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主婦が管理栄養士になるには 資格取得への道筋を解説

シェアダイン編集部
作成日:2022/09/02
更新日:2022/12/08
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目次

近年、「食」に関する知識や技術は、高い注目を集めています。特に、栄養士や管理栄養士は、食に関する高い専門知識を身につけることができる資格です。
主婦の方であれば、家族の健康管理から職場まで、広範囲で活躍することができるでしょう。

本記事では、主婦が管理栄養士になるまでの流れや栄養士の資格について、資格取得のメリットや方法いついて詳しく解説いたします。

主婦が管理栄養士になるには?

主婦に限らず、管理栄養士になるには、まず、栄養士の資格を取得しなくてはなりません。
管理栄養士とは、栄養士よりさらに高い知識を必要とする資格です。栄養士は、おもに健康な人に向けた栄養管理しか行うことができません。しかし、管理栄養士は高齢者や病気などで食事がづらい人にも栄養指導や管理を行うことが可能な資格です。

栄養士や管理栄養士の資格は、国家資格とされており、指定された養成施設を卒業する必要があります。そのため「通信講座」や「通信教育」などの独学での取得はできません。

すでに栄養士の資格を取得している場合であれば、国家資格に合格することで取得することができますが、国家資格の受験資格は、修業年限や卒業施設によって異なります。試験を受ける前に、自分に当てはまる条件を確認しておくことが大切です。

栄養士の資格について解説

栄養士の資格は、おもに「健康な人」に向けた食事献立作成や調理などを行うことができる資格です。
しかし、病院や福祉施設などに在籍する栄養士は、管理栄養士が考案した献立に沿った調理サポートや食材の発注などの業務も行います。
栄養士が活躍できる職場と、おもな仕事内容は下記の通りです。

1.学校などの給食施設

  • 子供たちの成長に必要な栄養計算を用いた献立作成
  • 食品の選定や購入
  • 調理場の衛生管理や栄養管理


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2.病院・福祉施設

  • 入院患者一人ひとりに合った栄養管理
  • 管理栄養士の献立に沿った調理サポート
  • 食材の発注


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3.研究・教育機関・食品関連企業

  • 養成施設において、教員として栄養士の育成を行う
  • 保健・医療・介護・福祉・スポーツなどに関する研究を行い、新商品の開発などを行う


栄養士の資格を取得することで「食に関する仕事」での活躍の場が大きく広がるでしょう。
また、栄養士の中には、組織に属さず、フリーで活動を行う人もいます。例えば、国家資格である栄養士の資格を取得した上で、民間資格である「フードコーディネーター」の資格を取得する人もいます。見栄えの良い料理のレシピの考案や飲食店や食品メーカーなどの新商品の開発、レシピ本を出版するなど、活動の場をさらに広げることもできるでしょう。
特に、主婦や出産を経た人でや働き方に制限がある人の選択肢として、フリーでの活動がおすすめされています。

主婦が栄養士の資格を取得するには

栄養士の役目は、健康的な食生活をサポートすることです。
このことから、栄養士の資格は、主婦の方々にとって、普段の食事から家族の栄養面のサポートを行うことができるという点において、役立つ資格といえるでしょう。
栄養士の資格取得の流れは以下のようになります。
1.栄養士養成施設を卒業する
栄養士養成施設には大学・短期大学・専門学校(2年以上の修業年限)があります。
2.受験資格に該当する施設での実務経験を修了する
求められる実務経験の期間は、卒業した栄養士養成施設によって異なり、以下のようになります。

  • 2年制の栄養士養成施設の場合:3年以上の実務経験が求められる
  • 3年制の栄養士養成施設の場合:2年以上の実務経験が求められる
  • 4年制の栄養士養成施設の場合:1年以上の実務経験が求められる

