
痛風とコーヒーの関係について解説
生活習慣の自己管理が必要な痛風の方にとって、口にしていい食べものや飲みものを意識することは大切です。なるべく激痛の発作を引き起こさないように心がけたいところですが、判別するのが難しいこともあります。コーヒーが好きな方は、飲みたいけれど飲んでもよいものなのか心配かもしれません。この記事では痛風とコーヒーの関係について解説いたします。
痛風の原因 プリン体と尿酸値とは
痛風の原因は、体内の「プリン体」と「尿酸」のバランスのくずれによるものです。ヒトの体内では細胞の新陳代謝をおこなったり、エネルギーの代謝をしたりする際に、プリン体をみずから産み出して使用します。ですからプリン体は完全な悪者というわけではなく、運動したり体を動かしたりする原動力で、必要不可欠な物質です。
体内でプリン体を分解する際に、老廃物として発生するのが尿酸です。通常は一定の量のバランスを保っており、余った尿酸は汗や尿便とともに体外へと排出されていきます。しかし何らかの原因で過剰に産出されたり、うまく排泄されなくなったりしてバランスがくずれると、体内の尿酸の濃度が高くなってしまいます。尿酸値が7.0㎎/dlを超えた時には、痛風の原因である高尿酸血症を引き起こします。その時点ではまだ症状に自覚がないので気づきにくく、そのまま悪化していきます。
高尿酸血症が長い間続くと、血中に溶けきれず排出されなかった尿酸の結晶が、足の親指やその他の関節組織に蓄積。その結晶のかけらがはがれ落ちることで、白血球が敵とみなして攻撃します。そうして炎症を起こした状態が痛風の発作です。数日たって痛みが引いたとしても、関節に尿酸の結晶が残っている限り、再発する可能性が高いのです。
痛風は肥満や高血圧などの生活習慣病とも深い因果関係がありますので、合併症を引き起こさないように注意が必要です。
しかし尿酸値のコントロールをきちんとすれば、発作におそわれたり合併症を引き起こしたりすることもありません。きちんと治療を受けて、薬の服用をすること、そして生活の改善をすることが大切です。
痛風とコーヒーの関係
○コーヒーは尿酸を下げる効果がある?
コーヒーに含まれているクロロゲン酸というポリフェノールの1種には、抗酸化作用があり尿酸値そのものを下げる効果があることがわかっています。
2010年8月に発表されたアメリカボストン大学におけるコホート研究の報告によると、対象である9万名の女性を26年間調査したところ、痛風になった人は896例。コーヒーを1日に948ml(約4杯)以上飲む人は、まったく飲まない人に比べて痛風になる確率が57%低く、2~4杯未満の場合は22%低い。1日1杯でも3%低下することが明らかになりました。
○コーヒーの1日における摂取量目安は?
アメリカの研究報告では1日4杯以上が効果的とありますが、日本人の場合は欧米人より胃の粘膜が弱いので、1日の摂取量目安は3杯が適量だと考えられます。
参考資料;コーヒーの秘密、発行者 荻野善之、主婦の友社、2016年、P18
牛乳と一緒に飲んでもいい?
牛乳やヨーグルトなどの乳製品にも、尿酸値を下げる効果があるといわれています。もともと牛乳はたんぱく質、カルシウム、ビタミンなど栄養素のバランスに富んでおり、プリン体も含まれていないので積極的にとった方がよい飲みものです。しかも最近の研究により、牛乳に含まれているカゼインやホエイというたんぱく質が、胃腸で分解されてアラニンという成分に変わり、腎臓で尿酸の排出を促進することがわかっています。とくに低脂肪乳は効果が高いので、低脂肪牛乳や低脂肪ヨーグルトをえらびましょう。痛風の治療は継続が大切なので、コーヒーと低脂肪牛乳を一緒にカフェオレにして、毎日飲むことをおすすめします。肥満や高血糖との因果関係が大きいので、砂糖やミルクの使用はさけましょう。
豆乳は、栄養価が高くプリン体の含有量が少ない飲みものなので摂取してもよいのですが、尿酸値を下げる効果は認められていません。
参考資料;高尿酸血症痛風の治療ガイドライン 第3版
https.://minds.jcqhc.or.jp/docs/gl_pdf/G0001086/4/hyperuricemia_and_gout_digest.pdf
まとめ
痛風の原因は、体内のプリン体と尿酸のバランスのくずれによるものです。プリン体は運動したり体を動かしたりする際に必要な物質で、その時に老廃物として発生するのが尿酸です。何らかの理由で尿酸が過剰につくられたり、排出ができにくくなったりして、濃度が高くなることから痛風へのカウントダウンが始まります。尿酸値をコントロールして、発作を引き起こさないことが大切です。
痛風を患っている方にとって、コーヒーは摂取した方がよい飲みものです。コーヒーに含まれているクロロゲン酸というポリフェノールが、痛風の原因である尿酸値を下げる効果があるということが明らかになっています。アメリカの研究では、1日の摂取量は4杯以上が効果的となっていますが、日本人は胃の粘膜が弱いので1日3杯を目安にするとよいでしょう。
コーヒーのほかにも牛乳乳製品に含まれているカゼインという成分が、尿酸を排出する促進をするので、毎日飲むことをおすすめします。より効果的な低脂肪牛乳とコーヒーをまぜて、朝だけカフェオレにするなどを習慣づけるとよいかもしれません。その際は砂糖をつかうことはさけましょう。
痛風は一度発症すると、体質改善をしない限りたびたび発作が起こるので、なるべく尿酸値を下げる生活を意識して過ごすことが必要です。さまざまな研究結果から、痛風の方にとって効果的な食品や、口にしてはいけない食品がわかってきているので、参考にしながら自己管理をしていきましょう。
参考資料;「スーパー図解 痛風高尿酸血症」、監修 細谷 龍男、法研、2007年
「高尿酸血症痛風は予防できる!」、監修 細谷 龍男、インプレス、2016年
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