1950年3月15日に昭和天皇が小豆島を訪れた際に、オリーブの種を蒔いたことが由来となり、香川県の小豆島のオリーブを守る会によって、1972年に「3/15はオリーブの日」と制定されました。オリーブを多くの人に知ってほしいという願いが込められているそうですが、オリーブオイルをはじめとするオリーブ製品は私たちの生活にもすっかり定着したと言えるのではないでしょうか。普段からオリーブオイルを料理に使っている方も多いと思いますが、3/15のオリーブの日にちなんで、今一度オリーブオイルの栄養について学び、新しいレシピを試してみませんか?

知っているようで知らない?オリーブオイルの効能

オリーブオイルの主成分はオレイン酸で、多くの油に含まれている成分です。その中でもオリーブオイルには特にオレイン酸が豊富に含まれており、全体の約70%以上を占めています。このオレイン酸は善玉コレステロールを増加させ、代わりに悪玉コレステロールを減少させる効果があります。高カロリーな食事が多い現代において、欠かすことのできない成分と言えます。また、オリーブオイルにはポリフェノールやビタミンEといった抗酸化物質も含まれています。ビタミンEは別名「若返りのビタミン」と呼ばれるほどで、細胞や血管の老化を防ぎ、生活習慣病予防やアンチエイジング効果が期待できます。

イタリアンだけじゃない!和風で楽しむレシピ4選

オリーブオイルは加熱しても栄養価が変わりにくいため、調理の幅が広いのも嬉しいポイントです。オリーブオイルというとイタリアンや洋食に使うイメージが強いと思いますが、意外にも和の食材とも好相性なのです。そこで今回は、オリーブオイルを使った和テイストのレシピをご紹介します。オリーブオイルを幅広く料理に活用して頂けると嬉しいです。

 

オリーブオイル×めんつゆ!鮭とブロッコリーの和風パスタ

【材料】1人分

  • スパゲッティ・・・80~100ℊ
  • ブロッコリー・・・1/4株
  • 生鮭の切り身・・・1切
  • 塩コショウ・・・少々
  • 薄力粉・・・少々
  • ニンニク・・・1片
  • 赤唐辛子・・・1/2本
  • オリーブオイル・・・大さじ1~2
  • めんつゆ(ストレート)・・・大さじ2

【作り方】

  1. ブロッコリーは小房に分ける。ニンニクは薄切りにする。赤唐辛子は半分に切って種を取り除く。
    鮭は大きさを四等分に切り、塩コショウをふって薄力粉をまぶす。余分な粉を落としておく。
  2. 鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩少々(分量外)を加えてスパゲッティを袋の表示通りに茹でる。茹であがる直前にブロッコリーも加えて一緒に茹で、ザルにあげる。(茹で汁は全部捨てずに大さじ2ほど残しておいてください。)
  3. フライパンにオリーブオイルをひいて中火で熱し、ニンニクと赤唐辛子を炒める。香りが立って来たら、鮭を入れて両面こんがりと焼く。2とめんつゆ(ストレート)を加えて手早く炒め合わせ、味をみて塩気が足りないようであればパスタの茹で汁を加える。全体を混ぜ合わせて器に盛り付ける。仕上げにオリーブオイルを回しかけても◎

味付けにめんつゆを使用した和風パスタです。オリーブオイルとめんつゆは意外な組み合わせかもしれませんが、めんつゆを使うことで味付けの失敗がなく、オリーブオイルの風味が食材の旨味を引き立てます。シンプルながら、ガーリックや唐辛子が効いていて食欲をそそる一品です。

 

オリーブオイル×梅!大葉の香りが爽やかな和風パスタ

【材料】1人分

  • スパゲッティ・・・80~100ℊ
  • ツナ缶・・・1/2缶
  • 梅干し・・・1~2個
  • 大葉・・・3枚
  • 玉ねぎ・・・1/4個
  • オリーブオイル・・・大さじ1
  • めんつゆ(ストレート)・・・大さじ3
  • 白ごま・・・少々

【作り方】

  1. 鍋に湯を沸かし、塩少々(分量外)を加えて袋の表示通りにスパゲッティを茹でる。ザルにあげて水気を切り、麺がくっつかないようにオリーブオイル少々(分量外)を絡めておく。
  2. 梅干しは種を取り除いて包丁でたたいてペースト状にする。大葉は千切りにする。玉ねぎは薄切りし、辛味が強ければ水にさらし、しっかりと水気を絞る。ツナ缶は軽く汁気を切る。
  3. ボウルにめんつゆ(ストレート)、オリーブオイル、ペースト状にした梅、ツナを加えて混ぜ合わせる。
  4. 3にスパゲッティと玉ねぎ、大葉を加えて軽く和えたら器に盛り付け、白ごまをふる。

