日本薬膳師である瀧本靖子さんによる、いつもの食材を使って、子供にも応用できる薬膳のお話。薬膳というと漢方や特別な食材を想像しますが、普段の食材の一つ一つに効能があります。薬膳的観点から日常の食事に取り入れやすい食材とその効能を解説。

夏祭りやじゃぶじゃぶ池、キャンプなどの夏の外遊び。楽しくて夢中で遊ぶ一方、子供たちが虫に刺される機会が増えますね。特に多いのが蚊です。

子供が虫に刺されると、大人以上に赤く大きく腫れたり、ひどい場合は化膿してしまうこともあります。

そのように、虫に刺されたり、赤く腫れた時に食べたい食材があります。

虫刺されで赤くなる、腫れやすい場合は「熱を冷ます」

赤くなる、腫れる、痒くなるというのは炎症が起きているサインです。多くの場合は、熱がそこの箇所にあります。また虫刺されで赤くなったり腫れやすいのは、皮膚が弱い子供や、もともと身体に熱がこもっている子供の場合によく見られます。そんな時は、まずは熱を冷ますような食生活を心がけましょう。普段は熱がこもっていなくても、虫刺されで肌が赤く炎症している時は、同様に熱を冷ます食事を意識します。

身体に熱がこもっているサインと熱を冷ます食材

鼻血が出やすかったり、発熱しやすかったり、皮膚が赤くなりやすいのは身体に熱がこもっているサインです。

  • 熱を冷ます食材

 副菜・野菜:胡瓜、ほうれん草、トマト、レタス、なす、冬瓜、大根、ごぼう、ほぼ全ての果物類

 主菜・タンパク質:鴨肉、馬肉 など。

 

 

  • 熱をこもらせる食材

また逆に身体に熱をこもらせる食材もあります。虫刺されが赤く腫れているときは少し控えましょう。

主菜・タンパク質:ハム、ウインナー、鶏肉、ラム肉

その他:にんにく、葱、胡椒などほぼ全ての香辛料 など。

虫刺されのあとが残りやすい子は「肺」と「脾」を丈夫にする

傷あとが残りやすいのは、皮膚が弱い、血流が悪い場合によく見られます。

個人差はありますが、多くの場合、皮膚と関係の深い肺、肺を支えている脾が弱い事が原因です。

肺が弱いサインと肺を強くする食材

アレルギー性鼻炎やアトピー、喘息、花粉症、鼻水が出やすい、皮膚が弱い、風邪をひきやすいなどは肺が弱い人によく見られる傾向です。

  • 肺を強くする食材

主食:穀類

副菜・野菜:山芋、蓮根、アスパラガス、銀杏、白きくらげ

主菜・タンパク質:鯖、鰯、カツオ、鶏肉、豚肉、卵、牛乳 など

 

 

脾が弱いサインと脾を強くする食材

薬膳で言う脾とは、消化吸収システムの事です。食欲がない、ゲップがでやすい、嘔吐しやすい、下痢もしくは便秘の傾向がある、疲れやすく長時間歩けない、などは脾が弱いサインになります。

  • 脾を強くする食材

主食・炭水化物:穀類、いも類、とうもろこし

副菜・野菜:南瓜、山芋、キノコ類、ブロッコリー、キャベツ

主菜・タンパク質:鶏肉、牛肉、大豆 など。

また甘いものを食べ過ぎると脾の働きが弱くなるので摂り過ぎには注意したいですね。

 

大事なのはその子に今何が必要なのかをちゃんと見てあげること。

薬膳料理を作るという事は、「今、この子(人)には何が必要で何が不要なのか?」を症状から判断して適切な食事を与える事を言います。

まずは子供の様子を見てあげて、その子自身がどういう体質なのか、今どこが悪そうなのか、をちゃんと見てあげてくださいね。


瀧本 靖子(たきもと やすこ)

中国医学研究家、日本薬膳師、国際中医師、国際薬膳師、管理栄養士、オールアバウトガイド、ソムリエ協会認定ワインエキスパート。
実践女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻卒業後、漢方と食事で病気の治療をする病院の食養内科に勤務。その後老人福祉施設で管理栄養士として勤務する。
そのころ、中医学のおもしろさに魅了され、中医学、薬膳を学ぶ。
2005年4月に横浜・青葉台で「薬膳料理レストラン心味」を開店。2006年より「薬膳教室心味」として今に至る。
東京・横浜の教室を中心にカルチャーセンター、大学の生涯学習センター、各地サロンで教えるほか、各種イベント開催やレストランにおける薬膳メニューの監修などを手がける。
西洋栄養学と薬膳を融合し、体・心・医学・料理をつなげて現代人の生活スタイルや体質にぴったりあうように理論と料理の両面から指導する、独自のスタイルを持つ。
薬膳の世界を広めるため、ワイン、チーズなど多分野の食の世界に活躍の場を広げる。

 

 

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