離乳食の食べさせ方と上げる量について解説
初めての離乳食で、赤ちゃんが食べてくれるか?アレルギーは大丈夫か?そんな不安や疑問がいっぱいあると思います。赤ちゃんの成長や体調によって、離乳食を食べるペースにも個人差が出てきます。今回はその離乳食の食べさせ方について解説させていただきます。
離乳食とは?
「離乳食」は、食欲を育み、規則的な食事のリズムで生活リズムを整えたり、食べる楽しさを体験していくことを目標にしています。離乳食は赤ちゃんにとって生命維持活動に必要不可欠であり、成長、すなわち身体の発育や発達のために必要な栄養源です。
離乳食を調理する際に気をつけなければならないこと
離乳食の温度
離乳食を始めるにあたって、母乳やミルクしか口にしていない赤ちゃんにとって、熱いものや冷たいものは刺激が強すぎることがあります。熱いものは冷まし、冷たいものは少温めてあげて、人肌程度の温度の離乳食を与えてあげましょう。
離乳食の調理形態
離乳食を作るときは、ステップに合った食材のかたさになるように気を付けましょう。
ステップごとの目安は、下記のとおりです。
離乳食初期(生後5、6ヶ月ごろ)なめらかに潰した状態(穀類の場合:つぶしがゆ)
離乳食中期(生後7、8ヶ月ごろ)下でつぶせる固さ(穀類の場合:全がゆ)
離乳食後期(生後9〜11ヶ月ごろ)歯ぐきでつぶせる固さ(穀類の場合:全がゆ〜軟飯)
離乳食完了期(生後12〜18ヶ月ごろ)歯ぐきで噛める固さ(穀類の場合:軟飯〜ご飯)
必要以上にやわらかいものばかり食べさせてしまうと、赤ちゃんの月齢に合った噛む力が身につかなくなってしまいます。赤ちゃんの成長とともに、噛み応えがあり食感の違いを楽しめるような食材へ移行していきましょう。
離乳食を食べさせる際に気をつけなければならないこと
離乳食初期
食べさせるときの姿勢は、赤ちゃんを膝の上に抱っこして、赤ちゃんの姿勢を少し後ろの方に傾けてあげると食べさせやすいです。
赤ちゃんの下唇に食べ物を乗せたスプーンをそっと置いて、口を閉じるまで待ちます。それから、上唇で取り込んだらスプーンを引き抜いてあげます。
食べ方の目安としては、赤ちゃんの様子を見ながら1日1回小さじ1ずつから始めます。母乳やミルクは飲みたいだけあげてください。
スケジュール例
□生後5〜6ヶ月ごろ
AM 6:00
授乳1回目
AM 10:00
授乳2回目+離乳食
AM 14:00
授乳3回目
PM 6:00
授乳4回目
PM 10:00
授乳5回目
□離乳食開始1ヶ月ごろ
AM 6:00
授乳1回目
AM 10:00
授乳2回目+離乳食1回目
AM 14:00
授乳3回目
PM 6:00
授乳4回目+離乳食2回目
PM 10:00
授乳5回目
離乳食を始めてから2週間くらい過ぎたら、たくさん食べてくれるようであれば食べれるだけ与えて大丈夫ですが、食ごに母乳やミルクが飲めるくらいまでにしておきましょう。
おかゆ(米)から始めて、パンやじゃがいもなどのでんぷん質性食品を主としましょう。そして慣れてきたら、野菜や果物、豆腐、白身魚など種類を増やしていきましょう。
離乳食中期
食べさせる時の姿勢としては、自分で座れるようになったら、床や補助板に足の裏がつく椅子に座らせてから食べさせてあげましょう。
たいらなスプーンを赤ちゃんの下唇に置いて、上唇が降りてくるのを待ちます。赤ちゃんが食べ物を飲み込むのを待って、飲み込んだことを確認できたら。次の1さじをあげるようにしましょう。
食べ方の目安としては、1日2回食で、食事のリズムをつけていきます。赤ちゃんがさまざまな味や舌ざわりを楽しむことができるように、食品の種類を増やしていきましょう。
スケジュール例
□生後7〜8ヶ月ごろ
AM 6:00
授乳1回目
AM 10:00
授乳2回目+離乳食1回目
AM 14:00
授乳3回目
PM 6:00
授乳4回目+離乳食2回目
PM 10:00
授乳5回目
1食の量
全粥:50〜80グラム
野菜果物:20〜30グラム
魚または肉:10〜15グラム
または豆腐:30〜40グラム
または卵:卵黄1個〜全卵3分の1個
または乳製品:50〜70グラム
穀類や野菜、果物、たんぱく質性食品を組み合わせた食事にしましょう。
卵を与える際には、アレルギーの少ない卵黄の固く茹でたものから始めるのが安心安全です。
離乳食後期
離乳食後期になったら、赤ちゃんが食べ物に手が届きやすい位置にテーブルや椅子を置くようにしましょう。
