妊活は女性と男性のパートナーで協力して行うことが近道です。なぜなら、最近では不妊に悩むカップルのうち、約半数が男性側にも不妊の原因があるとも言われているからです。筆者は普段、出張料理サービスの料理家として活動していますが、最近ではご夫婦で妊活のために食事を積極的に見直していきたいと相談を受けることが随分多くなりました

一方で「いつか子どもが欲しい」と思っていても、何から始めたらいいのか分からない・・・という男性の方もまだまだ多くいらっしゃるかと思います。先ずは簡単に始められる「ご自身の普段の食事のクセを見直す」ことから始めてみてはいかがでしょうか?

基本中の基本!欠食せずに毎日3食きちんと食べる

朝・昼・夕食と、できるだけ毎日決まった時間に3食食べましょう。特に残業や飲み会などで帰宅が遅くなる方は特に要注意。なんとなく胃が重かったり、朝寝坊など朝ごはんを抜いてしまうという事態は避けたいですね。特に朝食は、1日の始まりに必要な大切なエネルギー源です。朝食をとらないと、脳に栄養がいかず、集中力や注意力がかけてイライラしたりストレスの元に。ストレスは、性欲の低下に繋がったり精子の質を下げてしまう恐れもあるため、妊活の大敵です。ストレス発散はもちろんですが、根本的にストレスの元となることは避けたいですね。

外食・コンビニ食で済ませることが多い人は要注意!単品食べをやめる

仕事が忙しいと、時間のない朝やお昼はついつい外食になってしまったり、コンビニ食で簡単に済ませてしまったりということもあるかもしれません。例えばコンビニのおにぎりやパスタ、ラーメンだけで済ませた場合は、炭水化物はたっぷり取れている一方、タンパク質やビタミン類は不足しがちです。元気な精子を作るためには、タンパク質やビタミン類はとても重要ですので、バランス良く栄養を摂取できるように単品食べはなるべく避けましょう。外食の時は、なるべく定食にしたり、コンビニでおにぎりを買う際は、葉野菜のサラダを付けるなど、なるべくバランス良く食べて、不足しがちな栄養素を補うようにしましょう。

男性ホルモンにも影響!アルコールの過剰摂取は避ける

夜遅くの食事やアルコールの多量摂取は体に負担をかけてしまいます。過剰摂取が続くことで男性ホルモンに影響が出てくる場合もあるため、妊活中にアルコールの多量摂取はやめましょう。また、寝酒もお勧めできません。アルコールには覚醒効果があり逆効果で睡眠の質を低下させます。アルコールは抗利尿ホルモンの抑制効果によって、夜中にトイレに何度も起きることにつながります。これは睡眠時間を減らすことになり、睡眠不足はストレス同様に精子の質を下げてしまう恐れもあります。アルコールは嗜む程度にするようにしましょう。

トランス脂肪酸を含む調味料やファーストフードに注意する

ファストフードは妊活中は極力避けたい食品。単品食べと同様、栄養が偏りがちになります。またマーガリン、ショートニングや、ファストフードに多く含まれるトランス脂肪酸は、不妊の原因とされる説もあります。トランス脂肪酸の過剰摂取は、悪玉コレステロールが増加し、心筋梗塞や肥満、アレルギー性疾患などの健康リスクも高まりますので、妊活中でなくてもなるべく避けたいですね。

いかがでしたでしょうか?基本的なことではありますが、意外と見直せる部分があるのではないでしょうか。妊活中は食事に気を遣うことはとても大切ではありますが、神経質になり過ぎないようにすることも大切です。先ずはできることから始めてみましょう!


<筆者プロフィール>

藤﨑千尋(管理栄養士)

専門学校卒業後、委託給食会社にて保育園、学校、病院にて大量調理を経験。その後、デパ地下やレストランを運営する会社にて食材の購買業務や大手コンビニ向けのプライベートブランドや缶詰の開発や有名店、有名シェフ監修のお弁当の商品企画、開発に従事。現在はフリーランスとして、商品開発、レシピ提供、撮影スタイリング、衛生指導等を行う傍ら、出張料理シェアダインの料理家として活動。

シェアダインとは

栄養士や調理師など食のプロ料理家が、家庭料理をご提案し、3日分のお料理を調理する出張「作り置きサービス」の会社です。登録しているプロ料理家がライターとして発信する、妊活・妊娠・出産・育児を楽しむためのウェブメディアも運営しています。

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