女性の悩みの一つである白髪。特に産後には白髪が気になる方が多く、その原因はホルモンバランスの変化や環境変化によるストレスなどと言われています。しかし、それだけではなく、授乳や赤ちゃんのお世話など、育児で忙しいあまり普段の食事で栄養がしっかり摂れていないことも白髪の原因かもしれません。今回は管理栄養士の筆者が、白髪が気になり始めた方に向けて、食事の面から白髪予防におすすめの食材を3つと食べ方ご紹介します。

おすすめ食材① 青魚

青魚は、サバ、アジ、ブリ、サンマなど、その名の通り背が青い魚。これらの青魚には、EPAやDHAといった必須脂肪酸が豊富です。EPAやDHAは、血中のコレステロール値を下げたり、血液をさらさらにする働きがあります。健康的な血液は、黒髪の色素成分(メラニン)を作る細胞(メラノサイト)に栄養を届けるのに役立ち、白髪予防につながります。

また、青魚には赤血球の成分である鉄分が多いことも特徴。鉄不足では正常の血液が作れず、メラノサイトや他の細胞に栄養や酸素を届けられなくなります。するとメラニンが作れないだけでなく、髪の毛の傷みなどにも影響します。健康な血液づくりは、美しい髪を目指す際には不可欠です。

<オススメの食べ方>

魚料理は手間がかかるから取り入れるのが難しい・・・という方は、時間のあるときに魚の切り身をまとめて購入し、幽庵焼きや照り焼きのタレにつけて冷凍しておくのがおすすめ。忙しい平日の夜にさっと焼くだけで手軽にお魚料理が食べられますよ。

おすすめ食材② 乳製品

牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品も白髪予防におすすめの食材。これらの乳製品には、アミノ酸の一種であるチロシンが多く含まれています。チロシンは、髪の色素成分であるメラニンの材料であるため、メラノサイトが元気であっても材料であるチロシンが不足していればメラニンは作られにくくなります。チロシンは特にチーズに多く、パルメザンやコーダ、チェダーなどがおすすめの種類です。

乳製品にはメラノサイトを活性化させるはたらきがあるカルシウムを多く含んでいるのもポイント。カルシウムは多くの日本人が不足している栄養素のため、積極的に摂取できると良いでしょう。

<オススメの食べ方>

粉チーズはパルメザンチーズを使用しているものが多く、粉チーズであれば手軽に料理にプラスできるので常備しておくのをおすすめします。朝食でトーストにかけたり、炒め物やソテーなど洋風の料理で仕上げにまぶしたりと、いつもの食事に取り入れやすいのが特徴です。

おすすめ食材③ 海藻類

海藻類が髪の毛に良い、と一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。ひじきやワカメ、昆布などの海藻類は白髪予防におすすめの食品のひとつです。海藻類にはヨードというミネラルが豊富。ヨードには細胞の新陳代謝を促進する働きがあるため、メラノサイトの機能維持に関わります。

さらに、海藻類には亜鉛も多く含まれています。亜鉛はたんぱく質の合成や、新陳代謝に必要な反応に関わる酵素の成分となるため、やはり白髪予防にかかわりの深い栄養素。白髪だけでなく、美しく綺麗な髪の毛を保つためにも欠かせません。亜鉛は特に海苔、昆布に豊富に含まれていますので、白髪には昆布が良いといわれる所以かもしれません。

<オススメの食べ方>

海藻類を日常のお食事に取り入れるには、保存性が高くストックしやすい乾物の利用がおすすめです。刻み海苔を常備しておき和のおかずのトッピングとしてかけたり、毎日のお味噌汁には乾燥ワカメやを加えたりと、日々習慣づけられると良いですね。

食事の工夫で、産後も美しい髪をキープしよう

白髪予防におすすめの食材と、ポイントになる栄養素のはたらきをご紹介しました。育児で忙しく自分の食事が乱れがちという方は、もしかしたらこれらの栄養が足りていないのかもしれません。全体の食事バランスには配慮しながら、おすすめ食材を上手に習慣的に取り入れてみてください。普段の食事の工夫で、美しい髪をキープしていきましょう!

ライター紹介 廣野沙織(管理栄養士)
お茶の水女子大学大学院にて食品科学を専攻し、調理を科学的に扱い美味しさを追求する研究を行った。研究の傍ら、レシピ開発や執筆活動に従事し、在学中にフリーランス管理栄養士として開業。出張・作り置きサービス「シェアダイン」の料理家として、主に子育て世帯の食事に向き合い、献立の提案・調理・レシピ提供等を行っている。