これからの季節に嬉しい、梅を合わせてさっぱりと仕上げた和風パスタです。ツナとオリーブオイルを加えることでコクも出て、青じその爽やかな風味も楽しめます。梅は一般的なお弁当用の塩分8%程度のものを使用しています。塩分や大きさによって量を調整してください。

 

オリーブオイル×和風だし!さっぱり和風ポテトサラダ

【材料】2人分

  • じゃがいも・・・小2個(約250ℊ)
  • 枝豆(茹でたもの)・・・20さや程度
  • 芽ひじき(乾燥)・・・大さじ1弱
  • ちくわ・・・1本
  • 和風だし(A)・・・大さじ1
  • 酢(A)・・・大さじ1/2
  • オリーブオイル(A)・・・大さじ1
  • 醤油(A)・・・小さじ1
  • 塩コショウ・・・少々
  • マヨネーズ・・・大さじ2程度

【作り方】

  1. 枝豆(茹でたもの)は、さやから実を取り出しておく。芽ひじき(乾燥)はたっぷりの水に浸し、熱湯でさっと茹でる。ザルにあげ、水気をしっかりと切っておく。ちくわは薄い輪切りにする。
  2. じゃがいもは皮付きのまま良く水洗いし、ラップに包んで600Wの電子レンジで5分ほど加熱する。熱いうちに皮をむき、ボウルに入れてフォークなどでマッシュする。(A)を加えて全体を混ぜ合わせる。
  3. 2に枝豆、芽ひじき、ちくわ、マヨネーズを加えて全体を混ぜ合わせ、塩コショウで味を整えて器に盛り付ける。

お酢と和風だしを効かせ、隠し味に醬油を加えることでさっぱりと食べられるポテトサラダです。オリーブオイルを加えることで、マヨネーズの量が少な目でもしっとりと風味豊かに仕上がります。オリーブオイルはひじきやちくわといった和食材とも相性が良く、色々な食材の食感も楽しめる一品です。おつまみやお弁当にもおすすめです。

 

オリーブオイル×柚子胡椒!ホタテの甘さが際立つ和風カルパッチョ

【材料】2人分

  • ホタテ(刺身用)・・・6~8個
  • 水菜・・・1株(1/4袋程度)
  • オリーブオイル(A)・・・大さじ2
  • 酢(A)・・・大さじ1
  • 醤油(A)・・・小さじ1
  • 柚子胡椒(A)・・・小さじ1
  • ピンクペッパー・・・適宜

【作り方】

  1. ホタテは厚みを半分もしくは三等分に切り、皿に円形に並べる。
  2. 水菜は葉の部分は3~5センチ程度の長さに切り、白い茎の部分はみじん切りにする。
  3. (A)を全て合わせてよく混ぜ合わせ、ドレッシングを作る。
  4. 1のホタテに水菜をのせ、3のドレッシングを掛ける。あればお好みでピンクペッパーを散らす。(ドレッシングは作りやすい分量を表記しています。お好みの量を掛けてお召し上がりください。)

オリーブオイルと柚子胡椒のドレッシングがホタテの甘みを引き立たせます。このドレッシングは魚介系の料理に良く合うので、サーモンや鯛のカルパッチョなどにもおすすめです。水菜の白い茎の部分は、固くて食べにくい場合もあるので、みじん切りにしてドレッシングと絡みやすくしました。

いかがでしたか?オリーブオイルはサラダにかけたりパンに付けたりしてシンプルに味わうのも美味しいですが、意外な組み合わせを楽しんでみるのもおすすめです。栄養価も高く、色々な料理に使える万能オリーブオイルを、毎日の食卓に気軽に取り入れて頂けると嬉しいです。

 

ライター紹介 楠みどり(シェアダイン料理家)
輸入青果会社勤務時代に野菜に興味を持ち、野菜ソムリエプロ、フードコーディネーターの資格を取得、料理教室を主宰。出産後は子どもの味覚の敏感さに驚き、子どもの味覚を育てたいという思いから、幼児食インストラクターの資格を取得。現在はフリーランスのフードコーディネーターとしてレシピ開発やスタイリングなど行うと同時に、出張・作り置きサービス「シェアダイン」の料理家として、主に子育て世帯の食事に向き合い、献立の提案・調理・レシピ提供等を行っている。

シェアダインとは 栄養士や調理師など食のプロ料理家が、家庭料理をご提案し、3日分のお料理を調理する出張「作り置きサービス」の会社です。(https://sharedine.me)