Contents
原体験は幼少期の祖母の家で。自分が作ったもので誰かが喜んでくれるって嬉しい!
子どもの頃から食べるのが好きで、作ることにも興味がありました。母は危ないから、となかなかキッチンに入れてくれなかったのですが、祖母が好きなことを好きなだけしなさい、という考えの持ち主で、祖母の家に行くと毎回お料理をさせてもらっていました。幼稚園児の時に卵焼きを作ってみたり、揚げバナナを作ってみたり。今振り返ると、その時の経験が自分の原体験になっているように思います。
中・高生時代に打ち込んだ部活。食に対する想いが固まる
学生時代は、部活のバスケットボールに明け暮れていました。本当にスポ根マンガのような厳しいところで、朝・昼・晩までずっと練習していました。栄養士による食事管理講座が親に対してありましたし、合宿では食事指導が入りました。そこではとにかく体を作るためには食べろ、と。練習で疲弊しきっているところに、すごい量の食事を摂らせる。肉体的にも精神的にも極限の状態だったと思います。今、どんなに大変なこともそれほど苦にならないのはこの時の経験が生きていると思います(笑)
一方で、食に対しては、もちろん体のためではあるけれど、無理をするものではなく、心のためのものでもあるはず、という反発する思いが生まれていました。
世間で健康食品などの栄養やカロリーなどを管理するものが持てはやされることにも疑問を感じていました。食って一緒に食べる相手やその空間や雰囲気なども楽しむ、もっと豊かなもののはずだ、と。
フードコーディネーターを目指し進学。サークル設立、農業インターン、地方局での料理コーナー担当。食品商社を経て、夢に向かい独立!
大学では食の川上から川下まで学びたいと思っていました。フードコーディネーターが取得できる大学でしたのでそういうサークルがあるだろうと思っていたのですが、あてが外れました。ないなら作ってしまおう!ということで新しいサークル団体を設立しました。「食で人を幸せにする」というのを目標に、まずは高齢者向けのデイサービスで、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に食事をするということをしました。何が食べたいのかをヒアリングして、それを学校や公民館のキッチンで作って、一緒に食べるんです。食事をただ作るのではなく、一緒にコミュニケーションをとりながら食べる、というのがポイントです。食事で大事なのは料理そのもののクオリティではなく、誰かと一緒に悩みや喜び、そして時間を共有することだと思っていたからです。
そのほかにも食で食を救うTable for Twoというボランティア活動の導入をしたり、農業インターンで長野に1ヶ月住み込みをしたり、地方テレビ局での料理コーナーを担当したり、とにかく食に関してあらゆる角度から学びたいと貪欲に取り組みました。
大学卒業時にはすでに独立して好きなことをしたいという思いはありましたが、まだ知らない「食の流通」分野を見てみたくて食品商社に就職しました。様々な部署を渡り歩き、やっぱり私は大量生産をする”調理”ではなく、一人一人の合わせた”料理”がしたいと確信して、退職。独立しました。
子供を想うママさんを支える。悩みを共有して解決に寄り添う。シェアダインとは思い描くものが一致していた
独立してからは、お料理教室を開催していました。作った商品を売るのでは食べて終わってしまいますが、調理方法などのスキルを伝えるのはその後に広がりがあると考えたからです。お料理教室に来てくれた人が、また誰か大切な人を思って料理をしてくれたらいいなという発想です。
そんな折にシェアダインのサービスを知りました。シェアダインはママのお悩み解決型と謳っていますが、子供を想うママさんがいて、その悩みを料理家さんのスキルでサポートするというのは自分が思い描いていた食のサービスにぴったり合致しました。
特にユーザーさんの家に行くのがいいですね。そのご家族の生活環境を見せてもらえることでその一部になれます。直接悩みをお聞きすることもできるし、直接解決の糸口になれるのはとても嬉しいですね。終わった後のチャットで「子供がxxをおいしそうに食べてました」「今度私も作ってみようと思います」という言葉をいただくと本当によかったな、と素直に思います。
大事な人を大事にできる。そんな世の中であってほしい
学生時代から一貫して、食事というのは単に食べるだけのもではないと思っています。人を想う、想いを伝える、何かを共有する、そういったときに食事があるのだと思います。大事な人を大事にできる、そんな世の中であってほしいですし、私は料理を通してそれを実現したいと思っています。そして大げさかもしれませんが、死ぬときに私がいてくれて良かったと思ってもらえるようなそんな人生にしたいと思っています。
ちゃらさんに作ってもらいたい逸品
ぶり大根。平凡かと思われるかもしれませんが、大根を面取りして、米のとぎ汁で下ゆでして…ときちんとした行程で作ったぶり大根は本当に味が全然違います。
バターチキンカレー。ぶり大根とは真逆ですが(笑)ヨーグルトとカレー粉、トマト缶などを使うのでお子さんにも好評のカレーです。ちょっとしたコツで華やかな一品になるので、ぜひお伝えしたいです。
記憶の料理
レンコンのはさみ揚げ
中学生の頃、初恋の男の子に(!)お弁当を作りました。その時に作ったのが、レンコンのはさみ揚げです。渋いチョイスですよね(笑)当時、母と相談して決めたメニューなんですが、これを食べて喜んでほしい!好きって気持ちが伝わってほしい!とありったけの気持ちを込めて作りました。これも今につながる原体験の一つですね。