もちろん、専業主婦ママも食育に興味を持って欲しいと思っていますが、今日はちょっと別の視点からお話をしたいと思います。

 

フルタイムで働いていると、帰宅してからの食事の支度はとても負担が大きいと思います。

クタクタに疲れてるけど、子供もお腹が空いているし、パパッと10分で食事を整えられたら…

でも、現実にはなかなかそうもいきません。

 

同居のお姑さんや家政婦さんにアウトソーシングしたり、上手くご夫婦で分担なりシェア出来ていればそうでもないかもしれませんが、現実的にはママが一人で担当する場合が圧倒的じゃないでしょうか?

 

そんな時に「子供と一緒にお料理しましょう」なんて言われたら「はぁ?そんな暇も余裕も無いわ!」とお叱りを受けるでしょうね(^_^;)

 

もちろん普段の食事ではなく、週末のお休みの日に当てもなくショッピングモールをさまよってぐったり疲れるくらいなら、是非お子様と一緒にお料理やお菓子作りを少しずつで良いので楽しんで欲しいんです。

パパも巻き込んで家族みんなで楽しめればなお良いですね。

1〜2時間も確保出来れば充分です。 我が家では、餃子の日は私が餡を作り、夫と子供達が包んで、私が焼き、焼けた端からみんなで熱々を頬張ります。

 

4〜5歳になれば、炊飯器があればご飯が炊けます。

電子レンジの使い方がわかれば、常備菜を温めて盛り付けることだって出来ます。

 

小学生になってコンロの使い方がわかれば、卵を割って目玉焼きだって作れます。

包丁を使わせなくても、やり方さえ工夫すればおみそ汁だって作れます。

 

そうやって2〜3歳頃から少しずつ、危険の少ないやり方で、お料理や食事の支度を子供に教えて、出来るようになったら任せて、シェアしましょう。

子供だって家族の一員です。

家族の一員なら、当然家事も分担したって良いんです。

 

仕事が忙しいから、なかなか食育に取り組めない、と言うのも理解出来ます。

でも、今から少しずつ取り組んで

 

「ママもパパも遅いな…お腹減った…」

 

よりも

 

「ママもパパも遅いから、僕(私)がご飯炊いておいてあげよう」

 

という方向に持って行ければ、ママの料理の負担が減るだけでなく、子供にも「自分だって家族の一員として家事を任されている」と言う自信がつくのです。

家族の食事を任されれば、「自分は必要とされている」と言う自己肯定感にもつながります。

 

もちろん食事の支度だけでなく、お洗濯やお掃除も同時進行出来ると良いですが、そこはそれぞれのご家庭の優先度に合わせて良いと思います。

夜暗くなったらカーテンを閉めたり、お風呂のスイッチを入れるくらいなら未就学児でも充分出来ます。

背が大きくなれば、洗濯物の取り込みだって出来ます。

 

まずは一緒に楽しくやってみて、上手くなったら任せる。

勉強が出来るとかサッカーが上手いとか、そう言うことも大事ですが、まずは自立に向けて子供としっかり向き合う事が大切です。

食育基本法に定義されている「知育、徳育、体育のもととなるもの」とされる所以はここにあります。

 

自分で出来ることは自分で!

それが自信(自己肯定感)と向上心につながります。

是非、ご家族みんなで取り組んでみて下さい。


ふるや まちこ 

会社員、専業主婦を経て、

  • キッズキッチン協会認定 キッズキッチンインストラクター
  • NPO日本食育インストラクター協会認定 1級食育インストラクター
  • 食品衛生責任者

2012年より0歳からの子どもとその保護者を対象とした調理と食育の教室「食育教室おやこキッチン」を開講。のべ500組以上の親子と料理を通した楽しい親子時間を共有。

保護者向け食育講座、食育相談、イベント出店、レシピ提供、レシピサイトNadiaにてレシピ公開、食育コラムの執筆、子供とホームパーティーを楽しむためのブログ執筆など、多方面にて活躍中。


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