硬いおせんべいより、ふんわりロールケーキ……
噛み切る系の肉より、ひき肉でハンバーグ……
バゲットより、柔らかパン……

毎日の中で、子どもだけでなく大人も噛み応えのあるものを
意識もせずに敬遠していたりしませんか? 

噛むって、食事を美味しくする力でもあるんですよ。
その他たくさんの効用もある「噛む」。
そこに注目した絵本を紹介します。

もぐもぐから始まる食べること『ノンタンもぐもぐもぐ』

おすすめ年齢:0歳~
定価:¥ 600+税
著: キヨノサチコ
出版社: 偕成社

 

ノンタンがもぐもぐ何か食べていますよ。
何食べているの?と尋ねると、おいしいバナナ!

こんな風に、いろんな動物が
しっかりもぐもぐする様子が描かれています。

離乳食から、子どものもぐもぐが始まります。
最初は焦らずに、柔らかくて消化の良い食べ物から
「ノンタンも、もぐもぐしてるね」そんな声かけと共に
もぐもぐの体験を増やしていきたいですね。

音から食べる楽しみが見つかる『おいしいおと! なんのおと?』

  
 おすすめ年齢:2歳~
 定価:¥800 +税
 作: ふくざわ ゆみこ
 出版社: ひかりのくに

 

噛むが大事と知ると
「よく噛んでね」と口うるさくしてしまいそうですが、
そう言っても小さな子にあまり効果はありません。

それよりも、「いまどんな音してる?」と
噛む音に注目させるほうがずっと効果的なんですよ。
「あれ?ポリポリかな?」「シャリシャリ?」「カリコリ?」

そんな噛む音に注目した絵本がこちらです。
「なにをたべているか」を音で読者に想像させる工夫がされていて親子で楽しめます。

しっかり噛んで元気になろう!『かむんだよ』 ちいさなかがくのとも2012年7月号


  おすすめ年齢:3歳~
  定価:¥350+税
  文:小野寺悦子
  絵:はた こうしろう
  出版社: 福音館書店

 

 

おにぎりをしっかり噛んで噛んでさらに噛んでみると
甘さがだんだん増してくる!
ウィンナも、キュウリも何度も噛んでみると
とろとろ溶けてくる…そしたらごっくん!

丁寧にページを割いて、噛んで食べる様子を描いているので
子どもにもわかりやすいですよ。

こちらは、現在購入はできませんが、図書館などで手に取ることができます。

「噛む」とは生きる力の源『かむかむ』

  おすすめ年齢:5歳~
  定価:¥1,300+税
  文: カムカムズ
  絵: 南伸坊
  出版社: PHP研究所

 

 

「噛むって大事っていうけど、なんで大事なの?」と聞かれたときに
この絵本が答えを教えてくれます。
食事がおいしくなるだけではなく、飲み込みやすくなるし、
うんちもスッキリ出やすくなるんですよね。

頑張るときに、噛みしめる…なんてことも
分かりやすく伝えています。

巻末に親子でできる「かむかむチェック」がついていますよ。
さあ、どれくらい噛んでいるかな?

実は、噛むことは、心にも影響を及ぼします。
例えば、ストレス解消にも一役買っているのだそう。
スポーツ選手がガムを噛んでいるのは、それなんですって。
噛みごたえのない生活は、ストレス発散の機会が少ない生活とも言えそうですね。

実りの秋がやってきます。
いつもより少しだけ噛むことを意識してみませんか。


大久保 徳久子(おおくぼ とくこ)
絵本de子育てコーチ/ 読書アドバイザー

出版社にて絵本・児童書の書籍編集に携わったのち、現在はフリーランスとして活動。手掛けた絵本・児童書は300冊にのぼる。編集者としての経験を活かし、子どもの本に親しむための講座を開催。マタニティの時期から始まり、赤ちゃん·園児·小学生の親に向けて幅広い対象にして図書館や教育委員会委託講座等で講演するほか、保育士向け雑誌で絵本紹介記事の執筆、小学校や保育園で読み聞かせ活動を続けるなど、多岐にわたって絵本の魅力を広める活動を行っている。

また、子育てする親向けに、絵本にコーチングの知識を織り交ぜたオリジナル講座【絵本de子育てコーチング講座】も不定期に開催、NPO法人理事としても子育て支援活動に関わっている。
プライベートでは1児のママ。公式ブログ http://ameblo.jp/ehonde
シェアダインで食育絵本コラムを連載中

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