幼児食でほうれん草がおすすめな理由と栄養素
近年は栽培方法の進歩から、一年を通してさまざまな野菜が手に入るようになっています。しかし、旬のお野菜は格別美味しく、栄養もより多く含まれています。
冬野菜であるほうれん草も、旬の時期の11月から2月にかけては、特に根に近い部分に甘味が増し、栄養もより豊富になります。しかし、子供が、ほうれん草の味になれるために、旬の時期以外でも、時々食卓に取り入れたいものです。
ほうれん草の栄養、子供が食べやすい調理の仕方やレシピなどを紹介いたします。
ほうれん草を幼児に食べさせる上でおすすめの理由
ほうれん草は、とても栄養価が高い緑黄色野菜です。鉄分、ビタミンC、ベータカロテンとミネラル類がとても豊富で、旬の冬には、栄養価も特に高くなります。
ほうれん草といえば鉄分を思い浮かべるかと思います。鉄分は赤血球、つまり血液を作る材料となり、貧血を予防するための大切な栄養素です。子供の貧血の原因の多くは、鉄分が足りていないことから起こると言われています。鉄分が足りなくなると疲れやすくなったり、倒れたりするので、気をつけた方がいいでしょう。
ほうれん草に含まれるベータカロテンは、活性酸素の働きを抑え、免疫を高める効果があります。体内に入るとビタミンAに変わり、髪、目、粘膜や皮膚の健康を守る働きをします。
ビタミンCは免疫力を高めるので、風邪の予防に進んで摂りたい栄養素です。ビタミンCはゴマやナッツなどの含まれるビタミンEと一緒に摂ると効果的なので、ほうれん草の胡麻和えや、クルミを使った、ほうれん草の白あえなどは、理にかなった料理でしょう。
ほうれん草でついつい捨ててしまいがちな、ピンク色の根本部分には、ミネラルの一種あるマンガンが含まれています。マンガンは丈夫な骨を作るために大切な栄養素なので、子供の骨の成長に大切な栄養素の一つです。
ほうれん草を食べさせる際の注意点
ほうれん草には、少し厄介なシュウ酸が含まれています。ほうれん草のアクの主な成分はこのシュウ酸で、アクのえぐみの正体です。シュウ酸は、植物の茎、根、葉などに多く含まれています。ほうれん草に含まれる量はそれほど多くありませんが、特に栄養的な効果はありません。ただ、シュウ酸は体内で、カルシウムなどのミネラルと結びついて結石化し、腎臓などに負担をかけるので、調理前の工夫で、できるだけ排除しましょう。
シュウ酸は水に溶けやすい性質があるため、茹でて減らすことができます。ただ、あまり長い間湯掻きすぎると、ビタミンなどの栄養素も流出してしまいます。ほうれん草は、沸騰したお湯に根元をから入れ、30秒ほど茹で、葉の部分は20秒以内が良いでしょう。湯がいた後は、さっと冷水につけますが、栄養素の流出を避けるために、長い間つけておかない方が良いでしょう。
それでもほうれん草の味が苦手な場合、食材の味が出てしまうような、さっぱりした塩味ではなく、オイスターソースやマヨネーズをつかって濃いめの味付けにしたり、ごま油やバターなどで風味をつけるのも良いでしょう。
また、ほうれん草は縦に繊維がのびているため、噛み切れないので子供が嫌がる場合もあります。茹でて、細かく切ることによって食べやすくなるかと思います。食べられるようになってきたら少しずつ大きくすればいいでしょう。
まとめ
ほうれん草にはたくさんの栄養素が含まれています。特に鉄分は鉄欠乏症になりやすい子供にとって必要な栄養素です。しかし、シュウ酸に含まれるアクのえぐみのせいで、子供が苦手とする野菜の一つでもあります。
茹でて、水に溶けやすいシュウ酸をできるだけ取り除くことによって、食べやすくなり、さらに味付け次第で、で子供の食べやすい料理に変化することも可能です。
野菜は旬の時期が一番美味しく栄養価も高いですが、旬以外でも手に入りやすくなっているので、子供がほうれん草の味になれるように少しづつ取り入れたいものです。
この記事を書いたライター
シェアダイン編集部
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