
痛風のときに豆腐は食べて大丈夫?痛風と豆腐の関係
日本生活習慣病予防協会のデータによれば、現在痛風と診断されている患者は日本で約110万人、尿酸値が高めな痛風予備軍の人数は1000万人を超えると言われています。最近では、尿酸値が基準を超える高尿酸血症を放置すると、痛風のほか、メタボリックシンドローム、尿路結石、腎障害など様々な疾患の危険因子となることもわかってきました。
痛風はある日突然足の指や関節に、名前の通り「風が吹いても激痛が走るような」発作が起こりますが、人によっては関節痛程度で済む人もいるようです。この痛みは1週間程度でだんだんと治まるため、そのまま放置してしまう人も少なくありません。しかし、痛風は放置しておいては決して治る疾患ではありません。心筋梗塞や脳梗塞など命に係わる疾患につながる可能性もありますので、早めに治療や食事の改善などにより尿酸値を下げることが必要です。
ここでは痛風の方にも良いとされている食材、豆腐のことについて解説いたします。
そもそも痛風とはどんな病気か
痛風とは、痛風関節炎とも呼ばれ、原因物質である尿酸の結晶が関節に沈着することで起こります。前日までなんともなかったのに、ある日突然腫れと激痛を伴う発作が起きるのです。
炎症の最も多い箇所は足の親指の付け根ですが、ほかにも足首、足の甲、膝、手首などに起こります。足のいずれかの箇所であることが多く、痛みが起きるのは一度に一か所だけのことがほとんどです。
痛風の罹患者の95%が男性です。女性ホルモンには尿酸を排出する働きがあることから、女性には起こりにくい病気です。
尿酸はプリン体が体内で分解されたときにできる物質で、血液中の尿酸の濃度が高くなり、7.0㎎/dlを超えると高尿酸血症という状態になります。この状態が長く続くことによって痛風が引き起こされるのです。
また、プリン体の多く含まれる肉などの食品や、ビールなどのアルコール飲料の摂りすぎ、暴飲暴食、肥満、激しい運動などの毎日の習慣も痛風の発症要因となるので、尿酸値が高いと診断された場合は生活習慣そのものを見直す必要があるといえます。
痛風には食事療法が有効
痛風の発作時には非ステロイド性消炎鎮痛剤を使用しますが、発作が治まったら生活習慣の改善をメインに行います。(薬物療法も並行して行います)高い尿酸値を下げるためには、毎日の食生活を改善するのがとても有効だと言えるからです。
食事療法のポイントは、食べる量を減らし、プリン体の多く含まれる食品を控えたり、アルコールの摂取を控えたりすることです。
プリン体の多く含まれる食品として有名なのはあん肝や白子、レバー、モツなどの動物や魚の内臓、エビやカニ、牛肉のヒレ部分などです。また、水溶性のプリン体は肉や魚を煮た汁や、煮干しやカツオのだし汁、動物性の鶏がらや豚骨などでだしを取ったラーメンのスープなどにも多く溶けだしています。そのため、煮汁やスープなどを飲み干したりたくさん摂取するのは控えた方がよいでしょう。
また、アルコールは肝臓での尿酸の産制を増加させるだけでなく、尿中への尿酸の排泄を阻害します。そのため尿酸を体外に出すことが難しくなってしまいます。さらにアルコールには利尿作用があるため、水分ばかりが体外に排出され、結果として尿酸が体内で濃縮されてしまうのです。
痛風の方は、尿酸をよりたくさん体外に排出しなくてはなりません。そのためには水分をたくさん摂り、尿量を多くすることが大切です。尿酸の排出を促し、尿中の尿酸を薄めるようにしましょう。1日2Lの水分補給を目安に、水、ウーロン茶、麦茶などをよく飲むように心がけてください。清涼飲料水や缶コーヒーなどは高エネルギーになりますので控えましょう。
また、ビタミンやミネラルをたくさん含んだアルカリ性食品の野菜を十分に摂ることも大切です。尿酸はアルカリ性や中性に溶けやすい性質がありますので、尿酸の排泄を促進させるためにも野菜は効果的なのです。
プリン体の少ない食材、豆腐
前述したとおり、尿酸値を下げるためにはプリン体の少ない食べ物を選んで摂るということがとても大切です。
中でも豆腐は食品中のプリン体含有量が極めて少ない食品に分類されます。高尿酸血症と痛風治療のガイドラインによれば、100gあたり50㎎以上のプリン体が含まれる食品を「極めて少ない」と定義しています。肉類や魚などのタンパク質食品には多くのプリン体が含まれていますが、豆腐は同じタンパク質食品でありながらプリン体含有量が少ないため、比較的安心して摂取できる食品と言えます。
しかし、プリン体含有量が少ないからと言って豆腐ばかりをたくさん摂取するのはいけません。どんなものでも多く摂りすぎればかえって体に悪影響を及ぼします。豆腐は1日1/3丁(100g)程度が適量と言えるでしょう。
調理の際には、豆腐ステーキにして野菜のあんかけをたっぷりかけたり、豆腐やミックスベジタブルを混ぜたスクランブルエッグなどにすれば、あっさりとした豆腐であっても満足感を得られるでしょう。
まとめ
痛風の方や尿酸値が高い方には毎日の食生活の改善が必須となります。尿酸はプリン体という成分が体内で分解されてできるため、プリン体を食物から摂取する量をできるだけ減らすことが大切です。
プリン体の多く含まれている食品は、魚や肉などで、アルコールにも尿酸を上昇させてしまう効果があるため、これらの食品を極力減らし、野菜などをバランスよく摂取しましょう。
また、肉や魚のようにたんぱく質を多く含む食品の中でも、プリン体が極めて少ないのが豆腐です。豆腐は調理法も多岐にわたり、レシピによってはとても満足感を得られる食材ですのでうまく活用し、尿酸値をコントロールしましょう。
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