「ウチの子、アレルギーかしら?」。そう心配なさっている方も多いことでしょうね。「私、最近、花粉症になっちゃって」とおっしゃる方もいらっしゃるかと思います。

  4人家族の我が家のアレルギー有病率は100パーセントです。胸を張って言えることじゃありませんが(笑) 

 私は子どもの頃からアレルギー体質で、今は春には鼻炎、秋には喘息に悩まされる花粉症。夫はほこりで起こるアレルギー性鼻炎で、2人の子どもたちも親のアレルギー体質を受け継いで、まごうことなきアレルギーっ子です。

 10歳の息子は、乳児期から食物アレルギーとアトピー性皮膚炎と喘息があり、小学生になってからは花粉症と口腔アレルギ―症候群の症状が現れました。アトピー性皮膚炎と喘息はだいぶ良くなってきたので、他のアレルギーも治るかも? と淡い期待をいだいていましたが、そうは問屋が卸さないようです。

 4歳の娘は食物アレルギー。風邪をひくと息もできないほど咳が続きます。娘は喘息とは診断されていませんが、小さい頃の息子の喘息の発作に似ているので気になっています。

 

厚生労働省の資料によると、喘息、花粉によるアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなど、アレルギー疾患を発症する人が急増しているそうです。

 10年ほど前のデータですが、喘息の有症率は幼稚園児で約20パーセント。花粉によるアレルギー性鼻炎の有病率は47.2パーセントにものぼり、アトピー性皮膚炎と食物アレルギーは赤ちゃんから大人まで増加傾向にあり、「アレルギー疾患は、国民の約5割がかかる国民病」と位置づけられています。2人に1人がアレルギーって、かなり多いですよねぇ。

 アレルギーは、免疫が過剰に働いてしまうことによって起こります。食べ物や花粉、ほこりなど、ふつうは体内に入っても何でもないものに対して反応してしまうこともあります。

 しかし、私たちは食べなければ生きていけません。食べることによってエネルギーを得て、心身はつちかわれています。そう考えると、アレルギーは私たちの体の一部であり、私たちが選んで口にする食べ物の影響を受けているのかもしれないなぁ、と感じるようになりました。

 アレルギーがあると、いろいろと不便ではありますが、その分、見えてくることもあります。アレルギーがあっても大丈夫。一緒にゆるゆると進んでいきましょう。

 


伊藤ミホ (いとう みほ)

アレルギー対応料理研究家。

自身の子供の食物アレルギーを通して、食べ物で体調を整えることの大切さを実感。

小麦・卵・乳製品・大豆・アーモンド・ゴマ・落花生・エビ・カニ・牛肉などを使わないグルテンフリー&食物アレルギー対応の料理教室「コメコメ・キッチン」主宰。

良質な食材を使いながら、できるだけ簡単に、素材の味をいかした「引き算」のおいしさを感じられるレシピを提案。

著書

『寒天を使って、サクサクおいしい! 米粉のクッキーとタルト』(世界文化社)

『家族みんなを元気にする グルテンフリーレシピ』(清流出版)


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