スプーンであげたり、自分で食べたがっているようであれば手づかみで食べさせてあげましょう。柔らかい食べものを前歯でかじりとって食べる練習をしましょう。食べさせてあげるときは、丸みのあるスプーンを使ってスプーンを赤ちゃんの下唇に乗せて、口が閉じるのを待ちます。
食べ方の目安は、食事のリズムを大切にして、1日3回の食事に進めていきます。家族が一緒に楽しい食卓体験をさせてあげるようにしましょう。
スケジュール例
□生後9〜11ヶ月ごろ
AM 6:00
授乳1回目
AM 10:00
授乳2回目+離乳食1回目
AM 14:00
授乳3回目+離乳食2回目
PM 6:00
授乳4回目+離乳食3回目
PM 10:00
授乳5回目
1食の量
全粥:90グラム〜軟飯:80グラム
野菜果物:30〜40グラム
魚または肉:15グラム
豆腐:45グラム
卵:全卵2分の1個
乳製品:80グラム
離乳食後期になってくると食事から栄養をとる割合が増えてきますが、母乳やミルクも欠かせません。生後9ヶ月以降になると鉄分が不足しやすくなるので、調理用の牛乳や乳製品の代わりに育児用ミルクなどを入れて工夫します。また、鉄分の不足を補うために赤身の魚や肉、レバーなどを取り入れるようにしましょう。
離乳食が順調に進まない場合にはフォローアップミルクを取り入れるようにします。
離乳食完了期
離乳食後期になりますと、真っ直ぐに座るとひじがテーブルにつく高さに椅子を調整するようにしましょう。
手づかみ食べを十分にさせてあげましょう。スプーンなどの食具を使いたがるようであれば持たせてあげます。手づかみやフォークスプーンなどを使いたがったりして、自分で食べる動きが活発になります。自分で食べる楽しみを手づかみ食べから始めます。
食べ方の目安は、1日3回の食事のリズムを大切にするとともに、生活リズムを整えていきます。
スケジュール例
□生後12〜18ヶ月ごろ
AM 7:30
離乳食1回目
AM 10:00
おやつ1回目
PM 12:00
離乳食2回目
PM 15:00
おやつ2回目
PM 18:00
離乳食3回目
1食の量
軟飯:90グラム〜ご飯:80グラム
野菜果物:40〜50グラム
魚または肉:15〜20グラム
豆腐:50〜55グラム
卵:全卵2分の1〜3分の2個
乳製品:100グラム
ほとんど食事から栄養を摂るようになり、卒乳していく時期になります。母乳やミルクは突然やめるのではなく、離乳の進み具合の様子を見ながらにしましょう。
食品の種類や調理方法が多様となるような食事内容にします。調味料は離乳開始児は必要なく、その後使用するようになっても、薄味にするようにします。
離乳食を食べさせる際に嫌がったらどうすればいい?
食べるのを嫌がる理由は様々です。例えば離乳食より母乳やミルクが好きだったり、スプーンの感触が苦手だったり、飲み込むのが苦手だったり、成長していくにつれて色々です。無理にあげることが一番良くないので、無理にあげるのはやめましょう。別のものを食べさせてあげたり、母乳やミルクを飲ませてあげたり、スプーンではなく、お箸を使うようにしたり、時間をあけてから食べさせてあげたり色々試してみましょう。
無理矢理食べさせなくていいので、食事の時間を楽しい時間にすることが一番大切です。
まとめ
赤ちゃんが成長するにつれて、食べさせ方も食べさせる量や食材もどんどん増えていき「大変」と感じることも多いかもしれません。でも、「食べる」ということは生きていくために大きくなるために必要不可欠です。そして、「食べる」ことは楽しさや喜びや安らぎも与えてくれます。赤ちゃんと一緒に「食べる」ことを楽しむことが離乳食を進めていく上でとても大切です。
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まごわやさしい食材(豆・ごま・海藻・野菜・魚・きのこ・いも)などを中心に栄養バランスの整った毎日食べたくなるごはんを作ります。 基本的には作り置き8品を提案させていただいており、その日の時間や食材に余裕があれば最大12品を提供しております。 さまざまなご要望にお応えいたしますので、小さなことでもご相談ください。 また、アレンジが得意なのでいつも同じ味になってしまうものも少し変化を加え、提供できたらと思います。 おもてなし料理ではないので、「日頃の栄養バランスが気になる」「偏食が気になる」「優しいご飯が食べたい」「忙しくて作る時間がなかなか作れない」という方におすすめです。 離乳食についてもご相談ください。
3時間
米田有希