Q.7ヶ月の息子が離乳食をあまり食べないので困っています。口に持って行ってもすぐにべーっと出してしまいます。

 

A. 家事や育児に追われ時間のない中、せっかく作った離乳食を食べてもらえないと本当にがっかりしますね。どうして食べてくれないんだろう、作り方が悪いのだろうか、美味しくないのだろうかと悩んでしまうと思います。

離乳食を食べない時は基本的なことを見直してみましょう

離乳食を食べさせるタイミングに気をつける

一番大事なことは、離乳食を食べる時間帯に満腹にならないようにすることです。お腹がすいていなければ食べたくないのは大人も同じですね。授乳の時間を少し調整して食事時間の前は避けたり、寝返りやハイハイなどの運動をさせて体を動かしたりしてみましょう。

逆に空腹すぎても食事よりミルクや母乳を欲しがったり、不機嫌になってしまうこともあるので、お腹がすきすぎる状態も避けましょう。

家族が美味しそうにご飯を食べる

ママや家族が美味しそうにご飯を食べる姿を見せることも、食事に興味を持たせるきっかけになります。

スプーンを変えてみる

時々スプーンが合わないことがあります。特に舌触りに敏感な赤ちゃんはスプーンの感触が嫌でなかなか口に入れたがらないこともありますので、スプーンを変えてみるのも良いかもしれません。

あれこれやっても離乳食を食べないときは考え方を変えてみる

いろいろな工夫をしてみてもなかなか食べてくれないことがあります。

そんな時には考え方を少し変えてみましょう。

赤ちゃんに限らず大人でもそうですが、よく食べる人、食が細い人、食べることが大好きな人、あまり興味がない人など、食に関するタイプは人それぞれです。赤ちゃんも、初めから食べることに興味深々でよく食べる子もいれば、あまり食には興味がなかったり、食事より母乳やミルクの方が好きな子もいます。

離乳食は飲む栄養から食べる栄養へ移行するための練習であり、離乳食を食べないからといってすぐに栄養失調になることはありません。しっかり母乳やミルクが飲めていて元気にしていればあまり心配せず、「まだ食事よりおっぱいの方が安心するのね」と、ゆっくり成長を見守りましょう。離乳食が進まないからといってママがイライラしてしまうと、イライラは赤ちゃんにも伝わり、楽しいはずの食事の時間がママにとっても赤ちゃんにとっても苦痛になってしまいます。食事は楽しいという気持ちを感じられるように、美味しいね、と声がけをしながら離乳食をあげ続けてみて下さい。少しずつ食べられるようになるはずです。

また、毎日あげ続けることも大切なので、食べないと分かっていても毎回少量ずつ準備してあげましょう。


齋藤 裕子(さいとう ひろこ)

大学卒業後、管理栄養士として8年間認可保育園で勤務。在園児の栄養管理や食育活動の他、併設する子育て支援センターで離乳食料理教室や親子クッキングを定期的に開催。出産を機に退職し、現在2児の母。

<保有資格>

管理栄養士、食生活アドバイザー、フードコーディネーター