
痛風時におすすめのレシピとは 食生活で生活習慣病を予防しよう
痛風はある日突然関節(特に多いのが足の親指の関節)が腫れ、激痛に襲われる病気です。「吹いた風が体に当たるだけでも痛い」や「まるで風が吹くように強弱をつけて痛みが全身を襲う」などその病名の由来には諸説あるようです。痛風は男性100人に対して女性は1~2人という割合で、圧倒的に男性の罹患率が高い病気だと言われています。痛風の発作が起こると、人によっては2~3日は歩けなくなるほどの痛みが続きますが、軽い関節痛程度で済む方もいるようです。また、1週間程度でだんだんと痛みが治まるので、湿布などでしのいでそのまま放置してしまう例も少なくありません。しかし、痛風は放置しておいてもけっしてよくはならない病気です。高血圧や高脂血症、糖尿病など多くの生活習慣病を併発する原因にもなりますので、しっかりと治療を行うことが大切です。痛風の予防や改善には毎日の食生活が大きく関わってきます。今回は痛風の時の食事のポイントや、おすすめのレシピについて解説いたします。
痛風の原因
痛風の直接の原因は尿酸という物質です。尿酸はどんな人の体の中にも一定量存在しており、血液などの体液に溶けて循環し、尿の中にこしとられて体外に排出されます。しかし、何らかの原因で体内の尿酸量が増えてしまうと高尿酸血症という状態になります。高尿酸血症の基準となる数値は尿酸値が7.0ml/dlを超えた場合です。この状態が長く続くと、血液に溶けきれない尿酸が結晶となって関節に沈着し、炎症とともに激しい痛みの発作が起きるのです。痛みが起こるのは足の親指の付け根が全体の7割と最も多いですが、その他にも足首、くるぶし、ひざ、耳など様々な箇所に現れることがあります。現在痛風患者数は約110万人と言われていますが、痛風予備軍である高尿酸血症の人は1000万人超もいると推計されており、決して少ない数ではありません。罹患する年代は40代以上の人が多いですが、最近では20代後半の人でも痛風になるという例も見られます。これは食べ過ぎ、アルコールの摂りすぎ、ストレスが多いといった乱れた生活習慣が大きく影響しており、若い世代でも注意が必要な疾患です。
そのため、健康診断などで尿酸値が高いと言われた方は早めに食生活を改善するなど、痛風にならないよう予防することが肝心です。
痛風の方の食事のポイント
プリン体を摂りすぎないようにする
痛風の原因である尿酸は、プリン体という成分が肝臓で分解されて生じる老廃物です。
プリン体が尿酸になってしまうと水に溶けにくく、排泄されにくいことから、食事の際にプリン体の摂取を制限することも大切になってきます。高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインによると、これらに該当する人はプリン体の摂取を1日400㎎以内に制限することが示されていますので、400㎎を超えないような食事を考えましょう。プリン体を多く含む食品は、レバー類(210~320㎎/100g)、白子(300g/100g)、エビ、イワシ、カツオ(210~270㎎/100g)などが代表的です。プリン体は美味しいものに多く含まれています。ひと昔前、痛風=ぜいたく病と言われていたのも、このような美味しいものや高級な食べ物にプリン体が多く含まれていたためと考えられるのです。また、プリン体は水溶性のため、料理の際には水に溶けだします。煮干しや鰹節などを使っただし汁や、豚骨や鶏がらを使用したラーメンなどのスープにはたくさんのプリン体が含まれていますので控えるほうが良いでしょう。
アルコールを控える