栄養士資格は、高校卒業後に指定の養成施設を卒業することで取得することができます。
また、養成施設には以下の2種類あります。

  • 管理栄養士養成施設・・・4年制大学・4年制専門学校
  • 栄養士養成施設・・・大学・短期大学・専門学校

管理栄養士養成施設を卒業した場合は、1年から3年の実務経験を行わず国家資格を受験することが可能です。
明確に管理栄養士を目指している場合であれば、管理栄養士養成施設への入学検討してみると良いでしょう。
また、栄養士の資格は在宅で取得することができません。厚生労働大臣の認定指定された施設でのみと定められています。栄養士の資格取得には、実習なども多く行われることから、通信講座や夜間学校、通信学校といった取得方法はありません。
先ほどご紹介したように、栄養士養成施設には4年制・3年制・2年制の大学または、専門学校があります。忙しい主婦の場合、できるだけ最短で資格の取得を目指す方がいいかもしれません。
しかし、それぞれの学校によって、特色やカリキュラムも様々です。自分が目的としている職業に合った学校選びをすると良いでしょう。
主な学習内容

  • 給食管理
  • 栄養指導論
  • 食品加工学
  • 調理学実習
  • 臨床栄養学


栄養士に必要な知識はたくさんあります。学習内容について事前にしっかり調べておくと良いでしょう。

主婦が栄養士の資格を取得するメリット

栄養士の仕事は、栄養バランスに沿った献立の作成や栄養指導などを行うことです。
家族の健康をサポートする面でいえば、栄養士は主婦の仕事内容の延長線上にあるといえるでしょう。主婦が栄養士の資格を取得するメリットを大きく3つ紹介いたします。
アルバイトやパートなど、活躍の場が多い
栄養士がサポートする対象者は、乳幼児から高齢者まで広範囲です。
そのため、給食センターや介護福祉施設、病院、社員食堂、食品工場、飲食店など、幅広く活躍できるでしょう。特に、病院や介護施設などの職場では安定した需要があります。社員での募集もありますが、アルバイトやパートなどの求人もお多く、主婦に人気のある職場です。
専門職であるため、安定した収入を得られる
栄養士の資格は、有資格者のみが名乗れる専門職です。活躍の場が広く、高い重要から正社員としても採用されやすい傾向にあります。社員として採用されることで、長期的に、安定した収入が期待できるでしょう。主婦からの再就職も比較的望みやすく、栄養士としての職場が見つからない場合でも、調理部門などで優先的に採用してもらえる場合が多いといわれています。
実務経験を積むことで管理栄養士を目指すことができる
管理栄養士は、健康な人だけではなく、病気を患った人への栄養指導を行うことが可能です。
栄養士の資格を保有していることで、管理栄養士の受験資格を得ることができます。栄養士の資格を取得し、実務経験を重ねることで、より専門性の高い管理栄養士を目指すのも良いでしょう。
主婦がオンラインで取得可能な資格
栄養士の資格をオンラインで取得することはできませんが、似たような資格を在宅で取得することは可能です。
在宅でも取得可能な資格をいくつか紹介いたします。
フードコーディネーター
フードコーディネーターは栄養士に近い資格として知られています。1級から3級までの資格があり、食に関する基本的なことから、経緯などの目線から応用的な知識まで見に受けることができる資格です。
主な内容は、食品メーカーなどでの商品開発や食を美しく魅せる演出などを行います。
イベントや、空間のコーディネート、写真撮影を行う仕事から、料理教室を開催するなど、様々な場面での活躍が期待できるでしょう。
フードコーディネーターの資格取得は、通信や学校で取得することが可能です。
通信講座での平均的な受講料は60000円から70000円前後が一般的です。

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食生活アドバイザー
健康な生活を送るための総合的なアドバイスができる資格です。
栄養素の働きや運動、休養まで幅広い知識を身につけます。食生活の安全や健康を守るための衛生管理、食品表示、食に関する経済・法律・社会問題の知識について理解を深めます。食に関する職業において、食生活アドバイザーの知識は大きなアドバンテージとなるでしょう。
通信講座での相場は、40000円前後が一般的とされています。

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まとめ

栄養士や管理栄養士は、主婦も目指すことができる資格です。
資格の取得方法は、大学や専門学校など、様々な形式があります。しかし、オンラインや在宅での取得ができないため、計画を持って取り組んでいくことがおすすめです。
専門的な知識を身につけることで、家族への健康面でのサポートやキャリアアップなど、様々な場面で資格を活かしてみてはいかがでしょうか。

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