産後ママは、体力が落ちている体で、赤ちゃんに母乳をあげたり慣れない育児でなかなか休めません。また体を回復させるために、しっかり栄養バランスの摂れた食事を摂ることが理想ですが、この時期は台所に立つことも大変な場合があります。

産後はママだけでなく、パパも初めてのことばかりで大変ですが、やはりママの負担は大きいです。普段はお料理をしないというパパでもこの時期は、ママの為に栄養満点の食事を作ってママの体を気遣ってあげてはどうでしょうか。ママもパパが作ってくれるのを喜んでくれるはずです。料理に慣れていなくても安心で簡単!の火を使わない料理を3つご紹介します。

先ずは産後に積極的に摂りたい基本栄養素5つ

産後は分娩で疲れ切った体の回復が必要です。それにはバランスのとれた食事が大切です。必要な栄養素を5つご紹介します。ママに作ったお料理を出すときに、薀蓄として披露するのも良いでしょう(笑)

鉄分

分娩での出血などが原因で産後は貧血になりやすいです。母乳は血液から作られることからも特に貧血には注意をして下さい。

<多く含まれる食材例>小松菜、ほうれん草、レバーなど

*鉄は吸収されにくいのでビタミンCやたんぱく質と一緒に摂りましょう。

カルシウム

歯や骨の元になるカルシウムは母乳を通じて赤ちゃんに運ばれます。不足するとママの骨密度が低下する恐れがあるので積極的に摂っていきましょう。

<多く含まれる食材例>牛乳、ヨーグルト、チーズ、しらすなど

たんぱく質

産後の傷や体力を回復させるために必要な栄養素です。

<多く含まれる食材例>肉、魚、卵、豆腐、鶏むね肉、納豆など

葉酸

子宮の回復を促進して貧血予防に効果があり、赤ちゃんの発育にも重要な働きをします。

<多く含まれる食材例>ほうれん草、ブロッコリー、納豆になど

亜鉛

たんぱく質の代謝や細胞分裂に必要な栄養素です。抜け毛に悩むママにもおすすめです。

<多く含まれる食材例>牡蠣、豚レバー、納豆、卵など

 

【メイン】 混ぜるだけなのに栄養満点!「納豆しらす丼」

しらすでカルシウム、納豆でたんぱく質と葉酸を摂取しましょう。

飽きないためのアレンジは、おくらやめかぶなどのネバネバ食材をトッピングするのがオススメです。

(材料2人分)

  • ごはん   お茶碗2杯分
  • 納豆    2PC
  • しらす   50g
  • ねぎ    10g

(レシピ)

  1. 納豆を付属のたれを入れ、混ぜ合わせる。
  2. ごはんをお茶碗に盛る。
  3. ごはんの上にしらすと納豆をのせ、ねぎをトッピングする。

 

【副菜】混ぜるだけ!?さば缶とほうれん草のナムル

ほうれん草は鉄分、葉酸が、さばはビタミンDが豊富でカルシウムの吸収をサポートします。さばの缶詰を使うことで骨ごと食べることが出来るのでカルシウムも摂取することが出来ます。

ほうれん草を小松菜やもやしにさばの缶詰をさんまや鮭の缶詰にしてもおいしいです。

(材料2人分)

  • さば缶詰(味噌味) 1缶(100g位)
  • ほうれん草     3束
  • すりごま(白)   大さじ1
  • すりおろしにんにく 小さじ1
  • ごま油       小さじ2

(レシピ)

  1. さば缶は汁をきり、ボールにあけてフォークなどで食べやすい大きさにほぐす。
  2. ほうれん草は水で洗い、3cmくらいにざく切にする。皿にのせ、電子レンジ600wで2分ほど加熱する。粗熱を取り、水気を絞る。
  3. 1.にほうれん草を加えて、すりごまとすりおろしにんにく、ごま油を入れて混ぜ合わせる。

 

【汁物】栄養を余さず摂れる!冬野菜の体ポカポカスープ

旬の冬野菜でビタミンの摂取、生姜で体を温める一石二鳥のスープ。

スープは煮汁ごといただくので栄養を余すことなく摂れる流のはもちろん、授乳のために必要な水分を摂ることができ、母乳の分泌も良くなります。

お味噌を入れれば慣れ親しんだお味噌汁に、牛乳を入れればミルクスープにもなります。うどんやごはんを入れたら主食にもなります!

(材料2人分)

白菜   1~2枚

  • 大根   3cm
  • 里芋水煮 50g
  • 蓮根水煮 50g
  • 人参   1/3本
  • 醤油   大さじ1
  • みりん  小さじ1/2
  • だし汁  2カップ

(レシピ)

  1. 白菜は1cm幅のざく切りにする。大根、里芋、蓮根、人参は1cmの角切にする。
  2. だし汁と①を耐熱のボールに入れラップをして、600wの電子レンジで8分加熱する。
  3. 熱いので気を付けて取り出し、醤油とみりんを加える。

料理に慣れていないパパのために簡単で、火を使わない料理をご紹介させて頂きました。産後1ヶ月は、〜ので、体をゆっくり休めることが大切です。通常通りに家事をこなすのが大変な時期、パパがお料理をしてくれたらママは喜ぶこと間違いなしでしょう。家族の絆を深めるきっかけになるよう、産後ママに是非作ってあげてくださいね。

ライター紹介 藤崎 千尋(管理栄養士・シェアダイン料理家)
専門学校卒業後、給食委託会社にて保育園、学校、病院にて大量調理を経験。その後、デパ地下やレストランを運営する会社にて、食材の購買業務、大手コンビニ向けのプライベートブランドや缶詰の開発、有名店・有名シェフ監修のお弁当の商品企画・開発に従事。現在はフリーランスとして商品開発、撮影スタイリング、衛生指導など行うと同時に、出張・作り置きサービス「シェアダイン」の料理家として活動。

シェアダインとは 栄養士や調理師など食のプロ料理家が、家庭料理をご提案し、3日分のお料理を調理する出張「作り置きサービス」の会社です。(https://sharedine.me)