先日のコラムに結構反響がありまして、無添加と食育についてモヤモヤしてる方が少なからずいるようなので、もう少し、書いておこうと思います。

 

【食育コラム】無添加にこだわらなきゃダメ? – 食育教室 おやこキッチン

ふるやまちこの食育コラム】無添加にこだわらなきゃダメ?

食べさせて育てる?

食育」を「食べさせて育てる」と字面の通りに解釈していると、前回のコラムのような食育=無添加で安全安心な国産食材と言う事だけに注意が行ってしまうのでしょうか。もちろん、それはそれで大切なことではあります。

でも、それだけで良いのでしょうか?

 

政府の食育基本法では、食育を「知育、徳育、体育の基礎となるべきもの」と定義しています。

身体に良い食事を作って食べさせることだけでは、ただの生活の一部です。

 

そこに、この食材はどこで誰にどのようにして作られ、どうやってここまで辿り着き、どのように調理されたか、と言った情報を付加して、初めて食育と呼べるようになるのです。

もちろん、毎回毎回全ての情報を付加する必要はありませんが、少しずつ、少しずつ伝えていくことが大切です。

 

食べ物の成り立ちを知り、そこに積極的に参加する。

なんとなく、イメージして頂けたでしょうか?

食の自立

おやこキッチンでは食育の目的を「食に関して自立させる」ことと考えています。

前回コラムの「選食力」も自立のための能力です。

何を選べば、より自分に合った食べ物が選べるか。

つまり、「食べるのに困らない」ようにしてあげると言うことです。

 

体調が悪い時にどんな食べ物を食べたら良いかがわかることは体調管理に必要な知識ですし、知らないことによって身体の不調を悪化させてしまうかもしれません。

 

さらに、ちょっと大袈裟かも知れませんが、、、

普段から台所で一緒にお料理をしていれば、家族に万が一のことがあっても、自分でご飯を炊いたりおかずを作って何とかお腹を満たすことが出来ます。

東日本大震災のような大きな災害があって食糧が手に入らない時に、水を確保する方法や食べられる野草を知っているか知らないかでは、ギリギリのところで違いがあると思いませんか?

 

「食べること」は「生きること」です。

健康に生きるには、食べるための知識と経験が必要です。

家庭での日々の食育が大切、と言われるのはそういった意味でもあるのです。

「食の自立」に向けて、大人も子供も、少しずつ食育に取り組んで行きましょう!


ふるや まちこ 

会社員、専業主婦を経て、

  • キッズキッチン協会認定 キッズキッチンインストラクター
  • NPO日本食育インストラクター協会認定 1級食育インストラクター
  • 食品衛生責任者

2012年より0歳からの子どもとその保護者を対象とした調理と食育の教室「食育教室おやこキッチン」を開講。のべ500組以上の親子と料理を通した楽しい親子時間を共有。

保護者向け食育講座、食育相談、イベント出店、レシピ提供、レシピサイトNadiaにてレシピ公開、食育コラムの執筆、子供とホームパーティーを楽しむためのブログ執筆など、多方面にて活躍中。


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