試験)は7月ごろ、2次試験(テイスティング試験)は10月ごろ、3次試験(サービス実技試験)は11月ごろに開催します。受験料は34,440円です。資格取得の難易度は高めですが、それに見合った専門性を証明する資格になりお酒を出す飲食店であればおススメになります。

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レストランサービス技能検定

安全管理・公衆衛生・テーブルマナー等の深い知識と高い接客技能を有する事を証明する検定。飲食サービス関連では唯一の国家資格です。飲食店の新規顧客開拓はとても大事な戦略になります。SMSが発達した現代社会では味が良くてもサービスの良し悪しで口コミが悪くなることもあります。口コミが良い店であれば来客数の増加も期待できます。レストランサービス技能検定は質の高いサービスが出来る事を証明する資格になります。受験資格は1級~3級ごとに実務経験年数が定めており、3級は1年以上、2級は3年以上(または3級合格後2年以上)、1級は11年以上(または2級合格後4年以上)の実務経験が必要です。試験内容は学科のほかにテーブルサービスやワゴンサービスを行う実技が実施されます。受験は年に1回8月頃に学科試験と10月ごろに実技試験があります。受験料は3級で14.500円(学科:6,500円 実技:8,000円)、2級で17,000円(学科:6,500円 実技:10,500円)、1級で30,000円(学科:6,500円 学科:,500円)です。合格率は3級であれば55%と高いですが1級になると35%と低く難関になるので、店舗の求めるサービスに合わせて受験をすることをおススメします。

まとめ

食に関する資格といっても多種多様な資格があります。今から飲食店を開業する方向けの資格から業務レベルを高める資格、サービス向上向けの資格と自分にあった資格を取得することが大切になります。今回取り上げた資格は一部でしかないので他の資格もあります。自分に合った資格を探しスキルアップを目指しましょう。また資格を取ることを目標にするのではなく、資格を取得後は資格を活かしつつ、どんどん業務に取り入れて行くことを心がけましょう。

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シェアダイン編集部

2022/07/29
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お米マイスターとは 資格概要や取得方法、いかせる場についても合わせて解説

本記事では、お米マイスターの資格について、その特徴や取得方法、取得するメリットなどについて解説いたします。

資格の目的・概要を解説

「お米マイスター」とは、お米に関して幅広い知識を持ち、米の特性(品質特性・精米特性)、ブレンド特性、炊飯特性を見極めることができる人をさします。また、お米マイスターにとって、それぞれのお米の特長を最大限にいかした「商品づくり」を行い、お米の良さを消費者との対話を通じて伝えることができることも重要な能力です。

言葉の由来として「マイ=米、スター=星」の意味を持ち、「米に明るい人」ということを表しています。
また、マイスター(MEISTER)は、ドイツ語で「巨匠・師匠」を意味することから、「お米の博士号」ともいえる資格です。

資格を取得することによって以下の3つの力が身につきます。

  1. 全国の田んぼからおいしいお米を探す力
  2. おいしいお米の特長をいかす力
  3. お米のおいしい食べ方と食文化を他者に伝える力


資格の区分や主催団体について解説

お米マイスターの資格区分

お米マイスターの資格区分は「三ツ星お米マイスター」「五ツ星お米マイスター」の2つに分けられます。

「三ツ星お米マイスター」の合格条件は、認定講座を受講し、同日に実施される知識試験に合格することです。
「五ツ星お米マイスター」は、より上位の資格で、技能試験に合格することで資格取得が可能です。

お米に関する最新情報や技術は経過に伴って更新していく必要があるため、資格取得後も3年に1度、更新講習を受講するということが義務づけられています。資格を取得してからも、日々、向上心は忘れずに勉強と研究は続けていく必要があるということです。

主催団体

お米マイスターの資格は、一般財団法人日本米殻商連合会(日米連)が主催、発行している資格です。

公式サイト:
一般財団法人 日本米穀商連合会(日米連) (jrra.or.jp)

資格取得の方法を紹介

お米マイスターの資格を受験するには、下記の条件を満たす必要があります。

  1. 米殻の届出事業者のうち小売業を営む者、及びその家族、従業員
  2. 米殻小売業に5年以上従事されている方
  3. 本会団体会館(米殻小売組合等)に加入されている方、または本会一般会員の方

  ※その他、日米連理事長がとくに必要と認めた方

以上の条件を満たした場合、実施回によって異なりますが、全国の指定された地域で受験することが可能です。

資格取得の費用

資格取得には以下の費用がかかります。

三ツ星お米マイスター認定講座の受講料相場:13,200円(税込)

試験対策用の書籍も出ており、試験対策にも多少の費用がかかるでしょう。

お米マイスターの資格をいかす

資格を取得することで、お米に関する小学校の出前授業(登録制)なども請け合うことが可能になります。

また、お米の食べ比べを行うなど、メディア取材などにも対応できるようになるでしょう。
例として、資格取得者のレビュー内容がインターネット記事に掲載されることも少なくありません。

まとめ

お米マイスターとは「米に明るい、つまり詳しい人」ということ。資格には「三ツ星」と「五ツ星」の2種類が存在し、認定講座を受け、知識試験に合格すれば「三ツ星お米マイスター」、技能試験に合格すれば「五ツ星お米マイスター」の資格を取得できます。資格取得後もお米に対する勉強、研究は継続させていくことが必要です。
資格を持っていることで学校での講座やテレビ取材にも応じることが可能になり、自身の社会貢献につなげることもできるでしょう。
本記事を参考に、お米マイスターの資格取得について検討していただければ幸いです。

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シェアダイン編集部

2022/07/29