尿酸値には、アルコールも大きく関係しています。アルコールを飲むと、体内で尿酸の産制が増加します。また、アルコールが解毒される際に代謝産物として乳酸が出るのですが、乳酸は尿とともに尿酸が排出されるのを阻害してしまうのです。その結果、尿酸値が上がってしまうことになります。その上、アルコールには利尿作用がありますので、水分ばかりが排泄されてしまい、血液中の尿酸が濃縮されてしまうのです。最近ではプリン体ゼロのビールなども販売されており、尿酸値を気にされている方はこういったものを飲んでいる方も多いかもしれません。しかし、プリン体の摂取を少なくしても、結局アルコールをたくさん飲むことにより尿酸値は上昇してしまいますので、飲酒量自体を減らすことの方が大切になります。具体的な量としては、ビールなら500ml以下、日本酒なら1合以下、ウイスキーなら60ml以下です。どうしても飲まないといけないときは、プリン体の多いビールを避けるのが望ましいでしょう。
乳製品を摂る
牛乳やヨーグルトなどの乳製品には、尿酸の排泄を促進させる作用があるとわかっています。牛乳に含まれるカゼインという成分が胃腸で分解され、アラニンという成分に変わります。このアラニンが腎臓で尿酸を排泄するのを助けてくれるのです。牛乳はたくさん飲む必要はなく、1日にコップ1杯飲むだけで、43%も痛風の発症率を低下させることができると言われています。低脂肪乳の方がより高い効果を得られますので、できれば低脂肪乳を選ぶと良いでしょう。また、ヨーグルトでも同じ効果が得られると言われています。最近では、PA-3という尿酸値の上昇を抑える乳酸菌が入ったヨーグルトも市販されていますので、食生活にぜひこういった乳製品を取り入れ、尿酸値を上昇させないことが大切です。
尿酸値を下げるレシピ
尿酸は約7割が尿から排出されます。尿酸はアルカリ性の液体に溶けるため、尿のアルカリ化は尿酸の排泄を促すと言われています。以下、尿のアルカリ化を助ける食材を使ったレシピをご紹介いたします。
豆ときのこのサラダ
材料(4人分)
- お好みの豆(白いんげん豆などの水煮缶) 1缶(固形量240g)
- ベーコン(1㎝角に切る)100g
- エリンギ(1㎝角に切る) 2本
- 玉ねぎ(みじん切り) 1/2個
- セロリ(茎を粗みじん切り) 1/2個
- セロリの葉(みじん切り) 1/4本
- 水 1/2カップ
- コンソメスープの素(顆粒) 小さじ1/2
- 酢 大さじ2
- 塩 小さじ1/2
- オリーブオイル 大さじ2
- 鍋にベーコンを入れ、油が出てくるまで炒めたらエリンギも加えて炒める。
- 水、スープの素、豆を加え、ふたをして1~2分蒸し煮にする。
- 酢、塩、オリーブオイルを加えてざっくりと混ぜ、玉ねぎ、セロリ、セロリの葉を加えて火を止める。
ほうれん草のミルクスープ
材料(2人分)
- ほうれん草 300g
- 鶏肉 100g
- しいたけ 3枚
- サラダ油 適量
- 牛乳 1.5カップ
- 片栗粉 大さじ1/2
(A)酒 大さじ1 塩コショウ 少々 水 大さじ2 中華スープの素 少々
- ほうれん草は食べやすい大きさに、鶏肉は小さめの一口大に、しいたけはそぎ切りにする。
- 鍋にサラダ油を熱し、鶏肉、ほうれん草、しいたけの順番に炒める。
- (A)で調味して柔らかくなるまで煮る。牛乳には片栗粉を溶かしておき、流しいれる。
- 弱火でとろみがつくまで煮る。
まとめ
痛風は尿酸値が上がることによって引き起こされ、発作に襲われると足の指や関節などに激痛を伴います。尿酸自体はどんな人の体内にも存在していますが、一定量を超えると体内にたまり、結晶化し炎症を起こすため痛みが起こるのです。
尿酸はプリン体が肝臓で分解された際に出る老廃物ですが、食事によっても摂取されています。そのため、食事の際はプリン体の摂取をできるだけ少なくすることが大切です。魚や肉といった脂肪の多い美味しい食べ物にはプリン体がたくさん含まれていますので、一日の摂取量をできるだけ減らすことを心がけましょう。またアルコールも種類にかかわらず尿酸値を上げてしまうので、飲酒量を減らすことも重要です。反対にヨーグルトや牛乳といった乳製品は、尿酸値を下げる効果がありますので、一日の食習慣の中に取り入れてみてください。痛風は放っておくと様々な生活習慣病にもつながる恐ろしい病気です。毎日の食事を見直し、尿酸値を上昇させない工夫をすることが大切だと言えます。
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